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「デジタルの力で"物語"を創るスタジオ」をコンセプトに掲げるイメージ・ロジック。大手ゲーム会社出身の安田拓二氏が2018年に立ち上げた同社のディレクターズの活躍がまぶしい。手づくりで制作したジオラマの上を3DCGキャラクターたちが冒険するという、斬新かつ温かみのある画面で話題を集めた『FANTASIAN』においては、同社若手が中心となり、リアルタイムカットシーンの制作を担当した。そんなイメージロジックが、現在、大型映像制作を見据えて大規模増員中だ。インタビューを通じ、イメージ・ロジックの制作スタイルや求める人材像について紹介していこう。

リアルタイムへの挑戦。

Appleが提供するゲームのサブスクリプションサービス、Apple Arcadeにて配信中のRPG、『FANTASIAN』(ファンタジアン)。作中のリアルタイムカットシーンのいくつかをを今回イメージ・ロジックが担当した。

  • 安田拓二氏 代表取締役社長

これまでゲームのプロモーションムービーや、『竜とそばかすの姫』など劇場版アニメのCGパート、蜷川実花監督『人間失格 太宰治と3人の女たち』等数々のの映画VFXなどに参加してきた同社にとって、ゲームエンジンによるリアルタイムカットシーン制作は新たなチャレンジだった。代表を務める安田拓二氏は「我々はストーリーテリングを強みにしているスタジオなので、そのための映像づくりであれば、これまでに経験がない作り方であっても果敢にトライしていきます。現場スタッフも要求に100%以上応えようと努力してくれました。」 と語る。

『FANTASIAN』紹介トレーラー

プロジェクト開始まで、スタッフの多くはUnityを使用したアニメーション制作の経験はなかったという。アニメーションディレクターの林 聖也氏は「オペレーションを覚えるところからのスタートでした。最初は苦労するかと思ったのですが、やってみると意外にもハードルは高くなく、すぐに演出を意識したつくり方に頭を切り替えていきました」と話す。

また同社でエフェクトを担当した塚本竜也氏も「リアルタイムとプリレンダーの文法の違いにはじめは戸惑いました。ただ結局はストーリーをどうみせるかがより重要になるので、あまりツール自体が障壁になることはありませんでした」と語るよう、意外にもリアルタイムCGへの移行はスムーズだったようだ。
そんな、イメージ・ロジックでは新たなスタッフを迎え入れて新規IP軸の映像開発を新たな目標としている。

マン・グローブを復活させ、新規IPプロデュースを視野に

イメージ・ロジックは「デジタルの力で"物語"をつくる会社」だと、同社代表の安田氏は理念を繰り返し語った。その意図について尋ねると、こんな答えが返ってきた。
「言い換えると、メディアの属性に囚われることなく作品づくりをしていこうという思いを込めています。つくりたいのはあくまで"物語"です。これは広い意味で、キャラクターや世界観、IPも含まれます。その範疇で主にゲームとアニメを横断的に展開して作品をづくりをするスタジオに成長させていこうと考えています」(安田氏)。将来的には配信シリーズや長編映画のためのCGアニメコンテンツ制作を目指していきたい考えだ。

そんなイメージ・ロジックがゼロから"物語"をクリエイトする心強い味方が、関連会社のマン・グローブだ。クリエイティブ・プロデューサーを務める小林真一郎氏は、アニメオリジナル企画のプロデューサーとして数々の作品を手がけてきた。新規IP開発の計画について次のように語る。
「CG映像のプロスタジオであるイメージ・ロジックと連携を図りながら、アニメ・ゲームコンテンツのベースとなる世界観やストーリー、キャラクターや美術などのデザインワークス、また、映像表現のコンセプトといったプリプロダクション制作と、パイロット版などのコンテンツ制作までを可能とするクリエイティブ・チームを内製化することで、ワンソース・マルチユースIPの企画プロデュースを実現できればと考えています」。

イメージ・ロジックの強みはモデリング、アニメーション、そしてポスプロのフィニッシュまで自社でもっていけるところで、マン・グローブが企画プロデュースしたIPを、イメージ・ロジックがインハウス制作するクロスプロダクション・スタイルを模索する。
小林氏は「今後、日本のアニメコンテンツは、新しいフェーズに向けて、デジタル化、国際化へとシフトしていくことも予想されますので、企画プロデュースにおけるダイバーシティを視野に入れながら、若いスタッフを育てていければと願っております」と展望を語った。
林氏は「さまざまなことを経験できるチャレンジングなスタジオです。モデラーやアニメーターでもリギング作業を行なったり、サーバ上のPythonスクリプトを共同編集するために、足並みをそろえて言語習得に取り組んだり、最近は紙とペンではなくCGアセットを使ってのコンテ作成に挑戦するなど、それぞれがゼネラリスト的なスキルを身に着けつつセルフマネジメントを行なっており、ティール組織的な成長を感じています」と語る。

