CG・VFXをはじめとする日本のデジタルコンテンツ業界で活躍された方々をCGWORLD編集部の独自視点で選出し、その中から各賞を決める「CGWORLD AWARDS」。
2015年に始めて今回で第6回(2020年度)になりますが、本稿では大賞ならびに各部門の最優秀賞を発表します!
各賞の対象:
過去1年の間に月刊CGWORLDならびにCGWORLD.jpにて公開した記事(※)で取り上げた作品、制作者(個人、グループ、企業内部門、企業含む団体等)、そしてそこに用いられた主たる技能。
※月刊誌CGWORLDの場合は、2020年2月号(vol.258)から2021年1月号(vol.269)に掲載された記事を対象に、CGWORLD.jpの場合は2020年1月頭から2020年12月末までに公開された記事を対象とします
TEXT_CGWORLD編集部
大賞
■スタジオ・バックホーン
受賞理由:
TVシリーズ&劇場長編として、放送・公開された『映像研には手を出すな!』は、コロナ禍という逆境下にも負けずにファンタスティックな原作漫画、好評を泊したTVシリーズの醍醐味を巧みに取り入れつつ、見事に実写化させました。実写化する上で要となったVFX制作をヘッドスタジオとしてまとめたことを高く評価します。また、日本の実写VFXはハリウッド映画をはじめとする海外に対して劣勢と言われてひさしいですが、そうした中、スタジオ・バックホーンは長きにわたりクリエイティブとクオリティを両立させた画づくりを実践し続けていることは日本の制作現場にとって大きな勇気と希望を与えているはずです。
作品賞:実写VFX部門
実写版『映像研には手を出すな!』(スタジオ・バックホーン)
作品賞:CGアニメーション部門
■『映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』(ファンワークス/IKIF+)
作品賞:リアルタイムグラフィックス部門
■『龍が如く7 光と闇の行方』(セガゲームス)
技能賞
■漫画『京獣物語』(ボクテンゴウ)
総評
当初の予定よりも遅くなってしまいましたが、無事に各賞の結果を発表することができました。取材先をはじめとする、ご協力いただいた皆さまに改めて感謝申し上げます。
今回初めて漫画と建築ビジュアライゼーションの事例がノミネートされました。そして漫画『京獣物語』が技能賞を受賞されましたが、漫画やイラスト制作においても3DCGの活用が進み、発展を続けていることを実感しました(デザインビジュアライゼーションについても同様です)。
近頃はコロナ禍という逆境を前向きに受け止めて、バーチャルライブやバーチャルプロダクションの事例が国内でも着実に増えていることから日本のデジタルコンテンツ制作者の方々のたくましさを感じています。雑誌を起点とするメディアに従事する者として、日本のデジタルコンテンツ創作の活性化に寄与できるようひき続き精進していきます。
CGWORLD編集長 沼倉有人