NVIDIAとサイモンフレーザー大学からなる研究チームは、大規模なモーションデータセットを用いて生成コントローラを訓練するための新しいフレームワーク「GPC: Large-Scale Generative Pretraining for Transferable Motor Control」を、7/19から開催のSIGGRAPH 2026で発表する。GPCは、600時間に及ぶ大規模なモーションデータからキャラクターの動きの「スキル」を学習し、自然言語処理などで用いられるTransformerアーキテクチャを通じて、多様かつ自然なモーションを生成する技術。また、全体の1%未満という少数の追加パラメータだけで、新たな動作タスクに効率よく適応できる。
膨大なモーションから「動きの語彙」を獲得する自律的な制御メカニズム
「GPC」は、キャラクターアニメーションにおける複雑なモーション制御を、大規模言語モデルに似たアプローチで解決する新たなフレームワーク。従来、キャラクターの様々な動作を自然に繋ぎ合わせるためには、ステートマシンなどの複雑な遷移設定が必要だった。
しかしGPCでは、600時間にわたる膨大なモーションデータを細かなスキルのトークンに変換し、モーションのボキャブラリーとして記憶。そして、文章生成AIのように、その場の状況に応じて最適なスキルのトークンを、順に予測して繋ぎ合わせていく。これにより、キャラクターが想定外の外力を受けてバランスを崩した際にも、専用のモーションをブレンドすることなく、人間のように自然な姿勢回復動作を自発的に生成できる。
ごくわずかな調整で意図した演出を引き出す高い実用性
Most motion papers tailor one controller to one specific task. This year at SIGGRAPH, our research team asks: can motor control itself be pretrained and reused?
— NVIDIA AI (@NVIDIAAI) June 30, 2026
Generative Pretrained Controllers, or GPC, turn motor skills into a vocabulary of discrete tokens and train a… pic.twitter.com/BD0NiNez0d
GPCは、学習済みの巨大なAIモデルを個別のシーン要件に対して手軽に合わせることができるという実務的なメリットを備える。モデル全体の1%未満という少数のパラメータを追加・調整するだけで、パルクールのような複雑な地形移動タスクであっても簡単に適応させることができる。
また、あらかじめいくつかのモーション例をAIに提示してファインチューニングを行うことで、個性的なモーションスタイルを持つキャラクターの動作を実現できる点も特長となる。AIがゼロから不要な動作を探索してしまうことを防ぎ、ディレクションの意図を反映させながら、環境に即した自然なインタラクションを効率的に構築できる。
ライセンスについて
GPCの実装および評価パイプラインは、NVIDIAが提供するシミュレーション・学習フレームワーク「ProtoMotions」上に構築されており、ProtoMotionsのソースコードはApache-2.0ライセンスで提供されている。
■GPC: Large-Scale Generative Pretraining for Transferable Motor Control(プロジェクトページ)
https://yi-shi94.github.io/gpc-page/
■ProtoMotions 3(GitHub)
https://github.com/NVlabs/ProtoMotions
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