「作画のようなCG制作にこだわっていることを知り、ここしかないと思った」――作画アニメーターから転職しギャラクシーグラフィックスのCGアニメーターとなった山田真也氏は、入社の経緯をそう振り返る。遊技機映像制作を主軸にアニメーション制作も手がけるギャラクシーグラフィックス。2024年にサミーの100%子会社となり、組織基盤が整った今、新たな仲間を求めている。現在は3DCGアニメーター・コンポジターを中心に複数職種で採用を進めており、セルルック表現へのこだわりが同社の大きな特徴だ。(同社リクルートページはこちら)
今回は採用担当の伊達氏、CGディレクターの三宮氏、CGアニメーターの山田氏、コンポジターの本間氏の3名に話を聞いた。
INTERVIEWEE
伊達彬雄氏
開発本部 管理部 管理GR。2025年9月よりギャラクシーグラフィックスの採用担当として着任。
三宮聖史氏
開発本部 CG制作部 CG制作GR CGディレクター。前職ではアニメーション制作に長く携わり、中途入社。現在はアニメーション制作のディレクションを担う。
本間康喜氏
開発本部 遊技機開発部 デザイン開発GR コンポジター。前職から遊技機業界に携わり、入社2年目。After Effectsをメインに、遊技機映像の最終仕上げを担当する。
山田真也氏
開発本部 CG制作部 CG制作GR アニメーター。作画スタジオで1年のキャリアを経てCGの世界へ転身。中途入社後、3DCGアニメーションと2D作画の両方を担当する。
ギャラクシーグラフィックスとは? 2つの部門と今回の募集
――まず、会社の事業内容と組織構成について教えてください。
伊達:会社としてのメインは遊技機映像制作です。親会社であるサミーからの受注を中心に、遊技機向けの映像を制作しています。組織は遊技機開発部とCG制作部の2部門に分かれていて、遊技機開発部はコンポジット・2Dデザイン・オーサリング・制御までまるっと開発できるのが強みです。CG制作部は3DCGを使った遊技機向けのアニメーション制作がメインですが、タイミングによってアニメ作品の制作にも携わることがあります。
――現在、特に力を入れて採用している職種を教えてください。
伊達:CG制作部では、3DCGアニメーターが最優先です。次いで、アニメーションメインで動けるジェネラリスト。こちらは遊技機案件のご経験がなくともセルルック表現への熱意、実績があればご応募が可能です。
遊技機開発部では、コンポジターを積極的に採用したいと思っています。こちらは、業界経験が必須となります。
【CG制作部】3DCGアニメーターを積極採用中!セルルックにこだわりたい
――3DCGアニメーターを特に積極採用中とのことですが、どんな方を求められていますか?
三宮:作画アニメに対するリスペクトと、それをCGで再現しようとする探求心を持った方が来てくれると一番ありがたいですね。3DCGの技術はもちろんですが、そこに作画や演出へのこだわりが加わっているかどうかというのが、うちが求めているものをつくる上で大事な姿勢だと思っています。とにかくセルルックの表現に取り組まれてきたご実績と熱意が重要になります。
――選考の流れを教えてください。
伊達:書類選考ではデモリールやポートフォリオを見て、一次面接では人柄や経歴の確認、二次面接は開発のトップ、責任者との面談になります。技術面はもちろんですが、入社後のミスマッチが起きないよう、どんな仕事をお任せしたいかをきちんとお伝えしながら、すり合わせしつつ進めています。CG制作部のアニメーターの採用に関しては、アニメーション制作に携わってきた方であれば遊技機業界の経験がなくても構いません。
――山田さんは作画スタジオで働かれていたそうですね。貴社に転職前に複数の会社を比較されたと思いますが、貴社を選んだ決め手は何でしたか。
山田:CGWORLDの求人紹介ページで「作画アニメの質感を3DCGで再現することにこだわっていく」という主旨の紹介を読んで、自分がこれまで作画で積み上げてきた知識をここで活かせると思いました。それが一番の決め手でしたね。もともと絵を描くことが好きで作画をやっていたので、その感覚をCGに持ち込める環境というのが自分には合っていると感じました。
――具体的にはどのようなアプローチをとっているのでしょうか。
三宮:3Dをベースにしながら、レタッチを駆使してCGらしさを消していくのが基本的な手法です。単純に3Dでモデルを動かすだけではなく、絵として成立するかという視点で常にチェックしています。言葉で修正を伝えるだけだと人によって感じ方が違うので、自分で修正参考のカットを作って視覚的に見せながらフィードバックするようにしています。そうすると修正のテイク数がどんどん減っていく。
山田:私は作業に入る前にアニメの本編を全編見て、ここが参考になるなというシーンをピックアップしてから取り掛かるようにしています。遊技機向けのアニメーションとアニメ作品では動きのテンポ感が全然違うので、それぞれの作品に合ったリズムを頭に入れてから始めることが大事だと感じています。
――最近、特に印象に残っているプロジェクトを教えてください。
山田:パチスロ『甲鉄城のカバネリ』の制作に携わったのが最近では印象深いです。キャラクターのモーションをつけながら、2Dでの作画修正も担当して、かなり忙しかったんですがやりがいもありました。サミーさんからもいい評価をいただいて、SNS上でファンアートが生まれるほど反響があって。自分がつくったキャラクターの動きやデザインが「めっちゃ良かった」という声がSNSに上がっているのを見た時は、本当に頑張ってきてよかったと思いましたね。
――CG制作部に入社した場合、遊技機案件とアニメ作品の割合はどのくらいになりますか。
三宮:基本的には遊技機がメインです。アニメ作品の案件は、遊技機の案件の間に入ってくるタイミングがあれば担当してもらうかたちなので、常にアニメ作品をやっているかと言われるとそうではないです。全て希望がかなうとは言えませんが、積極的に手をあげればアサインされる可能性は高いです。
――双方の違いや、ジャンルを横断することによって感じているメリットを教えてください。
三宮:遊技機とアニメ作品では、アニメーションのテンポ感が全然違うんですよね。遊技機に慣れた感覚でアニメ作品をやると、動きが早すぎると言われることもある。逆に言えば、両方やることでそのバランス感覚を体得できるのが面白さだと思っています。どちらの作品に対しても、求められる表現に合わせた動きができるようになっていく。
山田:私はもともと作画スタジオにいたので、テレビアニメのカット作業の感覚は持っていました。でも遊技機向けのアニメーションは独特のテンポやエネルギー感があって、そこは入ってから学んだ部分です。両方やってきたことで、作品によって、また演出によって切り替えられるようになってきた感じがしますね。それぞれのエリアで得た知見を双方向に生かせる点が面白いなと感じています。スキルとして単純に幅も広がりますからね。
――どのようなスキルやマインドを持った方と一緒に働きたいと思っていますか。
三宮:前述したように作画アニメに対するリスペクトと、それをCGで再現しようとする探求心があることが前提ですが、外からの新しい技術や視点を持ち込んでくれる方を求めています。“渡来人”と言いますか.....
