■ノミネート作品について
映画祭のメインイベントである「短編アニメーションコンペティション」は、30分以内の短編アニメーションを対象としたコンペティション。今年度は昨年の応募数(66の国と地域・応募総数1232件)を大幅に上回る、85の国と地域から2037作品(どちらも過去最高)の応募があり、そのうち44作品が「インターナショナルコンペティション」部門、13作品が「日本コンペティション」部門のノミネート作品として選出された。
「インターナショナルコンペティション」部門には、ゲームのトレイラー動画としては史上初めてベルリン映画祭に選出され、アカデミー賞ノミネート資格も獲得したCGアニメーション作家デイヴィッド・オライリー氏の『エブリシング』(アメリカ)、日本を代表するアニメーション作家・山村浩二氏の新作『怪物学抄』(日本)、英国国立映画テレビジョンスクールの卒業制作『ザ・ビガー・ピクチャー』が広島国際アニメーションフェスティバルなど多数のグランプリを受賞したイギリスの新鋭デイジー・ジェイコブス氏の最新作『ザ・フル・ストーリー』(イギリス、クリス・ワイルダーとの共同監督)、グランド・セフト・オートのゲーム動画を用いたジョナサン・バイネル氏の実験作『マルティン・クライズ』(フランス)など、世界中の話題作が勢揃い。
「日本コンペティション」(日本作品を対象とした短編アニメーション作品のコンペティション)には、WHOPPERS(サヌキナオヤ&ずっく)によるENJOY MUSIC CLUBのMV『そんな夜』をはじめ、新鋭からベテランの作品まで幅広い計13作品がノミネートされた。
「インターナショナルコンペティション」部門および「日本コンペティション」部門を審査するのは、最新長編『ハブ・ア・ナイス・デー』がアヌシー国際アニメーション映画祭で中国政府からの圧力により上映取り下げとなるなど話題となっているリュウ・ジアン氏(中国)ほか、イゴール・プラッツェル氏(スロベニア)、ミヒャエル・フライ氏(スイス)、アンナ・ブダノヴァ氏(ロシア)、黒坂圭太氏(日本)。この5名の審査員の厳正なる審査により、グランプリをはじめとする各賞が授与される。なお、もうひとつのコンペティション「ミュージック・アニメーション」部門の選出作品および審査員は後日発表となる。