"ハイパーリアリズム"を追求するIan Spriggs（イアン・スプリグス）が、寺田克也とともにSony Park Mini で講演（2/23～27）

フォトリアルを超えた”ハイパーリアリズム”を追求する3Dキャラクターアーティスト、Ian Spriggs氏（イアン・スプリグス）の来日イベントが決定した。イラストレーター寺田克也氏とともに、銀座の Sony Park Mini にて、2/23～27に開催されるイベントで講演する。

イベントは、ソニーとグローバルなクリエイティブコミュニティ『THU（Trojan Horse was a Unicorn）』とのコラボレーションのもと、開催される。

講演者である2人のレジェンドを結びつけるのは、昨年、急逝したイラストレーター「キム・ジョンギ」の存在。彼もまたTHUの中核メンバーであった。
2/23、24に行なわれる寺田克也氏のライブドローイングは、THUから受けたインスピレーションやキム・ジョンギとの思い出をもとに描かれる。
2/25、26に行なわれるイアン・スプリグス氏のトークセッションでは、本イベントで初披露となるキム・ジョンギのリアルな3Dポートレートについて、イアンの制作における思考プロセスが紹介される。

なお、一部セッションについてはTHUのInstagramからライブストリーミングが配信されるので、現地にいけない読者はぜひこちらをチェックしてもらいたい。

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Ian Spriggs（イアン・スプリグス）とは

フォトリアルを超えた、ハイパーリアリズムを追求する3Dキャラクターアーティスト。2014年より、ポートレート作品を中心とする3DCGアーティストとしてのキャリアをスタート。肖像画を人物の表層ではなく、内実を表現するものとして位置づけ、3DCGを駆使した現代における新たな肖像画のコンセプトに挑戦している。

Ian Spriggs
3D Character Artist

デジタル・ポートレート・アーティスト。肖像画の概念と”不気味の谷”の理解に疑問を投げかけ、信憑性のあるデジタルヒューマンの創作に取り組んでいる。OatsStudios、ImageEngine、ILM、MrXなどのスタジオを経て、現在はUnity Labsで16年以上在籍する。

https://twitter.com/SpriggsIan

Ian氏はMr.XやILMなどのVFXスタジオで『バットマン vs スーパーマンジャスティスの誕生』、『ハリー・ポッターと死の秘宝』のキャラクター制作に携わり、ニール・ブロムカンプ監督のスタジオでモンスター制作の経験もしている。

氏が初めてデジタルヒューマンを制作の対象に選んだのは自分自身。複数の会社に所属して多数のモデリング業務をこなす生活の中で、もっとクオリティにこだわって3DCGをつくり上げたいと考えるようになった。そこでいったん全ての会社を退社し、「デジタルダブル」をどこまで推し進められるかを試してみようと考え、自身をモデルに制作を始めたのだという。（befores & aftersでのインタビューより。訳：編集部）

また、Ian氏の制作するデジタルヒューマンはその質感が素晴らしいが、その制作方法については2022年4月のChaosでのインタビューでこう話している。「全ポートレートでたくさんの写真を参考にします。写真からスペキュラやシャドウを除き、直接ディフューズマップとして利用しますが、大部分は手描きでクリーンアップします。ただ、作品ではその過程はなるべく見せないようにしていますよ。それを見せてしまうと、デジタルヒューマンを信じる魔法の力が失われてしまいますから」（訳：編集部）。

モデリングとテクスチャ制作はMayaとMudboxで行い、V-Ray GPUでレンダリング。ポスト処理としてDaVinci Resolveでカラコレを行っているという。