クリーニング氏は3月7日(土)、動画編集ツール「AviUtl2」向けのオブジェクト切り抜きプラグイン「SAM3 BB/GB Generator(1クリック動画切り抜き)」v0.0.8をGitHubで公開した。Metaが開発したセグメンテーションモデル「SAM 3(Segment Anything Model 3)」を用いて、マウスクリックなどの直感的な操作のみで、動画内の特定の部分を簡単に切り抜くことができる。本ツールはオープンソース(MITライセンス)で提供されている。

「SAM3 BB/GB Generator(1クリック動画切り抜き)」は、動画内の特定の人物や物体を抽出し、ブルーバックやグリーンバック、または透過素材として自動でAviUtl2内に挿入する機能を提供する。画面上で切り抜きたいオブジェクトをクリックすると選択範囲が作成され、タイムラインのフレームバーを動かして複数フレームで選択したい領域を指定できる(逆に、ポイントラベルを「negative」にして選択範囲から除外できる)。また、矩形での範囲指定やオブジェクトIDの指定による複数オブジェクトの選択も可能。

▲AviUtl2のプラグインやスクリプトの一括管理ツール「AviUtl2 カタログ」からのインストールを推奨
▲切り抜いた素材の挿入方法(透過、グリーンバック、ブルーバック)を選択
  • ▲切り抜き用画面
  • ▲キャラクター部分をクリックするだけで選択範囲を作成
  • ▲Object IDを使用して複数の選択範囲を作成可能
  • ▲グリーンバックによる切り抜き結果

本プラグインの切り抜きエンジンには、Meta社が2025年11月に発表したセグメンテーションモデル「SAM 3(Segment Anything Model 3)」が採用されている。SAM 3は、対象物が何であるかを事前にAIへ教え込むことなく、ユーザーが指定した大まかな特徴から動画内のあらゆる物体を正確に認識し、形状に沿って輪郭を自動で切り抜くことができる。さらに、動く対象をフレーム間でトラッキングする機能も備える。

■SAM3 BB/GB Generator(1クリック動画切り抜き)(GitHub)
https://github.com/clean262/sam3_bb_gb_generator

AviUtlについて

AviUtlは、個人開発者KENくんが開発したフリーウェアのWindows向け動画編集ツール。1997年の初公開以来、長年にわたり多くの動画制作者に広く愛用されている。初期状態の基本機能は動画の切り取りや結合などシンプルなものだが、拡張編集プラグインや有志のユーザーが公開する多数のプラグインを組み込むことで、高度な映像制作が可能となる。タイムラインを使った動画や画像、音声、テキストの編集、アニメーションエフェクト、コンポジットなど、多彩な映像表現を比較的軽快な動作環境で行うことができる。

■AviUtlのお部屋(公式サイト)
https://spring-fragrance.mints.ne.jp/aviutl/

CGWORLD関連情報

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https://cgworld.jp/flashnews/01-202603-ArtisanGS.html