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CGとVFXの祭典「京楽ピクチャーズ.PRESENTS VFX-JAPANアワード2017」表彰式レポート

CGとVFXの祭典「京楽ピクチャーズ.PRESENTS VFX-JAPANアワード2017」表彰式レポート

一般社団法人VFX-JAPANは日本の優れたCG・VFX作品を顕彰する「京楽ピクチャーズ.PRESENTS VFX-JAPANアワード2017表彰式」を3月10日(金)に秋葉原UDXシアターで開催された。会場では昨年度のCG・VFXを活用した作品から27作品を優秀賞として顕彰。そこから部門ごとに最優秀賞7作品が選出・顕彰された。

なお、本賞の受賞者に贈呈されるトロフィーは映画監督の樋口真嗣氏が5年前にデザインしたものとなる。今年は劇場公開実写映画部門の最優秀賞に、樋口氏が特技監督をつとめた『シン・ゴジラ』が輝いたこともあり、VFX-JAPAN代表理事の結城徹氏は顕彰時に「樋口氏にもよろしく」とコメント。顕彰に華を添えた。

▲樋口真嗣氏がデザインしたトロフィー

今年で5回目を迎えた今年度は、昨年までのイベント・LIVE映像部門がなくなり、かわりにショートフィルム部門が新設された。

劇場公開実写映画部門:Motion Picture

劇場公開実写映画部門の最優秀賞には『シン・ゴジラ』が選出され、代表として佐藤敦紀氏(TMA1/ディレクター)が登壇した。優秀賞には『海難1890』、『アイアムアヒーロー』、『下山天監督作品『ひとにやさしく』』が輝いた。

■最優秀賞
シン・ゴジラ

■優秀賞
海難1890
アイアムアヒーロー
下山天監督作品『ひとにやさしく』

▲最優秀賞を受賞した株式会社TMA1 ディレクター 佐藤 敦紀氏

「ありがとうございます。ちょうど1年前、このVFX-JAPANアワードにこさせていただいて、ちょうどそのころシン・ゴジラの作業をやっていました。あの頃はしんどかったなあ。どんな作品でもスタッフ全員の力が映像に結実していくものだと思いますが、この作品ほどスタッフの底力を感じる作品はありませんでした。庵野秀明総監督という巨大な才能、めんどくさい監督、いろいろありますが。庵野さんの要求にスタッフがどう答えていくかが一番の課題でしたが、最終的には打ち上げで、庵野さんから「このスタッフと仕事ができて本当に幸せでした」という言葉をいただきました。本当にありがたいことだと思います。たまたま今回は僕が代表でこの賞をいただきましたが、『シン・ゴジラ』にかかわっていただいた、白組をはじめとした皆さんの賞です。本当にありがとうございました」(佐藤氏)

▲シン・ゴジラ Blu-ray特別版 映像特典 「プリヴィズリール集」より

劇場公開アニメーション映画部門:Animated Motion Picture

劇場公開アニメーション映画部門の最優秀賞には『君の名は。』が選出され、代表として竹内良貴氏(3DCGチーフ)が登壇した。優秀賞には『KINGSGLAIVE FINAL FANTASY XV』、『GANTZ:O』、『ルドルフとイッパイアッテナ』が輝いた。

■最優秀賞
君の名は。

■優秀賞
KINGSGLAIVE FINAL FANTASY XV
GANTZ:0
ルドルフとイッパイアッテナ

▲最優秀賞を受賞した3DCGチーフ 竹内 良貴氏

「このたびはこのような賞をいただき、本当に嬉しく思います。今日はスタジオの代表として僕がこうして登壇させていただいたわけですが、まさかほんとに最優秀賞というすごい賞をいただけるとは思っていなくて、がんばったかいがあったというのが正直な感想です。本作はCGよりも手描きの作画アニメがメインで、CGはそれをサポートすることが制作中は多かったのですが、それによって2DアニメでCGを効果的に使って、今までできなかった表現をがんばって、考えて、つくって参りました。今回このような賞をいただいたので、今後も励みにして、がんばっていきたいと思います。ありがとうございました」(竹内氏)

「君の名は。」予告2

テレビ番組部門:Broadcast Program

テレビ番組部門の最優秀賞には『知られざる恐竜王国ニッポン』が選出され、代表として松永孝治氏(NHK/番組制作技術部VFXスーパーバイザー)が登壇した。優秀賞には『ブブキ・ブランキ』、『SUSHI POLICE』、『大河ドラマ『真田丸』』が輝いた。

