オートデスクは4月1日(水)、公式ニュースルームに新しいAIツール群を解説する記事「How new Autodesk AI tools are boosting productivity while keeping artists in control」を公開した。Maya、3ds Max、Flow Studioの最新アップデートから、新搭載のAIツール群がどのようにアニメーションやVFX制作における日常的な課題を解決し、制作期間を短縮できるかが紹介されている。

Maya「MotionMaker」に馬のアニメーション生成機能が追加

Maya 2026で搭載されたアニメーション制作機能「MotionMaker」について、Maya 2027では新たに馬の基本的なモーションを数秒で生成可能になった。これまで、ウォークやトロット、キャンター、ギャロップといった馬の滑らかでリアルなモーションの移り変わりをゼロから手作業で作成するのは、非常に複雑で手間がかかっていたが、本機能により、クリエイターは自然なベースモーションを即座に用意できる。

データは完全に編集可能な状態で生成され、鹿やバイソンなど他の四足歩行の動物にも応用可能。これにより、クリエイターはキャラクターの個性や演技のつくり込み、タイミングの調整など、重要な作業に時間を割くことができるようになる。

テキスト・画像からの3Dモデル生成機能「Wonder 3D」をFlow Studioに搭載

映像内の実写キャラクターを3DCGに置き換えるAIソリューションFlow Studioに統合された生成AIモデル「Wonder 3D」も記事内で紹介されている。Wonder 3Dでは、短いテキストプロンプトまたはリファレンス画像から、3Dのキャラクターやオブジェクトを自動生成できる。プレビズ制作やコンセプトの検討、背景アセットの素早い配置といった用途を想定しているという。


また、Mayaには新たに「Flow Studio Launcher」が追加され、これらのワークフローへのアクセスがより高速かつシームレスになっている。

●(参考)オートデスク、「Wonder 3D」リリース! Flow Studio内でAIによる3Dモデル生成が利用可能に

https://cgworld.jp/flashnews/01-202603-Wonder3D.html

AIアシスタント「Autodesk Assistant」とパイプラインのアップデート

記事では、制作パイプライン全体におけるAIツールの搭載についても触れている。Mayaの質感設定ツール「LookdevX」には、LookdevX for Maya v1.7.0から「Generative Textures API」が導入された。これにより、制作スタジオがすでに利用している外部の生成AIサービスをMayaに直接繋ぎ、テクスチャの様々なバリエーションをMaya上で直接、迅速に試作できるようになった。

また、Maya 2027では「Autodesk Assistant」の技術プレビュー版も導入され、日常的な話し言葉で質問するだけで必要な機能を見つけ出し、実際の作業手順として実行することが可能になっている。

▲Revit版のAutodesk Assistant(技術プレビュー)

AI機能だけでなく、制作パイプラインのアップデートについても紹介されている。複数の映像カットを管理するための新しい「シーケンサ(Sequencer)」は、高解像度に対応したタイムラインを備え、レイアウト作業向けにゼロから再設計された。

ほかにも、Maya 2027のBifrost 3ではRBD(リジッドボディダイナミクス)のワークフローがアップデートされ、複雑な破壊表現の作成と調整が容易になった。

トポロジーに依存せず、メッシュの曲面形状に沿ってベベルを行う「Smart Bevel」も新搭載され、Maya 2027と3ds Max 2027で利用可能。乱雑なエッジや不規則な形状に対しても、予測可能で綺麗な結果をもたらし、特にブーリアン演算で生じる複雑に交差した密集ジオメトリにおいて真価を発揮する。

その他、OpenUSDアセットのビルドツール強化により、より大規模で複雑なエフェクトやモデリングにスマートに対応できるようになっている。

■ How new Autodesk AI tools are boosting productivity(Autodesk News)
https://adsknews.autodesk.com/en/news/how-new-autodesk-ai-tools-are-boosting-productivity/

CGWORLD関連情報

●オートデスク、「Wonder 3D」リリース! Flow Studio内でAIによる3Dモデル生成が利用可能に

オートデスクが、AIを搭載したクラウドベースの3Dツールセット「Autodesk Flow Studio」で利用できる、3D生成AIモデル「Wonder 3D」をリリース。Text to 3DとImage to 3Dによる3Dモデル生成に対応する。Wonder 3Dの各機能はFlow Studioの全料金プランのユーザーに提供され、どの機能を使用しても1回の生成につき一律で20クレジットを消費する仕組みとなっている。
https://cgworld.jp/flashnews/01-202603-Wonder3D.html

●「Wonder Studio」が「Autodesk Flow Studio」へ 新機能のカメラトラッキング、フレームからのアクターの除去、モーション予測も実装

オートデスク傘下のWonder Dynamicsが、映像内の実写キャラクターを3DCGに置き換えるAIソリューション「Wonder Studio」の名称を「Autodesk Flow Studio」へと変更。なお、2月には「Camera Track」(カメラトラッキング)、「Clean Plate」(フレームからアクターを除去して自然んい塗りつぶす機能)、「Motion Prediction」(モーション予測、遮蔽されたアクターでも動きを正確に予測)という3つの新機能が実装されている。
https://cgworld.jp/flashnews/202503-Autodesk-Flow-Studio.html

●takkun氏、無料のMayaツールセット「Amaterasu」の内包ツール100個を達成! 3DCG開発現場から生まれた作業効率化ツール群

takkun氏が無料のMaya用ツールセット「Amaterasu」で提供するツール数100個を達成し、SNSで告知を行った。ファイル操作からモデリング、リギング、アニメーション、レンダリングまで幅広いワークフローで作業効率化を実現するツール群となる。執筆時点の最新バージョン「Amaterasu Ver20260119」の対応バージョンはMaya 2023~2026。
https://cgworld.jp/flashnews/01-202601-Amaterasu.html