映画やアニメ、ゲームなどの制作で頻繁に利用される国内のモーションキャプチャ・バーチャルプロダクション・ボリュメトリックキャプチャスタジオをリストアップし紹介する本連載。スタジオごとに面積や設備、料金や実績などの基本スペックと、独自の技術やサービス、コンセプトなどのPRポイントをまとめた。モーションキャプチャ・バーチャルプロダクション・ボリュメトリックキャプチャスタジオを探す際にぜひ活用してほしい。

第12回は、東映 ツークン研究所 モーションキャプチャースタジオを紹介する。

記事の目次

    運営

    東映株式会社
    〒178-8666 東京都練馬区東大泉2-34-5
    03-3867-5029
    zukun@toei.co.jp
    zukun-lab.com/

    あらゆるジャンルの作品にてクオリティアップと作業効率化を実現

    ツークン研究所では10年以上に渡り光学式のモーションキャプチャースタジオを運営してきました。作品を通して培ってきたノウハウや、スタジオが東映東京撮影所内にある特徴を活かして、多様な案件に対応しております。

    映画用の広大なステージでの撮影や、美術大道具、小道具、スタントチームを手配することもできます。撮影からデータ処理までをワンストップで行います。

    • 高精度な指のキャプチャーや楽器演奏のキャプチャーなど、手法から提案
    • アクターの負担を減らせる当社オリジナルの軽量ヘッドマウントカメラ。多⼈数同時フェイシャル収録が可能
    • 実写カメラに近い感覚で使えるリグや扱いやすい軽量なリグなど複数のバーチャルカメラを用意

    <できること>

    (種別)→光学式
    (アクター手配)→ 有
    (フェイシャルキャプチャ)→ 有
    (フィンガーキャプチャ)→ 有
    (ライブ配信)→ 無

    <スタジオSPEC>

    (使用ソフトウェア) → Vicon Shogun/MotionBuilder/Unreal Engine
    (使用カメラ)→ Vicon Vantage V16,Vicon T160
    (使用システム )→ Vicon
    (カメラ台数)→ 48台
    (広さ)→ 10m×11m(高さ2.5m~中央域4m)
    (最大収録人数)→ 11人(実績)

    <POINT1>用途に応じた収録

    イントレやトラスを組んで、吊りなどのワイヤーアクションへの対応や撮影エリアを絞ってより高精細なデータ収録等、常設のスタジオ収録だけでなく建て込みから対応いたします。また、国内外問わず遠隔地でも撮影の確認やディレクションが出来るように配信の環境も整えております。

    収録後はご予算や期間などに応じて、お急ぎのデータ納品から細かな調整を行った最終クオリティデータの納品まで幅広く対応可能です。

    <POINT2>国内初のフェイシャルキャプチャソフトを開発

    表情の撮影から解析して3DCGキャラクターへアニメーションを流し込むところまで⼀貫して行います。当スタジオでモーションキャプチャーと同時撮影の際はボディのデータと同期対応をいたします。また、当社スタジオ以外への出張撮影も対応しています。

    これまでメインツールとしてきた表情解析ソフトウェアのサービス終了に伴い現在新たなフェイシャルキャプチャーシステム『FCS』の開発を進めています。当社がデジタルヒューマン研究で培ったアルゴリズムを採用して業界に先駆けてサービスを展開してきたこれまでのノウハウを反映させており、現在『FCS』はこれまでと同等以上のサービスを継続できる状態まで到達しました。

    ▲FCS紹介動画

    <POINT3>広さ・高さが必要な大規模撮影

    スポーツ案件など広い収録エリアが必要なケースでは所内の大型ステージへモーションキャプチャーシステムを移設して撮影を実施しております。最⼤級の260坪・天井⾼9.7mのステージ利⽤もご相談ください。