マルチプラットフォーム向け統合開発環境「Unity」を提供するユニティ・テクノロジーズ・ジャパンは、ゲームエンジンUnityの最新バージョンである「Unity 5」の正式版を公開した。
■ 「Unity 5」について
「Unity 5」は、物理ベースシェーダ、EnlightenによるリアルタイムGI、リフレクションプローブ等の最新機能を備えたグラフィックエンジンに、ゲーム作りを便利にする様々な機能を備えた高性能64ビットUnityエディタを搭載し、スマートフォン、パソコン、コンシューマ機、WebブラウザやOculus Riftなど、業界をリードする21のプラットフォーム向けにUnity 5上で作られたゲームを簡単操作で展開できる。Webブラウザ向けの対応では新しくWebGLに対応、さらにiOSでは新しいグラフィックスAPI「Metal」に完全対応。さらに「Unity 5」から、Unity Cloud Buildへ連携することで最新版ビルドの配布を効率化し、開発チームに生産性のアップをもたらすことが可能となる。
「Unity 5」は、ゲーム制作だけでなくゲームビジネスを支援するサービスや機能が付属する有料の「Unity 5 Professional Edition」と、従来Proユーザーのみにしか使えなかった各種機能を備えた新しい無料バージョンの「Unity 5 Personal Edition」の2つのライセンスモデルによって展開される。ユーザーは自らのビジネスに合わせて、ベストなライセンスモデルが選択可能となっている。またUnity 5 Professional Edition向けには、月々$75で利用できるサブスクリプションプランも用意。またどちらのエディションを使ってゲーム制作を行なっても、Unityを使ったゲーム販売にあたって、ロイヤリティを支払う必要がないのは従来どおり。
■ 「Unity 5 Professional Edition」と「Unity 5 Personal Edition」について
プロ開発者および企業ユーザー向けの「Unity 5 Professional Edition」
「Unity 5 Profesional Edition」は、「Unity 5」の全機能に加え、プロユーザーおよび企業の皆様がより効率的かつ大規模な開発を行うにあたり必要となる、Unity Cloud Build Pro、Team License、Game Performance Reporting、Asset Store Level 11、Unity Analystics Pro、今後のUnity 5.x βへの特権アクセス権など、様々な開発支援のための機能およびサービスが追加されたバージョン。こちらは従来通り有料の通常ライセンス、もしく月々$75のサブスクリプションでの提供となる。
無料の「Unity 5 Personal Edition」
「Unity 5 Personal Edition」は、従来Unity Freeとして提供してきたバージョンに、従来のPro向け専用機能の大部分を加えた、新しい無償バージョン。「Unity 5」で搭載された物理ベースシェーダ、Enlighten、リフレクションプローブ等の多くの新機能の他に、プロファイラー、オクルージョンカリング、レンダーテクスチャ、ポストプロセスによる特殊効果などの、従来はProユーザーのみに公開されてきた機能が含まれている。「Unity 5 Personal Edition」は、従来のUnity Freeと同様、直前会計年度の総収益もしくは総予算が US$100,000 以下の個人もしくは小規模チームで利用することができる。
■ 「Unity 5 Professional Edition」が搭載するPro向け機能およびサービスについて
Team Licenseの標準搭載
従来別提供だった、キャッシュサーバとバージョン管理ツールを含む Team Licenseが標準搭載となる
Unity Cloud Build Proへの1年間無償アクセス権
様々なプラットフォームへデプロイ&ビルドする際の時間と負担を大幅に軽減してくれる、Unity Cloud Build Proへの1年間無償アクセス権が付属
Unity Analytics Pro
Unityで制作し公開したゲームを、どのようにプレイヤーが遊んでいるかの統計分析を簡単にとることができる。Unity Analytics Proで得たプレイビヘイビアの分析結果を、ゲームのマネタイズやプロモーションに役立てることができる
Game Performance Reporting
Unityで制作されたゲームをモニターし、例外ログをプレビューする
Asset Store Level 11
Professional Editionユーザーのみの、Unity Asset Storeでの特別割引や優待販売が始まる
Unity 5.x β版アクセス権
今後予定されている全てのUnity 5.xへのβ版アクセス権が付属。今後追加される先進的な各種機能の早期チェックや、Asset Storeに出品中のアセットの事前チェック等に役立てることができる
■ 「Unity 5 Professional Edition」の提供価格およびサブスクリプションプランについて
「Unity 5 Professional Edition」の発表に合わせて、サブスクリプションプランの提供も発表された。サブスクリプションプランは、月々$75の支払いでProfessional Editionの全機能が利用できる、利用しやすいライセンス形式。従来通りの通常版「Unity 5 Professional Edition」の販売(新規$1500、バージョンアップ$750)も引き続き行われる。
サブスクリプションプランは日本国内でも利用できるが、購入は米国のサイトからになる(日本国内のサイトからの購入は後に対応予定)。また企業ユーザーでサブスクリプションプランを希望する場合は、別途同社セールス担当まで連絡。
■ 日本販売価格の改定
昨今の円安基調の定着に伴い、「Unity 5 Professional Edition」の日本販売価格が以下のように2015年5月1日より見直しされた。なお、ドル建て価格は従来どおり変更なし。
現在:162,000円⇒2015年5月1日より:194,400円
■ 「Unity 5」発表記念 期間限定販売価格維持キャンペーン
価格改定の前に、「Unity 5」発表の記念として、4月30日までの期間限定で、現在の日本販売価格での販売を維持する。
2015年4月30日までの販売価格:162,000円
■ 関連 URL
・「Unity 5」
http://japan.unity3d.com
・ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン合同会社
http://japan.unity3d.com