Jared Chavez氏は6月1日(月)、自身のYouTubeで動画「Displacements Maps - Advanced Shader Techniques」を公開した。Substance 3D Painterで生成したハイトマップを活用し、Marmoset Toolbag上で高度なディスプレイスメントマップ表現を構築する際のポイントを解説。また、ノーマルマップとの役割のちがいや、テッセレーションの技術的概念などのシェーダ技術についても触れている。
Substance 3D Painterによるハイトマップの生成
Chavez氏はまず、Substance 3D Painterにおけるハイトマップのベイク手法とそのデータ構造について解説。ハイトマップはグレースケール画像として出力され、中間のグレーを基準値として、黒いピクセルはジオメトリを押し下げ、白いピクセルは押し上げるという指示として機能する。
ノーマルマップとディスプレイスメントマップのちがい
続いて、ノーマルマップとディスプレイスメントマップの根本的な役割のちがいにも言及。ノーマルマップは光の反射を計算して擬似的に凹凸の錯覚をつくり出す2Dマップであるのに対し、ディスプレイスメントは実際に頂点を動かして新たなジオメトリを生成する。これにより、キャラクターのシルエットが正確に表現され、他の光源に対しても物理的に正しい影が落ちるようになるため、作品のリアリティを一段階引き上げることができる。
テッセレーションとディスプレイスメントの技術的差異
「ゲーム開発やリアルタイムレンダリングの実務では、テッセレーションとディスプレイスメントが混同されがち」とChavez氏。テッセレーションは、単一のポリゴンを分割してサブディビジョンを追加し、ジオメトリの解像度を物理的に高める処理を指す。対してディスプレイスメントは、既存の頂点を移動させる行為そのものを意味する。キャラクターモデルなど、リギングやアニメーションが伴うアセットではサブディビジョンの計算コストが跳ね上がるため、環境のモデリングよりもテッセレーションの適用は慎重に、とのことだ。
Marmoset Toolbagでのサブディビジョンとスケール調整
続いて、Marmoset Toolbag 5における実践的なマテリアル設定方法を解説。Displacementを「Height」に設定し、Substance 3D Painterで書き出したハイトマップを適用する。初期状態では凹凸が鋭角でジャギーが目立つため、モデルのサブディビジョンレベルを段階的に引き上げながら、Scale値を微調整していくアプローチを紹介している。ディテールを強調しすぎるとモデルの形状が破綻してしまうため、ごくわずかな数値を設定し、ノーマルマップのHigh Frequency Detailとハイトマップの大きなシルエット変化を補完し合う手法を推奨する。
ZBrushなど他ツールとの連携を見据えたパラメータの微調整
ZBrushなど他のDCCツールから書き出したハイトマップを使用する際の注意点として、Scale CenterやContrastの調整機能に触れている。基準値がゼロ(黒)に設定されているマップを使用する場合、Marmoset上でScale Center値を下げることで、モデル全体が膨張するだけのバルーンエフェクトを回避し、正しいディスプレイスメント結果が得られる。また、Contrastを調整することで、不自然に鋭利なディテールを柔らかく馴染ませることができる。
■Displacements Maps - Advanced Shader Techniques(YouTube)
https://www.youtube.com/watch?v=Sjmf-TNrXsU
CGWORLD関連情報
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https://cgworld.jp/flashnews/01-202606-SP-SpiritVessel.html