アメリカTopaz Labsは12月18日(水)、AIを活用した動画エンハンスツール「Topaz Video AI 6.0」をリリースした。従来のRheaモデルをさらに拡張した「Rhea XL(RXL)」モデルと、SDR映像を鮮明かつ広色域なHDR映像にエンハンスする「Hyperion」 モデルが追加されたほか、クラウドレンダリングへの対応、より快適な作業を可能にするUI強化などが実装されている。
Rhea XL(RXL)モデル
従来のRheaモデルをさらに拡張したRhea XL(RXL)モデルは、VRAMとGPUパワーを必要とするため、ProteusやIrisに比べて処理時間が長くなるものの、複雑なテクスチャをより洗練された方法で扱うように設計されているという。
Hyperionモデル
Hyperionモデルを使用することで、SDR映像をHDR映像にエンハンスできる。ビット深度を増やし、色域を広げ、ハイライトを明るく調整し、標準ダイナミックレンジ入力のハイライトとシャドウのコントラストを改善してディテールを回復し、最終的にHDR10(BT.2020/PQ)出力を生成する。
Highlight thresholdスライダで、ハイライトとみなされる最低の強度レベルをHyperionモデルに対して指示できるほか、Saturation boostスライダの操作により、ディテールを損なうことなくより高彩度のHDR出力が得られる。
UIの強化
タブ
従来のプレビューキューやA/B比較モードに代わるもので、レンダリングされたプレビューは各タブに含まれ、2組のプレビューやオリジナルのプレビューを簡単に比較できる。また、タブをドラッグするだけで好みのビューを作成できる。
エクスポートとソース
エクスポートキューが大幅に見直され、ワークフローに占めるスペースが減り、書き出しに関する情報が増え、何をレンダリングしているのかを正確に把握しやすくなった。また、ソースパネルが右側タイムラインのすぐ下に移動し、作業領域が増えた。
プリセット
プリセットをプロジェクト全体に素早く適用したり、新しいプロジェクトを始める際にプリセットを直接選択したりができるようになった。プリセットはタブと密接に統合され、プリセットからタブを作成したり、タブをプリセットに保存することもできる。
タイムライン
タイムラインがより速く、より反応の良いフローになり、サムネイルにより探しているものを見つけやすくなった。
ライブレンダー
レンダーボタンを使って、特定の長さのチャンクをプレビューできるようになった。タブ機能と組み合わせることで、サイド・バイ・サイドやスプリット・ビューに切り替え、再生ボタンを押してレンダリングを開始できる。
Video AI 6.0の動作環境はWindows 10/11(2016年以降リリースのCPU)、macOS Big Sur 11以降(2015年以降リリースのIntel、またはAppleシリコン)。
■System Requirements(Topaz Labs Docs)
https://docs.topazlabs.com/video-ai/system-requirements
ライセンスは永久ライセンスで価格は209ドル(約32,700円)、ライセンスには12ヶ月分のアップデート権が含まれる。アップデート権のリニューアル費用は年間149ドル(約23,300円)。
なお、商用利用の場合はVideo AI Proの購入が必要となる。
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