同社のアーティストの中には、以前は別のスタジオに一緒に務め、再びイメージ・ロジックで合流したスタッフもいる。
伏見氏は「約10年来の関係なので、詳しく説明せずとも業務がとてもスムーズに進行していけるとてもやりやすい環境です。一方で、新しく参加いただく方や若手のスタッフの育成にも力を入れています。弊社のアニメーター8名の平均年齢は20代。自分がこれまでのキャリアで学んだことを、作品のディレクションを通じて伝えチーム全体として成長できるようにな体制をつくっていきたいですね」と話す。

新たな"物語"をつくるために適切な表現手段を活用していくイメージ・ロジック。大型案件でさらに表現を磨いた彼らがこれからどのような作品を見せてくれるのか、今後も楽しみなスタジオだ。最後に、同社若手ディレクターたちの入社動機や入社後の経験について語ってもらっているので、そちらを紹介しよう。

イメージ・ロジック若手ディレクターたちの声

■セクションを超えて、一丸となり「映像作品」をつくる

  • 小柳 翔氏
    アニメーション/テクニカルディレクター

私はこれまでリガー、テクニカルアーティストとして業界を歩んできましたが、得意分野だけではなく多くのセクションの業務を経験したい、学びたいと常々考えています。 それは、あくまでも自分は「映像作品を創りたい」という思いが根本にあるため、作品全体をより良いものにするためには、自身の所属するセクションから見た視野だけではどうしても狭くなってしまうからです。

イメージ・ロジックでは経験の浅い分野でも実務を担当する機会にとにかく恵まれています。自分自身にとっても、多くの経験と知識が蓄えられていると実感しています。もちろん、新人にとっては楽ではないでしょう。ただ、新人に任せきりにするのではなく、チーム全体で同じ課題に取り組み、組織全体で成長していこうという風土があるので安心してもらえたらなと思っています。
我々ディレクターの立場から指示等出す際も、極力どうしてこうして欲しいのかを伝えるようにしています。セクション特有の考え方や事情があるので、そういった背景も伝えることで映像制作工程全体の理解が深まるのではないかと思っています。私も含め、まだまだこれからという組織ではありますが、共に成長していける仲間に集まってもらえたらなと考えています。

■パイプラインツールを用いた効率的な作業環境が印象的だった

  • 林 聖也氏
    アニメーションディレクター

イメージ・ロジックではこれまでアニメーションディレクターという立場で、様々な案件で前線に立ってきました。成果物への重責を感じながら、これまで培ってきた自分の能力を試してゆけるというワクワク感を後ろ盾にして、未経験の業務や職種を超えた業務にもチャレンジすることができました。
イメージ・ロジックに入社して特に印象に残っているのは、パイプラインツールを用いた作業環境が洗練されている点でした。ヒューマンエラーが発生しづらいような仕組みが洗練されていて、デザイナーは手を動かすことにとことん集中できる環境になっています。
シーン構築の手法がシンプルで速く、リビジョン管理や最適化が理にかなっている点や、作業者をまたいでの共有も容易な点、さらには上流から下流へのフローが単純明快な点や、各種パブリッシュも煩わしい手順を踏まずにワンボタンで完了する仕組みなど、テクニカルスタッフのしごとがあらゆる部分で行き届いているなと感心します。
イメージ・ロジックは、まさにそういったデジタルの力で、効率化の土壌を作りながら、アニメ・ゲーム・MV・実写など、様々なメディアを問わず、より華やかに「物語」を彩るスタジオとして、成長していけたらなと考えています。

■演出込みの提案を若手一人ひとりに習得させるため、日々思案中

  • 伏見滉生氏
    アニメーションディレクター

前職ではゲーム系のスタジオでプリビズ専門のチームに在籍していたのですが、アニメーターとしてのキャリアアップを目標にイメージ・ロジックに入社することを決めました。入社してまだ数年ですが映像、ゲーム、CM、MVといった様々なジャンルの案件に関わることで、自分の知見を広げることができていると思います。

