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CGWORLDの連載でもおなじみのフィギュアメーカー、グリフォンエンタープライズ。スピードとクオリティの向上を目指し昨年よりデジタル原型を導入、デジタル原型専門のチーム「TEAM GENESIS」も起ち上げた。そんな同社がデジタル原型師のパフォーマンスを引き出すために導入しているというマウスコンピューターのIntel Core i7-4700MQ搭載マシンの実力とは?同社取締役の鈴木良征氏に伺った。

▼About Company

株式会社グリフォンエンタープライズ
デジタル技術とアナログ技術を絶妙なバランスで使い分けた、フィギュアの企画・制作・販売をする会社として2000年に設立。2013年よりデジタル原型を導入し、社内フィギュア制作の体制を一新。アニメやゲームなどの美少女フィギュアなど年間80体以上を世に送り出している。

デジタル造形ならではの3DCG制作環境とは?

CGWORLD:現在どのような体制でデジタル原型を制作していますか?

鈴木氏:「TEAM GENESIS」 は常駐メンバー7名に在宅が2名という人員構成で、今夏にはさらに4名ほど加わる予定です。ツールについては基本的には使い慣れたものを使ってもらっていますが、Maya派、3ds Max派がそれぞれ半々と、SoftimageとRhinoceros1名ずつといったところですね。全員共通でZBrushも使っています。また、一部試験的にMODOやMARIも検証中です。

CGWORLD::PCについてはいかがでしょうか?

鈴木氏:CPUにCore i7-4930K、メモリを16GB積ん だマウスコンピューターのデスクトップマシンを使用しています。デジタル原型は監修からの修正指示に対し迅速に対応する必要があるので、終盤の工程までローポリゴンで作っていきます。
ただ、3Dプリント直前にリダクションするまではディテールを作り込むためメッシュがかなり細かくなり、相当なデータ量に達します。以前は10万円台を切るスペックのPCを中心に使っていましたが、ピーク時にどうしても事故が多発するので、これくらいのパフォーマンスは必要ですね。

CGWORLD:最近のフィギュアはディテールまでかなり複雑になってきていますからね。

鈴木氏:ええ。フリルなどのR(曲線)が大量に発生する複雑な形状をZBrushで作り込んでいくときには特に大変ですね。以前のPCを使っている時に原型師達から挙げられた要望として多かったのはCPUの高性能化とメモリの増設でした。ZBrushのパフォーマンスはCPUに依存するところが大きいのでなるべく高速性を求め、6コア12スレッドあるCore i7-4930Kを選びました。メモリも今後の仕事量の増加を見越し、64GBまでスロットの空きのあるものを選びました。

CGWORLD:グラフィックスボードにQuadro K4000を選択していますがその理由は?

鈴木氏:元々はZBrushをメインで考えていたのでそこまでGPUのパワーは必要なかったのですが、リグまで組めるCGプロダクション出身のメンバーも多いため今後は会社PRのWeb用アニメーションも作りたいなという思いと、何より3ds Max、Mayaでモデリングする際のプレビューが圧倒的に速くなるので、生産性向上のため導入しました。

CGWORLD:実際の使い心地はいかがでしょうか?

鈴木氏:印刷物やWebコンテンツ用にレンダリングをかけた際に、今まで使っていたGeForce GTX搭載マシンに比べてベンチマーク結果もとても良く、体感値では半分の時間で済みます。最大600万ポリゴンのデータをプレビューしても、落ちなくなったと現場は喜んでいますよ。

外出先でもデスクトップPC同等のスピード対応を実現

CGWORLD:Quadro K3100M搭載のモバイルPCも2台導入していますが、どのような用途でお使いですか?

鈴木氏:主に私が海外出張などの時に、現地で作業データを監修、編集するために導入しました。原型制作はスピードが重要なので国内外問わず、いつでも監修をしなければいけません。少しの修正であれば、現地で修正してしまうこともあります。データを送ってもらって、ホテルで直して、日本に送り返してしまう。

CGWORLD:パフォーマンスはいかがでしょう?

