[PR]
「3DCG制作に最も重要なPCパーツは何か」―こうした問いに対してよくグラフィックスボードやオンボードメモリが挙げられるが、一般的な要素として見落とされがちなストレージの性能も制作スピードに大きく関わってくる。今回はBarehand Modeling Studio代表取締役一瀬 隼氏に「Samsung SSD 970 PRO」(以下、970 PRO)をはじめとした様々なSSDを検証してもらった。
TEXT_神山大輝(NINE GATES STUDIO)
PHOTO_弘田 充
「データ転送速度が速い」ことがクオリティに直結する
「GPUさえ良いものを載せておけば、何とかなると思っていました」と、背景モデリングのスペシャリストとして映画、CMなど国内外の様々なジャンルのCGを手がける一瀬氏はこう語る。「弊社は2017年1月創立ということもあり、社員はいずれもその時に購入したPCを現在も使っています。スペック的にはCPU Core i7、メモリ32GB、グラフィックスボードはGeForce GTX 1080Tiを搭載しており、SSDは起動ディスクとしてのみ利用してメインストレージはHDD、プロジェクトが終了したデータは社内のNASに保存する、という環境で日々作業をしています」。主な使用ツールはMayaとSubstance Painterで、大規模なアセットを制作することが多いという。
今回、Samsung SSDを搭載したPCによる検証で最も印象的だったことについて、一瀬氏は「基本的な転送速度やOSの起動はもちろん、大規模シーンデータを開いた際、Mayaのプレビュー速度が圧倒的に速くなったことに衝撃を受けました。検証機はGeForce GTX 1070Tiとグラフィックス面ではワンランク下回るにも関わらず、SSDというだけで快適性がまったくちがいました。DCCツールはグラフィックスボードとメモリだけできちんと動くという雰囲気が業界内でもありますが、このビュー速度だけでも載せ替える理由になります」と語る。最新のNVMe1.3規格を採用した970 PROはRead 3,500MB/s、Write 2,700MB/s、「Samsung SSD 970 EVO」(以下、970 EVO)はRead 3,400MB/s、Write 2,500MB/sという高速性をもち、970 PROは最大1TB、970 EVOは最大2TBまでラインナップされている。この容量であれば一瀬氏の制作するハイエンド3DCGのプロジェクトにおいて全てSSD上で作業が行え、よりスピード感のある制作が可能となる。また、社外へのデータを持ち出す際、受け取る際、クラウドベースではやり取りが難しい数百GB以上の大容量のショット素材を、納期間際のタイミングでは転送時間圧縮のためポータブルHDDを介して手渡しで行う場合がある。とは言えHDDがボトルネックとなってしまい、データ転送に数時間、数日とかかってしまうことも珍しくない中で、ポータブルHDDの約5倍の速度を見込める「Samsung Portable SSD T5」を用いれば制作時間をより確保できる。「転送速度が速い」ことがクオリティに直結する場合があると一瀬氏は言う。「ツールの起動が速くなるというメリットもありますが、大規模シーンを扱う背景モデラーやリグ周りを扱うアニメーターなどには特に恩恵が大きいでしょう」。2bit MLCを採用する970 PROはランダムアクセスにも強いため、レンダリングにおいて連番データを扱うコンポジット作業でも確かな恩恵をもたらすはずだと語る。
クリエイターが扱うデータ容量が肥大化を続けている昨今、内蔵ストレージをNVMe SSDにするのはもちろんのこと、外付けストレージもSSDベースのUSB3.1 Gen2やThunderbolt™ 3接続の高速ストレージの導入を検討すべき段階にきているといえる。
データの転送速度検証
ファイルサイズ:8.97GB/Files:200(Mayaアセットデータとテクスチャ画像)
内蔵ストレージの「NVMe SSD①」、「NVMe SSD②」、「HDD」、外部ストレージのUSB接続「pSSD」、「pHDD」、バックアップ用Thunderbolt™ 3接続「SSD DAS」の計6つのストレージを用意し、内蔵ストレージから外部ストレージへのデータ転送速度比較を行なった。注目すべきは、データの転送には「送り手」、「転送方式(規格)」、「受け手」のどこかで必ずボトルネックが存在するという点だ。HDDからSSD DASへの転送ではHDDがボトルネックとなり転送速度が100MB/s程度とNVMe SSDの速度を活かしきれない。NVMe SSDからの転送ではThunderbolt™ 3接続のSSD DASに比べてUSB接続のpSSD、pHDDは8~13倍も遅く、転送方式がボトルネックとなっている。高速SSDの導入によってPC自体のパフォーマンスはまちがいなく向上するが、データ転送についてはボトルネックが何かを理解する必要があると言える。また、本検証データ(8.97GB/200files)では970 PROと970 EVOの大きな差異は見られなかったが、970 PROの特徴は2bit MLC採用による高耐久性と書き込み性能の安定性で、数百GB~数TBのプロジェクトデータ等をやり取りする際に真価を発揮する
※本検証に使用したPCは株式会社CybabaフルカスタマイズPC「画竜点睛」(intel® Core™ i7-8700K、GeForce GTX 1070 8GB、DDR4 32GB、Samsung 970 EVO 1TB、Thunderbolt™ 3搭載で価格¥369,800(税別)
cybaba.co.jp
※製品保証は、期間もしくは各容量毎に定められたTBWしきい値に到達した日の、いずれか短い期間までとなります。
※転送速度はいずれも各製品の最大容量モデルの値
問い合わせ
-
日本サムスン株式会社
〒108-8240 東京都港区港南2-16-4 品川グランドセントラルタワー10F
www.samsung.com/semiconductor/minisite/jp
-
ITGマーケティング株式会社
(日本サムスン販売特約店)
〒105-0014 東京都港区芝1-5-9 住友不動産芝ビル2号館5F
www.itgm.co.jp