ひとつのスタイルに囚われず、案件ごとにクライアントの要望に合った演出やアニメーションをご提案しています。現在はアニメーションディレクターの役職をいただき、思い描いていたキャリアに向かって少しずつ進んでいくことが出来ていると実感しています。
弊社所属のアニメーターは自分含めて若手が多く、平均年齢も20代のチームです。 なかでも新卒がチームの大半を占めるので、アニメーターへの教育には力を入れています。入社したての方には、私から実践的な応用も踏まえた課題に取り組んでもらい、実際の仕事を想定してフィードバックも出しています。

キャラクターアニメーションのみに偏りがちなスキルも、カメラレイアウトや仮エフェクト、カットの繋ぎ方など将来的にひとりひとりが演出込みの提案をできるスタッフに成長できるよう、どこを伸ばせばいいか、日々思案しています。

■アーティスト達の新たな表現への挑戦を、ツール開発でフォロー

  • 内田 亮氏
    アニメーション/テクニカルリード

リギング、パイプラインツールの整備、ツール類の開発を行っています。
テクニカルリードとして近年携わった作品では、アニメーターができるだけ試行錯誤する時間をつくれるよう、Maya上からUnityへアセットを組み込む際に必要な、最適化・ベイク処理・必要なアセットのFBX出力などをワンボタンで行いパッケージ化するツールなどを開発しました。キャラクターモデルを更新しても、すぐにアニメーターが使えるようなスクリプトを書いたりもしました。
ツールをつくるときは自分でも実際に作業をしてみて、どこで無駄な手間がかかってどうすれば作業者として楽になるかを考え、当人にもヒアリングをしてつくるようにしています。
イメージロジックは、問題に対してみんなで一丸となって課題解決をしようとするところがあります。「どこまでツールでカバーするのか、実装が難しい機能に対してはどう人間がアプローチするのか」など、一人だけでは解決が難しい問題についても、周囲の人間が進んでアイデアを出してくれるので、とてもやりやすい環境だなと感じています。

■ショットワーク全般、そしてリアルタイムCGにも挑戦!

  • 塚本竜也氏
    デジタルアーティスト

入社当時、まだ経験の浅かったエフェクトとコンポジット業務もイメージ・ロジックでは習得しながら業務を担当できそうだと思い、入社を決めました。
エフェクト、コンポジット以外にも、ライティング・レンダリングを含むショットワーク全般や、Unityを使用したゲームのリアルタイムカットシーン等の仕事まで、多岐にわたる制作経験が可能です。
社内では各自が効率的に働けるように、常々、工夫をするカルチャーです。直近では、ヒューマンエラーによる手戻りをなくすために、レンダリング設定など繰り返しの作業をすべてスクリプトで行えるようにしました。一人のデザイナーとして多岐に渡る業務に挑戦し、技術の深堀りができる点が気に入っています。

■Unity初挑戦。エフェクトチームの3人でノウハウを共有しつつ2~3週間ほどで習得

  • 秋山和哉氏
    デジタルアーティスト

学生時代に「デジタルの力」で「物語」を創るスタジオという会社のビジョンに惹かれ、新卒入社しました。これまでに取り組んだことのない技術的な手法や表現にも、積極的に挑戦できる点を魅力に感じています。エフェクト制作時には、演出側の意図がしっかり「画に表現できているかどうか」を常に意識しています。演出から細かな指示がない場合でも、こちらがわでパターンをいくつか用意するなどし、こちらから提案できるように日々取り組んでいます。

先日担当した案件では、Unity内でのエフェクト制作とその組み込み、テクスチャ作成を担当しました。私自身、リアルタイムCGに初挑戦だったのですが、セクションや職種の枠を越えて、盛んに技術的な情報を共有をすることで、求められる表現をしっかりと追及することができました。Unityは最初に簡単なシーケンスを覚えてからチームの3人でノウハウを共有しつつ2~3週間ほどで習得していきました。弊社は若手スタッフでも、手を挙げれば個人の挑戦も後押ししてくれる会社だと思います。

求人情報

▼求人情報はこちら https://cgworld.jp/jobs/30522.html

▼募集職種
【経験者採用】
①3DCGアーティスト
・モデリング ディレクター(character/hard surface)
・モデリング リード/アーティスト(character/hard surface)
・リギング リード/アーティスト
・アニメーション ディレクター
・アニメーション リード/アーティスト
・エフェクト/コンポジット ディレクター
・エフェクト/コンポジット リード/アーティスト

②2DCGアーティスト(3DCGにご興味のある方)
・アニメ原画/動画
・デジタル作画
③マネージメント、プロデューサー、プロダクションアシスタント
④総務 経理 人事 経営企画
⑤機材管理 システムエンジニア