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ハイエンドなコンシューマーゲームの開発を専門に活動する大阪Cygamesが、新たなモーションキャプチャスタジオを今秋のオープンを目指し建設中だ。最先端の機材を世界最大級の規模で備える同スタジオでは、現在モーションキャプチャスタッフを募集している。大阪Cygamesのデザイナーチームを牽引する中核スタッフに、スタジオ設立の意図や求める人材像について聞いた。

TEXT_川島基展(もももワークス) / Motonobu Kawashima
EDIT_小村仁美 / Hitomi Komura(CGWORLD)

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世界に最高のエンターテインメントを届けるための
モーションキャプチャスタジオを

CGWORLD(以下、CGW):このたび、大阪Cygamesさんが新しいモーションキャプチャスタジオを設立中で、そのためのスタッフを募集されるということで、いろいろお話を伺えればと思います。まずは、皆さんのプロフィールを簡単にお聞かせください。

國府 力氏(以下、國府):大阪Cygamesのデザイナー部で部長をしております、國府です。私はもともと造形制作の仕事をしていましたが、CG業界に転向して、映像制作スタジオでフルCG映像や実写合成映像を担当していました。その後、コンシューマーゲームスタジオで映像制作をしながら、次第にゲーム開発にシフトしていきました。2016年に大阪Cygamesに合流し、現在は大阪デザイナー部をまとめています。

入江剛司氏(以下、入江):入江と申します。コンシューマーゲームスタジオで14年間、ハイエンドゲーム開発に携わっていました。2017年にCygamesに合流して、ハイエンドゲームタイトルのシネマティクスを手がけています。現在はそれと並行して、大阪Cygames内のデザイナーチームのサブマネージャーとして、開発スタッフのサポートを行なっています。そして今回、新設するモーションキャプチャスタジオのマネージャーを担当します。

  • 國府 力/Tsutomu Kokufu(写真左)
    大阪Cygames 大阪デザイナー部 部長

    入江剛司/Tsuyoshi Irie(写真右)
    大阪Cygames 大阪デザイナー部 デザイナーチーム サブマネージャー

CGW:それではさっそく、本題に入らせていただきます。今回、世界最大級のモーションキャプチャスタジオを設立するということで、その経緯や意図などを伺えればと思います。

國府:大阪Cygamesの設立当初から、モーションキャプチャスタジオを作りたいという構想はありました。現在大阪Cygamesで開発中の『GRANBLUE FANTASY Relink』が本格稼働し始めた頃に、モーションキャプチャスタジオ設立に向けた具体的な検討を始めました。

はじめは東京本社のモーションキャプチャスタジオを利用していましたが、やはり大阪Cygamesの近場にスタジオを作り、イテレーション効率を上げていきたいという思いがありました。世界に最高のエンターテインメントを届けるためには、やはりアーティストをサポートするモーションキャプチャスタジオは必須だと。

國府: そういう経緯でスタジオのロケーションを探し始めましたが、なかなか良い場所がなく、苦労しました。2年ほど探して、理想の場所がやっと見つかったため、いよいよ設立することになりました。当社は判断スピードが速いのが良いところで、最高の環境を作るためならばと、すぐに設立の許可を得ることができました。

東京のモーションキャプチャスタジオは、開発拠点と同じビル内に位置しており、利便性が非常に高く、ダンスモーションやゲーム内モーションをイテレーション高く撮影することを得意とするスタジオです。一方で大阪のスタジオは8mの天井高を活かした、吊りも可能なダイナミックなカットシーン撮影を可能とするスタジオとしました。これにより、東京・大阪のスタジオで全ての撮影をCygames内で完結できるようになります。

以前音楽ホールだった場所をフルリフォームして、ほぼ1から作り直しています。大阪Cygamesから3駅でアクセスでき、モーションキャプチャスタジオだけでなく、サウンドスタジオ、執務室なども配備した新たな拠点となります。

CGW:新設する大阪のモーションキャプチャスタジオでは、どんなことを目指していらっしゃいますか?

