映像制作チームHurray!代表・ぽぷりか氏は2月15日(月)、キャラクターアニメーション制作時のボーン選択を効率化するBlenderアドオン「Close Bone Picker」をリリースした。専用のノードエディタ上で仮想的なボーンの階層構造を構築し、キーボードショートカットを用いて階層構造から素早く選択ボーンを切り替えることができる。販売はSuperhiveBOOTHGumroadで行われており、価格は19ドルまたは2,000円。対応するBlenderのバージョンは4.5〜5.0。

ぽぷりか氏は「骨を選択し、動かし、キーフレームを打つ。多くはこの3つの膨大な繰り返しによって成り立ちます。boneの選択は簡単な動作ですがほんの少しの集中力を奪い、何千回も積み重なれば大きな疲労になります」と述べ、そうした作業を効率化するために「Close Bone Picker」を開発した。

本ツールでは、専用のノードエディタ上でBoneノードを繋ぎ合わせることにより、ユーザー独自のボーンの階層構造(架空階層構造)を視覚的に構築する。3Dビューでボーンを選択し、Boneノード内の「Register Bone」をクリックすることで、そのノードを特定のボーンとして登録できる。Boneノードは親と子の数を自由に増減することができ、それらを繋ぐことにより親子関係を構築できる。

▲3Dビュー(左)でボーンを選択し、Boneノード内の「Register Bone」をクリックして(右)、ノードを特定のボーンとして登録

階層構造の構築後は、Boneノードを選択してからサイドバー(Nパネル)の「Send selected structure to Armature」ボタンをクリックすることで、アクティブなArmatureに架空のボーン階層構造が送信され、その階層に沿ったボーン遷移が可能となる。

▲サイドバー(Nパネル)の「Send selected structure to Armature」でArmatureにボーン構造を送信

階層による移動に加えて、頻繁に使用するボーンをパイメニューに登録することで、特定のボーンに直接アクセスする機能も備える。パイメニューの設計もノードエディタ内で行うことができ、「作業画面の右側にある骨格を選ぶ」、「スケールの大きい骨格を選ぶ」といった条件分岐を組み合わた複雑な処理にも対応する。

▲パイメニューを用いたボーンへのアクセス設計もノードエディタ内で構築可能
▲条件分岐処理を設定した例

また、アニメーション作業に不可欠なボーンコレクションの表示切り替えを、プロパティを開かずに3Dビュー上で直接行える機能(フィルタリング機能付き)や、他のオブジェクトを選択した状態からでも、一瞬かつ正確にポーズモードへ移行できる機能も搭載する。

▲ボーンコレクションの表示切り替えを3Dビュー上で実行可能
▲オブジェクトモード時にArmatureモディファイアー設定済みオブジェクトを選択し、Altキー+マウス第4(戻る)ボタンを押すことで、リンク済みArmatureを自動選択してPoseモードに移行する

■Close Bone Picker(Superhive)
https://superhivemarket.com/products/close-bone-picker

■Close Bone Picker [Blender Add-on](BOOTH)
https://popreq.booth.pm/items/7877128

■Close Bone Picker [Blender Add-on](Gumroad)
https://4247020463969.gumroad.com/l/close_bone_picker

■Close Bone Picker Documents - JP(日本語)
https://popreq.notion.site/Close-Bone-Picker-Documents-JP-28da439cfd1a80b9917ac6a47d4fe328

■Close Bone Picker Documents(英語)
https://popreq.notion.site/Close-Bone-Picker-Documents-2dfa439cfd1a8044acbbe8b52b819c07

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