Pablo Muñoz Gómez氏は5月19日(火)、自身のYouTubeで動画「How I Made This Dragon - From Start to Finish」を公開した。ドラゴンの頭部を題材に、ZBrushによるベースメッシュの作成やスカルプト、テクスチャリング、そしてMarmoset Toolbag 5によるライティングとレンダリングまでを実演している。

ブロッキングとプロポーションの構築

まずは球体や円柱などの単純なジオメトリを用いたブロッキング手法の解説から。首のような管状のパーツを作成する際は、Gizmo 3DDeformersにあるBend Curveを活用している。そして、各パーツを1オブジェクトに結合した上で、Move Topologicalブラシを使用して全体のシルエットを調整する。このブラシは、結合後も個別のトポロジーの連続性を認識して変形を行えることから、パーツ同士の形状を崩さずに全体像を整える初期工程において有用だとGómez氏は語る。

ダイナメッシュとトポロジーの再構築

複数のパーツを自然に馴染ませるための工程ではDynaMeshを利用する。Gómez氏はこの工程での解像度は「ボリュームを素早く操作できる程度に低く、かつポリゴンのファセットが見えない程度に高い」状態を推奨している。その後、ZRemesherを用いたリトポロジーを実行し、クリーンなベースメッシュを作成する。保存しておいたHistory Pointから元の形状をProjectしてディテールを復元し、Subdivレベルを持たせることで、以降の細かなディテール作業に適したデータ構造を構築している。

VDMブラシによるディテールの階層化とマスク制御

続いては、VDM(Vector Displacement Meshes)を利用してウロコやトゲを追加していくが、大まかなディテールから順に中・小のディテールへと階層的にアプローチすることが重要だとGómez氏。Mask Changed Pointsを活用することで、直近のストロークで変更された領域のみを自動的に分離・保護し、VDMブラシを連続して使用した際のディテール同士の不要な重なりや形状の破綻を防いでいる。

ポリペイントによるテクスチャリングと自動マスク生成

次はPolyPaintを活用したテクスチャリング工程。ここでもスカルプトと同様に、大きな色面から徐々に細かい色域へと移行するアプローチが取られている。Mask By AOを使用して奥まった箇所を暗く落とし、Mask By SmoothnessやCurvature(曲率)ベースの自動マスクを用いてランダムなバリエーションを生成。さらにRGBチャンネルごとにコントラストと明るさを調整することで、手描きに頼らずに複雑かつ有機的な質感を素早く構築できる。

Marmoset Toolbag 5でのライティングとレンダリング

およそ800万ポリゴンのメッシュをFBX形式でエクスポートし、Marmoset Toolbag 5へ読み込む。Ray Tracingを有効にし、マテリアルのAlbedo設定をVertex Colorに切り替えるだけで、ZBrushのポリペイント情報を直接反映できる。ライティングでは、カメラのビューポートを「Light’s Perspective」に切り替えることで、光の当たり方やモデルの陰になる部分を直感的に視認しながら光源を空間に配置できる。


■How I Made This Dragon - From Start to Finish(YouTube)

https://www.youtube.com/watch?v=qk2cfgC0mSo

CGWORLD関連情報

●Substance 3D Painterを用いたクリーチャーのテクスチャ制作チュートリアル動画公開 リアルタイムレンダリングのゲーム向け制作ノウハウ

Logan Wiesen氏が自身のYouTubeで動画「Texturing Creatures for Games in Substance Painter | Full Process」を公開。リアルタイムレンダリング向けのゲーム用クリーチャーを題材に、Substance 3D Painterを用いたテクスチャリングの全工程と実践的なアプローチを解説している。
https://cgworld.jp/flashnews/01-202605-SP-CreatureTex.html

●Maxon、ZBrushとSubstance 3D Painterを直接繋ぐ新機能「Substance Bridge」チュートリアル&検証動画公開 ZBrushエキスパートIan Robinson氏が解説

Maxon Computerが公式YouTubeでチュートリアル動画「Getting Started with ZBrush Desktop - Send to Substance Painter Bridge」を公開。ZBrushエキスパートのIan Robinson氏が、ZBrushとSubstance 3D Painterを直接繋ぐ新機能「Substance Bridge」の活用方法を約6分にわたり解説している。
https://cgworld.jp/flashnews/01-202605-SubstanceBridge.html

●ケイウノが語る、ZBrushで進化するオーダーメイドジュエリー製作

2026年2月開催のオンラインイベント「CGWORLD FASHION WEEK」より、セッション「ケイウノが語る、ZBrushで進化するオーダーメイドジュエリー製作」のレポート。年間4万種類ものデザインを生み出すオーダーメイドジュエリーブランド「ケイウノ」がZBrushを導入した経緯と活用法に迫っている。
https://cgworld.jp/special-feature/2603-kuno-zbrush.html