シリコンスタジオは、SUBARU向けに、車両モデルデータを取り込むと走行状態まで確認できる走行デザインレビューシステムを開発した。開発はアルゴグラフィックスとの協業の元、「Unreal Engine 4」を用いて行われた。

SUBARUが保有する3Dビジュアライゼーションソフトウェアで制作した車両モデルデータを取り込み、走行状態を再現可能なデータに変換し、ワインディングロードなど実際に走行しているようなシーンがリアルタイム3DCGで生成、描画される。

取り込んだ車両データに加え、あらかじめ走行デザインレビューシステムで用意した別の車両モデルと並走させることも可能で、走行車両に追従するカメラは、正面、俯瞰、CMモードなど、7種類を切り替えることができ、再生、一時停止、頭出しなどのアニメーション再生機能も実装されているとのことだ。

SUBARUからのリクエストに応え、Unreal Engine 5の活用によるさらなる高品質化、車挙動のリアリティさの追求、悪路での走行シーンにおける砂・砂利・粉塵などのエフェクト追加など、デザインレビューの幅を広げるための取り組みを進めている。

直近では、ソニー・ホンダモビリティがCES2023で新ブランド「AFEELA(アフィーラ)」を発表し、新たなモビリティの提案として、プロトタイプの初披露を行い、Epic Gamesと協業も発表したばかりだ。

自動車業界において、リアルタイムテクノロジーを活用したデザイン、設計、HMIや広告への利用が加速しそうだ。

自動車業界におけるゲームエンジンの活用状況について

EpicGames

自動車業界でのリアルタイム技術による変革の最新トレンド、最新の事例紹介と新技術を紹介
https://www.unrealengine.com/ja/spotlights/the-new-and-improved-automotive-field-guide-is-available-now

SUBARU

Unreal Engine を活用した VR で、SUBARU におけるユーザーリサーチの課題を克服(2022/8/1)
https://www.unrealengine.com/ja/spotlights/subaru-harnesses-the-power-of-vr-for-user-research

SUBARU自動運転車両開発におけるUE4の活用事例(2020/11/20)

https://www.youtube.com/live/g5vyyBgaa7g?feature=share

HONDA

デザイナー自身による効率的なイテレーションと素早いアウトプットを実現!Unityのカスタムエディタを使ったHondaの取り組み
https://cgworld.jp/interview/202012-honda-unity.html

CES2023発表ソニーホンダモビリティ「AFEELA」(2023/1/05)
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2301/05/news141.html

協力:深野暁雄(スタジオブロス/教育サービス部ディレクター)