HPNVIDIAは、AutodeskFusionLaunch ForthTechnicolorUnreal EngineVIVEと共同で、VR(Virtual Reality:仮想現実)を通じた火星における人類100万人の暮らしの模擬体験を行う国際的なプロジェクト「HP Mars Home Planet(エイチピーマーズホームプラネット)」を始動させた。世界中のクリエイティブの専門家によるこの共創プロジェクトでは、建物、車、農場、衣服など、火星の気候や大気に適応しながら暮らしをどのように維持できるかを探る。
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概要

「HP Mars Home Planet」プロジェクトは、当初Fusionとアメリカ航空宇宙局(NASA)によって開発されたVR体験『Mars 2030』を発展させたもの。今後、HPおよびそのパートナー企業は、エンジニア、設計者、デザイナー、アーティスト、学生と協力し、VRを通じて火星における人類の未来の想像、設計、体験を行なっていく。

HPのワークステーション製品管理担当バイスプレジデントであるジョシュ・ピーターソン氏は次のように述べている。「2016年には、NVIDIA Quadroを搭載したHP ZBook Workstationが国際宇宙ステーションに送り届けられました。HPは次に火星を目指しています。HPとパートナー企業は、エンジニア、設計者、デザイナー、学生の創造力を支援しながら、将来火星での暮らしで直面するであろう現実的な課題を予測し解決していきます」。

このプロジェクトは、火星で家庭やコミュニティができる未来、2030年以降を見据えている。プロジェクトの目的は、創造的な発想を持つ人々に参加してもらい、火星に都市をつくる上での課題を解決してもらうことです。最終的には、地球上の人々が火星での生活をVRで体験できるようになる。

HPによる火星生活の構想に向けたプログラム構成

「HP Mars Home Planet」は、3部構成で1年間にわたり実施される。第1部の「Home Planet's Mars Urbanization Challenge」では、参加者はまず特定の場所における移動手段やインフラの構想を中心に考える。NASAは、マゥルス峡谷(ウェールズ語で「火星の渓谷」の意味)を火星の着陸候補地点に上げている。構想段階に続き次の段階では、3Dのモデリングとレンダリングによって、火星での生活をVRで体験できるようになる予定。

HPとNVIDIAは「HP Mars Home Planet」の実現にあたり Autodesk、Fusion、Launch Forth、Technicolor、Unreal Engine、VIVEと提携した。プロジェクトの参加者は、業界トップのソフトウェアAutodeskを使用して、火星の建物、都市、車、インフラのあらゆるものを3Dモデルで制作。Technicolorのクリエイティブとテクノロジーリーダーシップにより、クリエイターはUnreal Engineを使用して、100万人規模の火星生活のVRシミュレーションを作成する。これらの環境は、NASAの調査に基づいたFusionの『Mars 2030』ゲームのMars Valley地帯に構築される。

「HP Mars Home Planet」の制作および管理は、デザイナー、エンジニア、ソルバーからなる製品開発コミュニティであるLaunch Forthが担当。デザインや技術面で発生する大小さまざまな課題のソリューションを一丸となって開発し、参加者が力を合わせて共同で解決できるようにする。

「HP Mars Home Planet」の諮問委員会のメンバーは、TechnicolorのImmersive Media担当シニアバイスプレジデント兼Technicolor Experience Center責任者であるマーシー・ジャストロウ氏、20世紀フォックスのポストプロダクション責任者であるテッド・ガリアーノ氏、パラマウント・ピクチャーズの未来研究者であるテッド・シュロビッツ氏、RSA FilmsのVR責任者であるジェン・デニス氏、アリゾナ州立大学理学部長のホアキン・ルイス氏。「HP Mars Home Planet」は、HPが新たに発表したVR戦略の一部であり、ブランド企業がイノベーションや顧客との関わり方を再創造できるよう考案されたもの。「HP Mars Home Planet」への参加についてはhp.com/go/mars(英語)を参照。プログラムの第一部「Home Planet's Mars Urbanization Challenge」への参加からスタートする。