■最優秀賞
知られざる恐竜王国ニッポン

■優秀賞
ブブキ・ブランキ
SUSHI POLICE
大河ドラマ『真田丸』

▲最優秀賞を受賞したNHK(日本放送協会) 番組制作技術(CGVFX) VFXスーパーバイザー 松永 孝治氏

「テレビ部門最優秀賞をいただきありがとうございます。VFXチームを代表して参りました松永です。すごく、すごくうれしくて。実は去年も『NHKスペシャル生命大躍進』で最優秀賞をいただきました。もっとも去年は大型企画番組でしたが、今年いただいたのは予算も少なくて、スケジュールも短い一般番組でVFXが評価されたのがすごく嬉しくて。スタッフのみんなはこの夏ないくらいがんばったんですが、みんなにおめでとうといいたいです。毎年この賞にはエントリーさせていただいているんですが、テレビは普通の人が一番目にふれるメディアだと思うので、これからもどんどん良い作品をつくっていって、VFX業界に貢献できればと思います。どうもありがとうございました」(松永氏)

ゲーム映像部門:GAME Movie

ゲーム映像部門の最優秀賞には『FINAL FANTASY XV』が選出され、代表として加藤秀和氏(スクウェア・エニックス/第2ビジネスディビジョン)が登壇した。優秀賞には『ストリートファイター5』、『バイオハザード アンブレラコア』、『ペルソナ5』が輝いた。

■最優秀賞
FINAL FANTASY XV

■優秀賞
ストリートファイターV
バイオハザード アンブレラコア
ペルソナ5

▲最優秀賞を受賞した株式会社スクウェア・エニックス 第2ビジネス・ディビジョン 加藤 秀和氏

「このたびはゲーム部門で『ファイナルファンタジーXV』に最優秀賞を顕彰いただき、たいへんありがとうございます。『ファイナルファンタジー』はもともと挑戦者としてつくられた作品です。今回の『XV』も初代と同じで、これがこけたらもう終わりだと覚悟をもってつくられた作品です。これまで歴代の作品がありましたが、いつしかその力も衰えをみせ、IPとしても、技術としても弱くとなってしまったという認識を持っておりまして、1からステップを踏んでやり直すという思いで、挑戦をして『XV』はつくられました。技術も、作り方も、マーケティングも、さまざまな意味でこれまでのスタイルを変え、新たな挑戦をして世に送り出せたのが『XV』です。なんとか発売にこぎつけ、ユーザーならびにメディアの方々からも良い評価を得て、今回もこういう賞をいただきました。私たちは『XV』で『FF』というIPを世界のフロントランナーに戻すという決意を持って挑戦をして参りました。これから私たちは未来にむかってさまざまな挑戦をしていくことになります。これからも声援をよろしくお願いします」(加藤氏)

FINAL FANTASY XV エピソード グラディオラス/ファイナルファンタジー15

CM・プロモーションビデオ部門:Commercial, Promotion Video

CM・プロモーションビデオ部門の最優秀賞には『ガメラ生誕50周年記念映像』が選出され、代表として城戸久倫氏(オムニバス・ジャパン/コンテンツプロダクションセンター・VFX・CGプロデューサー)が登壇した。優秀賞には『Max Max & Maya Man』、『FUTURE FACTORY - ロボット工場長、採用。|グッスマ15周年』、『athome.CO.JP物語』篇』が輝いた。

■最優秀賞
ガメラ生誕50周年記念映像

■優秀賞
Max Man & Maya Man
FUTURE FACTORY - ロボット工場長、採用。|グッスマ15周年
『athome.CO.JP 物語』篇

▲最優秀賞を受賞した株式会社オムニバス・ジャパン コンテンツプロダクションセンター VFX/CG Producer 城戸 久倫氏

「獲れると思っていませんでした。ありがとうございます。この作品はまだ『特報』という位置づけで、本編制作にいたっていませんが、今後本編制作にむけて、いろいろやることはたくさんあると思います。そのあかつきには、さらにすばらしいパフォーマンスが出せれば良いと思っています。またこの特報は1部と2部にわかれていまして、1部の方は私で、2部の方はマーザ・アニメーションプラネットと4Dブレインさん。また1部でもいろいろな方々にご参加いただいています。個人的には会社の枠にとらわれず、いろいろなアーティストやディレクターの方々と一緒に、日本のVFXの底上げができればいいと思っています。これからもがんばっていきますので、宜しくお願いします。ありがとうございました」(城戸氏)

「ガメラ」生誕50周年記念映像「GAMERA」SHORT VER.公開!!