――“渡来人”!?
三宮:弊社は基本的にサミーの仕事が中心である分、社内でやっているとノウハウは積み上がりやすい反面、これまで全くやったことのない表現やスキルを求められるような案件は中々なく、新しい発想は生まれにくい。そういう意味で、これまでのキャリアで培ってきた知識や技術を持ち込んでくれる“渡来人”のような方は本当に歓迎です。ですので、前職がゲーム、MV、広告など今現在違う業界にいらっしゃる方にも、ぜひ応募してみていただきたいですね。
山田:アニメでもゲームでも漫画でも、とにかくコンテンツが好きな人は話も合いますし、現場の雰囲気も明るくなります。そういう人と一緒に働きたいですね。
――最後に、転職を迷っている方へメッセージをお願いします。
山田:転職ってかなり勇気のいることで、僕自身も不安な時期がありました。でも一歩踏み出してみると、想像もしていなかった出会いがあると思います。CGも好きで作画も好き、いろんなことに挑戦してみたいという方にはぜひ来てほしいです。
三宮:業界を問わず、CGでアニメーション制作に携わりたいと思っているなら、ぜひ来てください。ゲーム業界出身でも映像系出身でも、アニメーション制作への熱意さえあれば一緒に働きたいですね。これまでのキャリアで磨いてきた技術を、ここで活かしてほしいと思っています。
【遊技機開発部】コンポジターという仕事。遊技機映像の最終クオリティを担う
ここまでCG制作部のアニメーション制作を中心に話を聞いてきたが、遊技機開発部でコンポジターとして働く本間氏にも話を聞いた。コンポジターは、3DCGデザイナーや2Dデザイナーが作成したすべての素材を合成し、映像の最終ルックを仕上げる役割を担う。
コンポジターの仕事内容や具体的なワークフロー、チーム構成、使用ツールについては、過去にCGWORLDで詳しく取材した記事も合わせて参照してほしい。
▶ 比べて分かる!CGの職種紹介「遊技機映像 コンポジターの仕事内容とは?【ギャラクシーグラフィックス】」
――コンポジターとして働くやりがいを教えてください。
本間:コンポジットはすべての素材が集まって最終的な絵を作り上げる工程なので、プレッシャーもあるんですが、その分やりがいも大きいです。実際にホールで稼働している台を見て、自分が仕上げた映像でユーザーが興奮しているのを目にした時の達成感はひとしおです。
――遊技機映像のコンポジットならではのこだわりはありますか。
本間:遊技機の映像は、ユーザーが興奮する演出、いわゆる脳汁が出るような瞬間をつくることが求められます。映像ではありますが、静止画として切り取られることもあるので、止まった状態でも絵として成立しているかを常に意識しています。細部の積み重ねがクオリティにつながると思っています。
――求める人物像を教えていただけますか。
本間:オペレーション的に正しさを重視して取り組む人よりは、アイデアを提案、すり合わせながら柔軟に取り組める方と一緒に働きたいですね。遊技機のデザインはクライアントから資料はもらえるんですが、補完しなければならない部分がかなり多いんです。渡された素材をそのまま合成するだけでなく、ここはこういう演出にした方がいいんじゃないかと自分で考えて提案できる姿勢がないと、クオリティが上がっていかない。技術はもちろん大事ですが、それ以上に自分で考えてつくれる人に来てほしいと思っています。
――最後に、転職を迷っている方へメッセージをお願いします。
本間:コンポジットは遊技機映像の最終クオリティを決める仕事です。3DCGだけでなく、前後の工程にも幅広く関われるジェネラリスト的な動きが求められるので、いろんなことに興味を持って取り組める方にはやりがいのある環境だと思います。
©カバネリ製作委員会 ©士郎正宗・Production I.G/講談社・攻殻機動隊製作委員会 ©Sammy
PHOTO_弘田 充
EDIT_中川裕介(CGWORLD)