鈴木氏:原型師達と同様にソフトは3ds Max、Maya、ZBrush、MODO、MARIを入れていますが、CPUは4コア8スレッドのIntel Corei7-4700MQ、メモリは32GBというモバイルPCとしてはあり得ないくらいのスペックを積んでいるのでちょっとやそっとでは落ちませんよ。 実は以前、持ち運び用途でノートPCを自作したこともありましたが、必要なスペックを積み込んだらかなりの金額がかかってしまいました。その上、重量が4kg を超えてしまい、結局出先では使っていません(笑)。

CGWORLDデスクトップマシンもそうですが、ストレージにはSSDを選ばれていますがその理由はいかがでしょう?

鈴木氏:やはりDCCツールの立ち上げやデータの読み込み、編集が圧倒的に早いことですね。 ストレージは240GBのSSDのみでHDDは付属していませんが、保存には外付けのハードディスクを使えばいいのでそれで十分です。価格も20万円台で収まったので助かっています。

CGWORLD:導入されているマシンをお伺いすると、いわゆるCGアニメーションを主業務にしているCGプロダクションの作業環境と比較しても遜色ない環境構築をされていますよね。最後に環境構築のポリシーについても教えてください。

鈴木氏:我々としてはマシンのスペックが作業者のパフォーマンスのボトルネックにならないよう常に心がけています。3Dプリンタの進化も著しく、制作プロセスが今後も変化していく可能性が高いので、常時最先端の技術を試行錯誤する必要があります。そうすると、現行の作業内容よりはややオーバースペック気味のマシンも揃える必要があります。この価格帯であれば技術の進化や作業者のスキルレベルに応じた柔軟な環境整備が可能になりそうです。

POINT1.高スペックモバイルPCで出先での修正対応も可能に!

必要十分なサイズのディスプレイ(15.6型)と、外出先でのチェックや修正にも耐えうるスペックを持ち、性能的にもデスクトップPCの代替として使える。フィギュア制作に必要なソフトは全てインストールしているため、操作の快適性を重視し、SSD搭載モデルを採用。マシン本体には、コストパフォーマンスだけでなく安定性も考え、SSDしか搭載せ ず、データの保存などには、大容量で高速の外付けハードディスクを利用しているという。

POINT2.Quadro K4000により、プレビューが軽快に

「以前使っていたマシンに比べると、プレビュー表示がとにかく速くなり、サクサクと、いくら回転させてもスムーズに作業できるようになりました」(若手デジタル原型師)。プロモーション用動画作成などでもレンダリング、リアルタイムレンダリングが速くなり、待ち時間が少なくなった。マシンの動作音も気にならず、安定して運用できているそうだ。ワコムのペンタブレットが必須なので、HDMI端子がもう1ポートあれば文句なしとのこと。






MDV-QX9230XM2-WS

MDVQX9400SH4-WS ※モニタ別売り

OS:Windows 7 Professional 64bit
CPU:Core i7-4930K(3.4GHz)
MEM:16GB
SSD:180GB(インテル 530)
HDD:2TB
VGA:NVIDIA Quadro K4000(3GB)
PWR:700W(80PLUS GOLD)
参考価格:256,800円(税別・送料別途)

MB-P9311X-WS ※BTO含む

OS:Windows(R) 7 Professional 64bit
CPU:Core i7-4700MQ(2.4GHz))
MEM:32GB
SSD:240GB(インテル 530)
VGA:NVIDIA Quadro K3100M(4GB)
TFT:15.6型ノングレア(NTSC 95%)
参考価格:238,700円(税別・送料別途)

問:(株)マウスコンピューター
TEL(法人): 03-6739-3808(平日:9~ 18 時、土日祝:10 ~ 20 時)
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