國府:当社は「最高のコンテンツを作る会社」をビジョンとしていますので、それが実現できるモーションキャプチャスタジオとしてふさわしいスペックを目指しました。

CGW:具体的なスタジオのスペックを教えてください。

國府:スタジオの具体的なスペックは下記のとおりです。我々が強みとしているハイエンドなゲーム・映像制作をしっかりカバーできる要素を追加していった結果、このようなスペック構想となりました。

●大阪Cygames新モーションキャプチャスタジオ・スペック

・収録エリア:14m×10m×5m
・カメラ台数:168台
・カメラスペック:VICON VANTAGE V16(1,600万画素)
・フル解像度で120fpsの撮影が可能
・ワイヤーアクションなどの操演が可能な設備
・快適な控室・シャワールームを完備

▲大阪Cygames新モーションキャプチャスタジオの完成予想イメージ。第8世代VICONモーションキャプチャカメラシステムVANTAGEを168台配置し、14m×10m×5mまでをカバーする世界最高クラスのスタジオとなる

入江:新スタジオ設立にあたり、経験豊富なモーションアクターの方にコンサルティングをしてもらっています。プロの経験から意見をいただきつつ、運用のしやすさ、イテレーションの速さ、高さ対応などの要件を決めていきました。操演の機材選定や配置などについても、プロの方の意見を採り入れて設計しています。収録エリアの高さは約5mですが、スタジオの天井高は8mあるので、将来的にどのようなニーズが発生しても、柔軟に対応可能です。

CGW:パフォーマンスキャプチャなどにも対応されるのでしょうか?

入江:はい。実際に運用タイトルでのニーズがありますので、多人数収録、指、フェイシャル、バーチャルカメラなどへの対応を予定しています。10人程度を同時収録する場合も想定されますので、カメラが168台になれば、かなり高い精度での撮影が可能になると考えています。

また現在のコロナ禍の影響もあり、各スタジオではディレクションを遠隔で行うリモート収録が増えましたが、当社の新スタジオもリモート収録にもしっかり対応する設計を行なっています。

國府:我々としては、モーションアクターの方々に「あそこのスタジオ良いよね」と言っていただけるようなスタジオにしていきたいと考えています。そのために、控室の空調やシャワールームなど、アクターさんに気持ち良くお仕事していただけるような快適な設備を目指しています。

チャレンジ精神旺盛な人材を募集

CGW:今回は新スタジオ設立に合わせた人材募集ということですが、どのようなスキルの方を募集されるのか、お聞かせください。

入江:設備がハイエンドになりますので、フルパフォーマンスキャプチャやフェイシャルキャプチャなどを用いた収録経験のある方が望ましいです。なお、システムはVICONだけでなく、OptiTrackでも問題ありません。Python、C++などでパイプライン構築のできるテクニカルスキルをおもちの方にもぜひ加入していただきたいと考えており、計測機器関連などの他業種でやってこられた方もウェルカムです。映像・ゲーム業界でアニメーション制作経験を積んでこられた方が、転職を機にモーションキャプチャの現場にチャレンジしたいというケースも大歓迎ですので、ぜひエントリーしてくださると嬉しいです。

國府:現在、モーションキャプチャは非常に専門性の高いものになっていますが、それを追求していくのが好きな方、GDCなどのカンファレンスで出てきた新技術をすぐにでも応用してみたい、といったチャレンジ精神旺盛な方にぜひ来ていただきたいと考えています。また、スタジオの運営経験に加えて、アニメーションエンジニアやモーションデザイナーとしてのご経験をおもちの方も大歓迎です。上記に近しい経験があれば、未経験の若手の方の採用も積極的に検討したいと思います。

CGW:勤務地は、新スタジオがメインになりますか?

國府:大阪Cygamesは梅田が拠点ですが、新スタジオにも執務室を設けますので、そちらでも勤務いただけます。もちろん撮影はスタジオで行いますが、この2年間でテレワーク体制の整備が進み、拠点の差を感じることなく勤務できるしくみを確立できています。

昨年もご紹介いただいたように、オフィスにはフリードリンクなど、クリエイターへの最高の支援環境が整っています。これらは新スタジオにも導入予定です。

▲大阪Cygames新モーションキャプチャスタジオの完成予想イメージ

CGW:募集の人数はどのくらいを予定していますか?

國府:そうですね、10名程度を考えています。すでに東京スタジオは相当稼働率が高く、大阪スタジオもスタート直後からかなりの稼働が予想されますので、しっかり対応できる体制を目指したいです。

CGW:応募してほしい人材像はありますか?

國府: 「最高のコンテンツを作る会社」という当社のビジョンに共感していただける方、面白いことにチャレンジしたい方の応募をお待ちしております。当社としては、それに応える最高の環境をご提供します。

入江:大阪Cygamesはまだ若く、とても風通しが良い組織です。普段のスタジオ運営だけでなく、次の技術を見据えた視野をもっているチャレンジングな方とぜひ一緒に仕事ができればと考えています。

CGW:ありがとうございました。