オリジナル・アニメーションに特化した、インディーズ・プロダクションSTUDIO UGOKI(東京都中野区)が、新プロジェクト『ROBBER'S COMPANY』のオープニングムービーを公開した。
本編は現在も制作中とのことだが、まずはオープニングムービーを制作することで作品の表現方法やワークフローなどを検討できたという。そして、『ROBBER'S COMPANY』のメインキャラクターを紹介し、キレのある動き、クリアな映像、といった作品の目指すイメージを伝えることを目指しているという。

■各パート担当者コメント(引用)

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蛯沢「それぞれのキャラに合わせた色の設計を意識しました。バンダムならオヤジっぽく、ライドならクールで怪しく、など。全体的には透明感のある絵を目指していてラストカットは上手く表現できたと思っています」
高尾「ラストカットは確か最後に作ってもらいました。クリア感がきれいにでて、絵作りの方向が見えてきたと思いました。」

Modeling
市川「シンプルな線と色面で構成されているキャラクター達なので3Dカメラでのシルエットの見え方に気を遣いましたが、結果的に立体としても魅力のある造形になったのではないかと思います。」
高尾「特にバンダムは最初から完成度が高かったです。デザインから立体に起こしたときの整合性を補ってもらえ、本当に助かりました。」

Animation
大谷「ファニーの歩きのサイクル作りが楽しかったです。まだまだアニメーションスタイルは模索中なので今後に期待して下さい!」
高尾「相変わらずリズム感が抜群で上手いなと、ちょっと嫉妬もしつつ安心してアニメーションをお任せできました。」

Sound
MoppySound「オープニングのBGMということでしたので楽曲単体としても気を引けるようなかっこよさを目指しました。登場するキャラクターのイメージに合わせて次々に変化する曲の展開に少しだけ注意して聴いていただけたら幸いです。」
高尾「キャラクターに合わせて曲の展開を変えるのはMoppySoundさんからアイデアをいただきました。15秒の間に4人のキャラクターが登場して大変だったとは思いますが、上手くまとめていただきありがとうございました!」

Direction
高尾「優秀なメンバーに参加してもらえて毎度上がってくるものが楽しみでした。みんなに負けないよう、本編も気を引き締めてがんばりたいと思います。」
  「絵コンテはあまり悩まずに描けました。オープニングだし、とにかく勢いがでるように心がけて制作しました。」

■STUDIO UGOKI ディレクター 高尾圭氏インタビュー(引用)
高尾さんはどうしてSTUDIO UGOKIを始めたのですか?
「所属していたCGプロダクションでいろいろな経験を積ませていただく中、自分で企画したアニメーション作品を作ってみたいと思うようになりました。引き続きプロダクションに所属して機会を得る方法もあったかとは思うのですが、経験のない自分としては、作らなければ作れるようにならないと思ったので、まずは自主制作を始めてみました。最初はスタジオを運営しようなんて思ってもいなかったのですが 『ロクの世界』の制作を通して今後も仲間と共に作品を作っていきたいと思いSTUDIO UGOKIを運営していくことにしました。」

STUDIO UGOKIを始めて何か変化はありましたか?
「『ロクの世界』を制作しているときは何でも自分がやるべきと考えがちでしたが、もっと仲間を頼ろうと思うようになりました。それから作品ができあがった後のこともより考えるようになりましたね。『Robber's Company』では作品を通してもっと人と繋がれたり評価がもらえるようにがんばりたいと思います。」

Robber's Company本編へ向けて課題を教えてください。
「参加してくれたメンバーが楽しんで作った空気感を作品に反映させたいです。そしてそれが見ていただいた人にも伝わればいいなぁと思っています。個人的にはやっぱり体力をつけたいですね。よくお腹も壊しますし。Robber's Companyの制作はこれから1年くらいありますし、その後も作品を作り続けていきたいので体力が落ちないように毎日走ります。」

最後に意気込みをお願いします。
「CGアニメーションは、『トイ・ストーリー』(1995)の公開から20年ほどが経ち、変化や新たな試みが期待されているのではと感じています。『Robber's Company』を通して、シンプルでクリアなCGアニメーションの魅力をSTUDIO UGOKIから提案できればと思います。」

■STUDIO UGOKIについて
2013年に設立されたオリジナルアニメーションの制作スタジオ。表現と物語のどちらにおいてもオリジナリティに溢れた、驚きや楽しみを届けられる作品を目指しているという。
代表作:『ロクの世界』
ugoki.jp