映像作家・VFXアーティストのIan Hubert氏は9月4日（金）、同氏YouTubeチャンネルに新作となる約22分のショートフィルム『Prepare for Execution - DYNAMO DREAM - Ep1 Pt2』を公開した。Hubert氏自身が脚本・監督・撮影監督・VFX・カラーグレーディングを担当しており、全3Dシーンの制作にはBlenderを、動画編集にはDaVinci Resolveを使用している。

『DYNAMO DREAM』は現在Hubert氏が中心的に取り組んでいるSFショートフィルムのプロジェクト。今回公開されたのは「Ep1 Pt2」で、2021年5月に公開された『Salad Mug - DYNAMO DREAM, Ep1 Pt1』の続編となる。

なお、作品の時系列は前後するが、2023年3月には『A Single Point in Space - DYNAMO DREAM, Episode 2』が、そして同年4月には『A Pete Episode - DYNAMO DREAM, Episode 3』がすでに公開済みだ。

Blenderによって生み出された美麗な3Dシーンと実写が高度に合成された、没入感の高いSF作品。作品の世界観を理解するなら、日本語字幕があるEp1 Pt1から視聴するのがお勧めだ。

Patreon有料会員の特典

なお、本作の制作支援の目的を兼ねたHubert氏のPatreonで有料メンバーシップ会員になると、制作データに関する特典を得ることができる。

主要な特典は次の通り。

3Dアセット

Hubert氏がこれまで多数制作してきた各種Blenderの3Dアセットが提供される。キャラクター、ロボット、乗り物、環境、空想上のポスター・ロゴ・ステッカー・ブランド。また、Blenderのプロジェクトファイルやモーションキャプチャデータ、煙・群衆・水のストックフッテージなどがあるという。

チュートリアルやタイムラプス、ブレイクダウン動画

作品内のシーンの制作手順や複雑なショットのブレイクダウンを、音声解説付きの動画で有料会員向けに提供する。

有料会員向けにロックされたチュートリアル記事の例
2020年に無料で公開された3Dモーションのブレイクダウン

各種スケッチやコンセプト、ボツ案など

フィルムメイキングの過程で生まれたアートの各種断片、スケッチやコンセプト、割愛したシーンについての資料などを提供する。

CGWORLD関連情報

●Blenderのシェーダーノードでプロシージャルなタイルを生成！　3DアーティストMohit Malik氏の投稿が話題

3DアーティストMohit Malik氏が8月26日（月）からSNSで投稿を続けている、Blenderのシェーダーノード（Shader Nodes）を使ったプロシージャルなタイルの作例が話題。
https://cgworld.jp/flashnews/202408-BlenderTile.html

●Blenderで制作したリアルな波のアニメーションが話題！　定番の流体シミュレーションアドオン「FLIP Fluids」を活用

3DCGアーティストのRyan Will氏がBlenderで制作したアニメーション作品「Red house」が話題に。
https://cgworld.jp/flashnews/202407-Blender-FLIP.html

●え？！　これ手塗りじゃないの？！　David Lettier氏がBlenderで構築したアナログ風シェーディングが話題

David Lettier氏による温かみのある手塗りのイラストのような質感のシェーディングの作品とノード構成のヒントを掲載。
https://cgworld.jp/flashnews/202406-Blender-handpaint.html