Image Courtesy of @MarcoVitaleArt



ドイツの照明デザイナーでSubstance 3D Designer愛好家のMarco Vitale氏が、Substance 3D Designer用のラティス変形ユーティリティ「MV Lattice Transform - Utilities」を開発、ArtStationのマーケットプレイスで1.99ドルで販売している。

ラティス変形とは、画像に対して格子(=ラティス)を割り当て、格子のポイントを動かして紐付いた部分を変形する機能。現在、ラティス機能を備えるDCCツールは多く、Photoshopにおける「ワープ」機能、Substance 3D Painterにおける「Warp projection」機能など、3DCGに限らず一般化していると言える。Substance 3D Designerにはまだそうした機能が搭載されておらず、ユーザーからの要望は多いという。

MV Lattice Transform - Utilitiesの機能

Marco氏の「MV Lattice Transform - Utilities」を使うと、Substance 3D Designer上でラティスを用いて画像を曲げたり、切り取ったり、変換したりが行えるようになる。ラティスの補間にはCatmull-Romスプラインを使用しており、各ラティスの張りやサブディビジョンレベルもパラメータでコントロールできる。3Dモデルを見ながら柔軟で滑らかなUVを生成できるツールである。

YouTubeにはユースケースとして、「衣服」、「カーテン」、「敷石(舗道)」の3つが公開されている。

ニットの変形。モデルのプレビュー(左)を見ながら、編み目のグレースケール画像(右)をシルエットに合わせてラティス変形している。動画では大ざっぱに合わせてから、サブディビジョンレベルを上げてより滑らかに仕上げている
カーテンを開けた際にできるシワが綺麗に見えるよう、ラティス変形で調整
敷石の変形。こちらは12個のラティスのポイントを使って画像を切り取り、その間を補間する働きをする

Marco Vitale氏について

ドイツの劇場で10年以上にわたりオペラやバレエ、演劇の舞台照明のデザインに携わっている照明デザイナー。数年前から3DCGでセットの要素や小道具などのモデリング、テクスチャリング、ライティングをデザインするようになる。コロナ禍を機にSubstance 3D Designerのトレーニングを始め、ツールとユーティリティの販売を行う。
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