CLO Virtual Fashionは、同社が運営するコミュニティプラットフォーム「CONNECT」において、TVアニメ『ワンダンス』におけるMarvelous Designer活用事例を公開した。

制作を手がけたサイクロングラフィックスへのインタビューを通じて、3D縫製による衣装制作やクロスシミュレーションを活用したダンス表現、アニメ向けルック開発の舞台裏について紹介している。

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膨大なウェイト調整やリギングが必要ないMarvelous Designerの3D縫製と物理シミュレーション

ストリートダンスを題材とした『ワンダンス』は、ダンサーの激しい動きに対応した衣服の挙動と、ストリートファッションのリアリティと、多彩な衣装バリエーションの両立が求められた。

従来の3DCG制作では衣装ごとにモデリングやウェイト調整、リギングなどを行う必要があるところを、本作ではこれらをMarvelous Designerによる3D縫製で制作。物理シミュレーションを活用することで、ダンサーの動きに連動した衣服表現と、多数の衣装デザインへの対応を実現したとしている。

また、着用後のサイズ調整が容易なことから、ストリートファッションならではのルーズなシルエットの調整にも活用されたという。

「動いている状態」を基準にした衣装設計でシルエットを追求

通常の衣装制作では直立状態での見栄えを重視することが多い一方、『ワンダンス』では服のたるみや丈の長さ、ボリューム感に至るまで、「踊っている最中にどう見えるか」を重視して制作が進められた。

モーションキャプチャデータを活用したダンスシミュレーションを通じて、常に動いている状態のシルエットを確認しながら調整を重ねたという。「動いている状態こそが、その衣装の完成形である」という考え方のもと、ダンスシーンにおける躍動感とシルエット表現を追求したと語っている。

また、Marvelous Designerの3D縫製とクロスシミュレーションにより、ダンサーの動きに合わせた衣装のシルエットをリアルタイムに確認できたことは、制作上の大きな利点になったとしている。監督への確認も静止画ではなく、動きの付いた動画で実施していたという。

Marvelous Designer×Blenderでアニメ向けルックへ調整

インタビューでは、リアルなクロスシミュレーションとアニメ表現の両立についても語られている。


本作ではBlenderをメインツールとして活用。Marvelous Designerが生成するリアルなシワの情報は、そのままではアニメ表現に対して情報量が多くなりすぎるため、Blenderのジオメトリノードを用いて調整が行われた。これにより、リアルな衣服挙動を活かしながら、ダンスシーン以外の作画パートとも調和する「アニメらしいルック」へ落とし込んだという。


また、デジタルファッションの造詣が深い株式会社典樹との連携による衣装パターン制作や、Marvelous Designerが今後のアニメ制作にもたらす可能性についても言及されている。


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