Abe Leal氏は6月3日(水)、自身のYouTubeで動画「Substance vs Marmoset - Which one makes better textures?」を公開した。Substance 3D PainterMarmoset Toolbag 5のどちらがテクスチャリングに優れるかを検証する内容で、インターフェイスの使い勝手から、ジェネレータの柔軟性、ハイポリゴンモデルへの直接的なアプローチ、そして最終的なテクスチャの書き出しまで、両ツールの長所と短所を解説している。

UIの親和性とマテリアルライブラリ:Substance 3D Painterが優位

最初の検証ポイントとして、テクスチャリング作業への移行プロセスとインターフェイスが取り上げられている。Marmoset Toolbag 5ではベイク完了後にTexture Projectを作成して作業に入るが、Substance 3D Painterはテクスチャリングに特化した設計であるため、レイヤー管理やマテリアルの適用がより直感的だと評価。さらに、Substance 3D Assetsによる膨大なマテリアルやテクスチャのライブラリの存在が、実務上のアドバンテージになるとしている。

ジェネレータによるディテール表現:Marmoset Toolbagが優位

汚れやサビをプロシージャルに付加する際、両ツールともマスクとジェネレータを用いた非破壊のワークフローが可能。全体的なジェネレータの種類とカスタマイズ性ではSubstance 3D Painterに軍配が上がるが、Marmoset Toolbag 5にはディテール表現のシンプルさにおいて独自の強みがある。

Marmoset Toolbagの場合、マテリアル内にGrunge Mapが直接組み込まれ、ブレンドモードのMultiplyを用いてサビなどのディテールを簡単に崩すことができる。一方、Substance 3D PainterではFillレイヤーを別途作成して修飾子を追加する必要があるため、前者のほうがよりシンプルに完結できる。

手作業のマスク作成を支える選択ツール:Marmoset Toolbagが優位

Marmoset Toolbag 5固有の機能に、ペイント時のSelection Optionsがある。Substance 3D Painterでは、特定の領域を塗る際にポリゴンやUVアイランド単位での塗り分けが基本となる。しかし、Marmoset ToolbagではRectangularツールやLassoツールを用いて任意の領域を囲み、その範囲内だけにブラシストロークを制限できる。細かく精密なマスクを手作業で構築したい場面において、非常に実用性が高いとLeal氏は評価する。

UVを持たない数千万ポリゴンへのテクスチャリング:Marmoset Toolbagが優位

約2,800万ポリゴンの高解像度モデルに対するアプローチでは、Marmoset Toolbag 5の優位性が明らかになった。Substance 3D Painterではここまでのハイポリゴンは処理が困難なところ、Marmoset Toolbagでは読み込んで直接テクスチャを割り当てることができる。対象のモデルがUVのアンラップをしていない状態であっても、Tri-Planar Projectionを活用することで、大理石などの質感を継ぎ目なく適用できる。Ray Tracingによるリアルタイムレンダリングと組み合わせることで、リトポロジーやUV展開の工程をスキップし、素早くポートフォリオ品質のプレゼンテーションを作成できる、とLeal氏は話している。

エクスポート機能:Substance 3D Painterが優位

最終テクスチャの書き出し工程については、Substance 3D Painterが明らかに優れているとLeal氏は結論付けている。Substance 3D Painterのエクスポート設定は視覚的にわかりやすく構築されており、RGBの各チャンネルにどのマップをパッキングするかの指定が直感的に行える。さらに、Arnold、KeyShot、Unity、Unreal Engineといった主要なレンダラやゲームエンジンに向けたプリセットが標準で用意されていることから、大規模プロジェクトのパイプラインへの統合もスムーズになる。

■Substance vs Marmoset - Which one makes better textures?(YouTube)

https://www.youtube.com/watch?v=QoLckbcjPJg

CGWORLD関連情報

●Jared Chavez氏、Substance 3D PainterとMarmoset Toolbagを組み合わせたディスプレイスメントマップ構築方法の解説動画を公開

Jared Chavez氏が動画「Displacements Maps - Advanced Shader Techniques」を公開。Substance 3D Painterで生成したハイトマップを活用し、Marmoset Toolbag上で高度なディスプレイスメントマップ表現を構築する際のポイントを解説。また、ノーマルマップとの役割のちがいや、テッセレーションの技術的概念などのシェーダ技術についても触れている。
https://cgworld.jp/flashnews/01-202606-SP-Displace.html

●Substance 3D Painerチュートリアル動画「Building Masks Explained」公開 爬虫類の皮膚のテクスチャリングを題材にマスク構築手法を解説

Jared Chavez氏が、動画「SUBSTANCE PAINTER: Building Masks Explained」を公開。ジェネレータやテクスチャ、フィルタ、描画モードを階層的に組み合わせた有機的な質感構築、そして手作業による最終調整やアンカーポイントを用いた全体のディテール制御など、Substance 3D Painterを用いた高度なマスク構築プロセスを約23分にわたって解説している。
https://cgworld.jp/flashnews/01-202606-SP-Masks.html

●ZBrushによるドラゴンのチュートリアル動画公開 Marmoset Toolbag 5でのライティング〜レンダリングまで

Pablo Muñoz Gómez氏が、動画「How I Made This Dragon - From Start to Finish」を公開。ドラゴンの頭部を題材に、ZBrushによるベースメッシュの作成やスカルプト、テクスチャリング、そしてMarmoset Toolbag 5によるライティングとレンダリングまでを実演している。
https://cgworld.jp/flashnews/01-202606-ZB-Dragon.html