ショートフィルム部門:Short Firm

ショートフィルム部門の最優秀賞には『機動警察パトレイバーREBOOT』が選出され、代表として松井祐亮氏(カラー/デジタル部CGI作画監督)が登壇した。優秀賞には『ムームー』、『THE GIFT』が輝いた。

■最優秀賞
機動警察パトレイバーREBOOT

■優秀賞
ムーム
THE GIFT

▲最優秀賞を受賞した株式会社カラー デジタル部 CGI作画監督 松井 祐亮氏

「ホントは僕も来ればいいだけだとだけ思っていたので、こんな場で(最優秀賞を)いただけるとは思っていませんでした。ありがとうございます。セル調というところで、他の2作品がハンパなくクオリティが高いので、正直無理だろうなと思っていたんですが。エフェクトなどをCGで試してみたこともあり......ありがとうございます。次からもっとおもしろいものをつくれればいいなと思います。あと、これをつくるのにサポートしてくれた小林学君ありがとうございました。みなさんありがとうございました」(松井氏)

「機動警察パトレイバーREBOOT」 Blu-ray&DVD発売告知TVCM

先導的視覚効果部門:Pioneering Visual Effects Project

先導的視覚効果部門の最優秀賞には『9次元から来た男』が選出され、代表として徳重岳浩氏(オムニバス・ジャパン/コンテンツプロダクションセンター・プロデューサー)が登壇した。優秀賞には『ジャパン歌舞伎フェスティバルinラスベガス2016 "ウォータースクリーン デジタルショー by 松竹×チームラボ"』、『甲殻機動隊 新劇場版 Visual Reality Diver』、『RIOオリンピック閉会式』が輝いた。

■最優秀賞
9次元からきた男

■優秀賞
RIOオリンピック閉会式
ジャパン歌舞伎フェスティバル in ラスベガス 2016 "ウォータースクリーン デジタルショー by 松竹 x チームラボ"
攻殻機動隊 新劇場版 Virtual Reality Diver

▲最優秀賞を受賞した株式会社オムニバス・ジャパン コンテンツプロダクションセンター プロデューサー 徳重 岳浩氏

「まったくもって(最優秀賞を)予想してなかったというか、会場に来るだけだと思っていたので何も考えておりません。すみません。この作品はドーム作品でつくられておりまして、平面のスクリーンに投影されたものでは、なかなか内容が伝わりにくいのが正直なところです。日本科学未来館に行きますと3Dで見られますが、今日はまったく制作意図が反映されていない16:9の映像での上映となりました。そのため我ながら、どう評価してもらえるんだろうと、不思議な気持ちでスクリーンを見ておりました。本部門で表彰されている皆さんの作品はすべてそうだと思いますが、現場で、ライブで見ないと何も感じられない 作品だと思います。今後もオムニバスジャパンを含めて、そのようなところに力を入れていければと思っています。ありがとうございました」(徳重氏)

『9次元からきた男』予告編



TEXT_小野憲史
PHOTO_弘田充





■開催概要

VFX-JAPAN アワード 2017 表彰式
日時:2017年3月10日(金)18:00~20:00
会場:秋葉原UDXシアター(4F)

■VFX-JAPANの概要

VFX-JAPANは、平成24年3月19日に一般社団法人として登記、設立致しました。
CG・VFX技術は、映画、テレビ、TVCM、アニメ、ゲーム、遊技機などのエンタテインメント・アミューズメント業界のみならず、プロダクトデザイン、科学シミュレーションなどの産業応用での活用も拡大しています。
しかし、CG・VFX技術の活用を推進する業界団体は、今まで日本には存在しませんでした。
VFX-JAPANは、こうした現状を背景にCG・VFX業界の発展と活性化を目標として活動を行っています。
お陰様で、法人会員、個人会員とも多くの方々にご賛同とご支援を頂き、会員数も年々増加しております。
主な団体活動としては、新技術や先端映像表現に関するセミナーや会員間のコミュニケーション促進のためのイベント開催、CG・VFXを活用した映像作品を紹介・表彰する「VFX-JAPANアワード」の運営などを実施しています。
また、海外情報の提供活動や国内業界動向等の情報収集ネットワークも構築しております。
業界発展の為には、現在も様々な課題がございますが、今後も会員の皆様と力を合わせて課題解決に取り組んでまいります。

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