アメリカRadical Solutions社は8月8日(木)、AIを活用したリアルタイム・マーカーレス・モーションキャプチャソリューション「RADiCAL Motion」と、リアルタイム3Dプリビズ&デザイン制作ツール 「RADiCAL Canvas」のアップデートを実施した。なお、同社は2022年にオートデスクから出資を受けている。
RADiCAL Motion: Live - 指のトラッキングに対応しフェイシャルトラッキングが強化
今回のアップデートでは、RADiCALのモーションキャプチャシステムに「Upper Body」モードが追加され、指のトラッキングに対応。フェイシャルアニメーションのトラッキングも強化され、パブリックベータ版としてリリースされた。RADiCAL Motion: Liveの中で利用できる。
Upper Bodyモードはパブリックベータとしてリリースされ、今後の出力の向上を見据えて研究開発が進められる。そして指のトラッキングは今後段階的にLiveとCoreのフルボディキャプチャに展開され、指のトラッキングデータはFBXエクスポートに含まれる予定だ。また、Maya、Blender、Unreal Engine、Unity用のリアルタイムLiveプラグインについては、指のトラッキングに対応するアップデートが今後数週間でリリースされる。
RADiCAL Motionとは
Webブラウザベースのシングルカメラ・リアルタイム・マーカーレス・モーションキャプチャソリューション。スーツやグローブなどマーカーとなるものは必要なく、コンシューマー向けのカメラとインターネット回線、Webブラウザのみで高精度なマーカーレスモーションキャプチャを利用できる。
キャプチャした動きはリアルタイムの3Dライブストリーミングとして出力できるほか、事前に録画した動きからモーションライブラリを作成し、プラグインを介してMaya、Blender、Unreal Engine、Unityなどに取り込むこともできる。
RADiCAL Canvas - ライティングのカスタマイズに対応
RADiCAL Canvasには電球やスポットライトが追加され、影の投影、露出の選択、光の色変更、ハーフシャドウ、角度、距離などのカスタマイズが可能になった。その他のオプションや新機能も今後追加予定とのこと。
RADiCAL Canvasとは
RADiCAL Canvasは、Webブラウザ内のドラッグ&ドロップ操作のみで3Dプリビズやシーンデザインが行えるソリューション。テンプレートまたは何もないシーンを開き、RADiCAL Motionでキャプチャしたモーション付きの3Dキャラクターデータや外部3Dアセットをアップロードして直感的にシーンのレイアウトを進めることができる。また、作業はリモートの制作チームメンバーと共有でき、リアルタイムで同時編集も行える。
利用プラン
RADiCALの利用プランは無料のStarterと月8ドル(約1,200円)のProfessionalの2種類。利用時間の制限内容やFBXエクスポート数、ライブストリーム数などにちがいがある。