[PR]
クリエイターの声を反映し、さらなる作業効率化のために進化した15.6型の液晶ペンタブレット「Wacom Cintiq Pro 16」。液晶ガラスにエッチング加工を施したアンチグレア4K高解像度ディスプレイを備え、優れたペンの追従性を特徴とする同機種は、現場の第一線クリエイターの目にどう映るのか? ポリゴン・ピクチュアズのアニメーター長坂 大氏に、液晶ペンタブレットの活用がアニメーション制作にもたらす恩恵について聞いた。
――今回はじめて液晶ペンタブレットを使用されたとのことですが、まずは普段の作業環境を教えてください。
長坂 大氏(以下、長坂):業務では板型ペンタブレットのWacom Intuos Proを使用しています。具体的には、液晶モニタを2台並べて、2台分の可動域をペンタブレットにマッピングしてアニメーション作業をしています。基本的な操作はすべてWacom Intuos Proとキーボードで完結していて、ほかのコントローラを使うことはありません。
長坂 大氏
ポリゴン・ピクチュアズ/3DCGアニメーター
www.ppi.co.jp
――Wacom Cintiq Pro 16を使用してみての第一印象を教えてください。
長坂:良い意味で裏切られましたね。液晶ペンタブレットを使う前は「板型ペンタブレットに比べて大きくて取り回しがしにくい」、「手を動かす範囲が広くて疲れる」などの先入観がありましたが、操作は非常に快適でまったく疲労感はありません。デザインも薄くて軽量、すごくスマートですし、熱問題なども気にならないので、非常に良いものだと感じました。
――今回はどのような作業を試されましたか?
長坂:Mayaでの手付けのアニメーション作業を行いました。触りはじめて最初に気づいたメリットは、「直接的にモデルを触っている感覚」があることです。液晶を直接ペンで触ることで、より感覚的にキャラクターのポーズをつくることが可能です。ズレや誤タップも少なくなり、スムーズに作業を進めることができました。
――ほかに、アニメーション作業におけるメリットはありますか?
長坂:もうひとつ大きなメリットが「ドローオーバーによるガイド」です。3Dアニメーションには、ひとつずつパーツを動かして、カメラから見た最適なポーズを探っていく作業があります。ポーズの検討には時間がかかるのですが、あらかじめドローオーバーで最適なシルエットを描いておくことで、「これをガイドにしてモデルを動かそう」という発想で作業を行うことができます。板型ペンタブレットでも可能ではありますが、Wacom Cintiq Pro 16はペン先のズレが一切ないため、ノートに絵を描く感覚でポーズを決めていくことができます。
――ポーズを検討しながらMayaを触るより、まずは思い描くシルエットをガイドとして描いてから作業するということですね。液晶ペンタブレットは慣れも必要だと思いますが、実際の使用感はいかがでしたか?
長坂:そこは思ったよりもすぐ慣れましたね。ペン(Wacom Pro Pen 2)についても、私が普段使っているモデルと比較してグリップが少し硬めで手にフィットするし、ボタンの押し心地も良いので、デザインも含めて好きだなと思いました。使っていて感じた全体的な感想ですが、液晶ペンタブレットの方が没入して作業できるということに気づきました。板型ペンタブレットの場合は液晶モニタを見ながら作業するので、少し離れている感覚がありますが、Wacom Cintiq Pro 16の場合はグッと一歩前にのめり込んで仕事ができるという印象があります。
――Wacom Cintiq Pro 16は4K解像度に対応していますが、アニメーション作業における恩恵はありますか?
長坂:今回検証した内容はそこまで解像度に関わるものではありませんが、近年ではリアルタイムエンジンでルックを確認しながらアニメーションを付けていく案件も増えています。そういったシーンでは、高解像度かつ色の再現性が高いことのメリットは大きいと思いますね。
――3DCGワークにおいて、Wacom Cintiq Pro 16はどういった方に向いていると思いますか?
長坂:私のような3Dアニメーターには非常にオススメできると思います! 直接モデルを触るようにポーズをつくれるのは、これまで板型ペンタブレットで作業されていた方からすると驚かれるのではないでしょうか。ドローオーバーのやりやすさという意味では、修正指示を行うスーパーバイザー職にも向いています。2Dデザイナーはもちろんのこと、3Dモデラーの方であっても、例えばスカルプト作業などをされる場合は直感的な操作がメリットになると思います。
POINT 1:直接3Dモデルを触っているかのような描き心地
Wacom Pro Pen 2とアンチグレア4K高解像度ディスプレイによる自然な描き心地は、3Dアニメーターにとって「モデルに直接触れることができる」というメリットに置き換わる。ペン先が直接Mayaのビューポートに触れることでペン先のズレによる誤タップなども減少し、スケジュールやメーラーを起動しているサブディスプレイとの切り替えもワンタッチで可能なので、全体的な作業の効率化が図れる。「3Dアニメーションではシビアなペン先の操作は必要ないかもしれませんが、(Wacom Cintiq Pro 16は)細かく描き込みができるスペックなので、ものすごく直感的です」(長坂氏)。
POINT 2:ドローオーバーによるアニメーション制作の効率化とフィードバックの高速化
キャラクターアニメーションにおいて、カメラから見たときに成立するポーズを検討する作業時間は長く、やみくもにMayaを触るだけではなかなか正解にたどり着かないことも多い。長坂氏によれば、液晶ペンタブレットのメリットとして、ペンで理想とするシルエットを直接描き込み、これに沿ってパーツを動かすことで思い描くポーズを効率良くつくることができるという。また、Wacom Cintiq Pro 16の精細な描き心地によってドローオーバーの精度が上がることは、ディレクターやスーパーバイザーなどフィードバックを多く行う職種にとっても大きなメリットになるだろう。
使いやすさを追求し、生まれ変わった新しいWacom Cintiq Pro 16
ユーザーの声を反映し、より使いやすく生まれ変わったWacom Cintiq Pro 16。自然な描き味や繊細なタッチはそのままに、前機種から細かなアップデートが施され、クリエイティブツールとしてさらに洗練された。
主な変更点
かんたん接続
USB Type-CケーブルやHDMIケーブルで接続
突然の誤作動防止
タッチメニューの削除、マルチタッチ機能のOn/Offを物理スイッチ化
製品内の空気の流れの改善
ディスプレイ熱の改善、ファンノイズの軽減
左右側面に計8つの物理エクスプレスキー
ショートカットキーを便利に使える
VESAマウント搭載
サードパーティ製アームも利用可能
価格:184,800円(税込)
※ワコムストア価格
www.wacom.com/ja-jp/products/pen-displays/wacom-cintiq-pro-16
お問い合わせ
株式会社ワコム
tablet.wacom.co.jp/biz-design
Information
ポリゴン・ピクチュアズ制作のTVアニメ『エスタブライフ グレイトエスケープ』がフジテレビ「+Ultra」で2022年4月より、『大雪海のカイナ』がフジテレビ「+Ultra」ほかにて2023年1月より、それぞれ放送予定。
TEXT_神山大輝 / Daiki Kamiyama(NINE GATES STUDIO)
EDIT_山田桃子 / Momoko Yamada
PHOTO_弘田 充 / Mitsuru Hirota
『空挺ドラゴンズ』
©桑原太矩・講談社/空挺ドラゴンズ製作委員会