株式会社スペースリーは2023年2月24日、業界初(※日本国内における「360°VRコンテンツ管理サービス」として2023年2月同社調べ、特許出願中)となる、360°VR画像(パノラマ画像)を自動で3D化したリッチなオンライン内見コンテンツの制作を可能とした「パノラマ変換3Dプレイヤー」をリリースした。2022年6月22日にβ版として提供開始した時点から事業者の声も反映し改善を重ね、正式なリリースとなった。
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■リリースの背景

「スペースリー」は、ブラウザやVRデバイスで再生可能な360°VRコンテンツを誰でも手軽に、簡単に制作・編集、活用ができるクラウドソフトウェアである。

単にコンテンツを簡単に制作することを実現するだけではなく、活用し効果を実感できることに重点を置いている。その結果、不動産売買・賃貸・住宅分野・製造分野における工場研修等で活用が進み、2016年11月のサービス提供開始から6年で7,200以上の利用事業者ユーザーが活用している。

スペースリーは、市販される様々な360°カメラで取得された360°VR写真の編集・活用が可能なプラットフォームであるが、近年、3D化の技術開発は急速に活性化し、その取得方法も、360°カメラでの撮影、今後拡大するLidarセンサーを搭載したiPhoneでの撮影、スマートフォンでの動画撮影からの3Dデータ化など一層手軽に、そして多岐化していくことが見込まれる。また、VRゴーグルのMeta Questの一般市場への普及など今後のデータの活用方法においても拡大が見込まれ、多様な方法で取り込まれた3D空間データをどう産業活用するかの過渡期にある。

空間データの産業利用の裾野・応用が豊富に広がっていくことを見込まれる中、空間データ活用プラットフォームとして、新たな技術変化に対応し、また、よりリッチなコンテンツを求めるユーザーの要望に対応していくために、数年前からAIによる画像からの部屋構造の推定などの研究開発を進め、今回の「パノラマ変換3Dプレイヤー」をリリースするに至った。

これまでの同社の再生プレイヤーはパノラマ画像を表示しぐるりと見渡すことができるコンテンツだった。今回リリースするプレイヤーでは、ドールハウスと言われるような物件全体が直感的に把握できるような完全な3D化が実現され、室内を歩いて移動することも可能な再生プレイヤーへと大きく進化した。

■パノラマ変換3Dプレイヤーの概要・特徴

パノラマ画像から生成された3Dの廿日市リノベ空き家物件のドールハウス

同プレイヤーは、既存の360°VR画像があれば事業者が自らリッチな3Dコンテンツをつくれるようにしたことが大きな特徴となる。特許出願中である研究開発成果の360°VR画像から3次元モデルを生成する技術、画像認識技術を用いてドアが移動時に透明になりドアを開けた感覚で移動するなどのスムーズな内見体験を実現する技術が中心にある。また、3D化されたことで、そのままコンテンツ内で消費者がサイズを測定したり、家具を置くことなどが可能となっていることも大きな特徴である。

【制作プロセスにおける特徴】
アップロードされた360°VR画像が自動で3D化された部屋に、またその画像上に表示される家具を自動で3D化。今後、コンテンツの数が増えていく中で更に精度が向上する予定だ。同一部屋で撮影した360°VR画像からより綺麗な部屋の3Dモデルが生成される。3D化されたコンテンツがすぐに出力・確認が可能である。

【再生プレイヤーにおける特徴】
埋め込み動画など3Dコンテンツ内で様々なインタラクションが再生される。1つのコンテンツURLの中で、より直感的な操作で、事業者がAI空間設計で市販の家具を置いてレイアウト保存、また、消費者は事業者のレイアウトをそのまま確認、追加で家具を置くことが可能である。また、スマホでも使いやすく、消費者のスマホの閲覧環境にも対応している。1つのコンテンツURLの中で、事業者がAIサイズ推定でサイズを保存、消費者もそのまま閲覧や測定もでき、それがスマホでも可能になっている。

また、コンテンツの公開設定(共通)やURL/QR発行、追客URLの発行など、業務管理上や成約率アップのために必要な機能もこれまで通り可能になっている。