ゼンリンは、国内主要都市の街並みを再現したリアルな3D都市モデルデータを制作し、2014年9月2日(火)からゲーム開発企業などに提供を開始する。ゼンリンは、これまでゲームなどの開発を手掛ける企業に地図データなどを提供してきたことから、地図とエンターテイメントの融合に可能性を見出し、ゲーム開発イベントなどで限定的にデータを提供するなど、開発者の支援をしてきた。そうした活動を通じ、改めてゲーム開発における地図の有用性を確認できたことを踏まえ、カーナビゲーション向けとして独自フォーマットで整備してきた3D地図データを、汎用性の高いフォーマットに変換し、おもにゲーム開発企業をはじめ、シミュレーション関連企業に「3D都市モデルデータ」として提供する。
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■ 3D都市モデルデータの提供について

●ゲームの中にリアルな街を再現
実際の街並みを基にデータ化しているので、ユーザーは自ら都市のデータを制作することなく、ゲームの中にリアルな街を再現できる。なお、ゲーム開発プラットフォームUnityが提供するオンラインストア「Unityアセットストア」にて、秋葉原の街を再現した3D都市モデルデータ「Japanese Otaku City」を近日中に無償で公開予定(価格:無償でダウンロード可能 提供範囲:秋葉原駅を中心に約 625m×約 625m のエリア)。
●ゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC2014」出展について
3D都市モデルデータや、3D都市モデルデータから制作したデモゲーム(協力:ポケット・クエリーズ、東京工芸大)を展示(名称:CEDEC2014 会期:2014年9月2日(火)~9月4日(木) 会場:パシフィコ横浜)。
●3D都市モデルデータについて
3D都市モデルデータは、同社グループが以前より独自のフォーマットで整備してきたカーナビゲーション向け3D地図データを、Unityなどの3DCG関連ソフトウエアで利用可能な汎用的3Dフォーマット「FBX形式」に変換することで、ゲームやシミュレーション向けとして提供できるようになる。
●UnityとUnityアセットストアについて
Unityはユニティ・テクノロジーズが提供する3Dゲームの開発ができるゲームエンジン。iOS、AndroidをはじめPlayStation 3、Xbox、Wii Uなど複数のプラットフォームに対応しており、大手ゲーム制作会社だけでなく、中小のゲーム制作会社や個人のゲーム開発者でも容易に3Dゲームを開発できる環境が整っている。そうした中、Unityに登録しているゲーム開発者は年々増加しており、現在は約290万人が利用している(※Unity公表)。Unityアセットストアは、Unityを利用してゲームを開発する際、必要となるキャラクターモデル、テクスチャ、背景ペイントツール、音楽など、あらゆる素材を入手できるダウンロードサイトだ。
●近日公開予定の「Japanese Otaku City」について
Unityアセットストアで公開し、ゲーム開発に使っていただくためのアセットデータ。共同制作したポケット・クエリーズのキャラクターや自動車などの動くオブジェクトが同梱されており、「Japanese Otaku City」を使って開発したゲームに登場させることができる。ゼンリンが初めてUnityアセットストアで公開する3D都市モデルデータとして無償で公開、提供する予定。
●カーナビゲーション向け3D地図データについて
カーナビゲーション向けとして3D地図データを整備している地区は、東京を含む国内の政令指定都市の中心部。専用の調査車両で走行して画像を取得、独自の技術で3D地図データを作成しており、カーナビゲーションの交差点付近の案内の際に、実際の風景に近い画像に誘導線を表示するなど、ドライバーにとってよりわかりやすい案内を可能にしている。



■ 関連 URL

・3D都市モデルアセット「Japanese Otaku City」
 http://www.zenrin.co.jp/product/service/3d/asset
・株式会社ゼンリン
 http://www.zenrin.co.jp