中国テンセント(Tencent)社のHunyuanチームは12月30日(火)、テキストプロンプトに基づいて3Dキャラクターモデルの動作を生成する、オープンソースのAIモデル「HY-Motion 1.0」を公開した。ソースと学習済みモデルのウェイトがGitHubとHugging Faceで配布されている。ライセンスは独自の「TENCENT HY-MOTION 1.0 COMMUNITY LICENSE」が適用されており、MAU1億人超の大規模プラットフォーマーを除く一般企業や個人は無償で商用利用、複製、改変、再配布が可能。
We are excited to open-source Tencent HY-Motion 1.0, a billion-parameter text-to-motion model built on the Diffusion Transformer (DiT) architecture and flow matching. Tencent HY-Motion 1.0 empowers developers and individual creators alike by transforming natural language into… pic.twitter.com/I2BNJkyEB3
— Tencent HY (@TencentHunyuan) December 30, 2025
「HY-Motion 1.0」は、入力されたテキストプロンプトを理解し、ボーンベースの3Dアニメーションデータを出力する、10億パラメータ規模の拡散トランスフォーマー(Diffusion Transformer:DiT)をベースとしたAIモデル。技術基盤としては、拡散トランスフォーマー(DiT)とフローマッチング(Flow Matching、データの生成過程を滑らかなながれとして学習するという手法)を採用。これにより、複雑な動作の生成においても破綻が少なく、自然なアニメーションを作成できるという。
学習プロセスは3段階で構成されている。まず、3,000時間を超える多様なモーションデータを用いた大規模な事前学習によって基本的な動きのパターンを習得。次に、400時間の高品質な3Dモーションデータを用いて微調整(Fine-tuning)を行い、動きの細部や滑らかさを向上させている。最後に、人間のフィードバックによる強化学習(Reinforcement Learning from Human Feedback:RLHF)を適用し、テキストの指示に対する理解度と動作の自然さをさらに洗練させたとのことだ。
公開されたモデルは、標準的な「HY-Motion-1.0」(10億パラメータ)と、軽量版の「HY-Motion-1.0-Lite」(4.6億パラメータ)の2種類。標準モデルの動作には最低26GB、軽量版でも24GBのVRAMが必要だが、設定を調整することでより少ないメモリでの動作も可能とのこと。
制限事項として、現時点では生成対象が人型キャラクター(Humanoid)に限定され、動物や非人型クリーチャーの生成には対応していない。また、複雑な感情表現や服装などの視覚的属性、カメラアングル、複数人の相互作用などはサポート外となっている。
なお、曖昧なユーザー指示をモデルが理解しやすい構造化された詳細な指示に変換するため、HY-Motion 1.0のパイプラインには、Gemini 2.5 ProやQwenなどのLLMが組み込まれているとのことだ。
■HY-Motion 1.0(プロジェクトページ)
https://hunyuan.tencent.com/motion?tabIndex=0
■HY-Motion 1.0: Scaling Flow Matching Models for 3D Motion Generation(GitHub)
https://github.com/Tencent-Hunyuan/HY-Motion-1.0
■HY-Motion 1.0: Scaling Flow Matching Models for 3D Motion Generation(Hugging Face)
https://huggingface.co/tencent/HY-Motion-1.0
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