「ミラーワールド」を展開する共創プロジェクト「GEMINI Laboratory」が、初のデザインアワード「GEMINI Laboratory GLOBAL DESIGN AWARDS」を開催中だ。

応募締め切りは2024年4月29日(月)12:00、作品テーマは「バーチャルとフィジカルの地平が溶け合う時代における、新しいデザインのアプローチ」で、仮想世界と物理世界が溶け合う時代のデザインアイデアを募集している。

■TOPPAN株式会社によるクリエイターとの共創プロジェクト「GEMINI Laboratory」とは?

「GEMINI Laboratory」とは、TOPPAN株式会社が2022年に起ち上げたプロジェクトである。

TOPPANは1956年の建装材事業開始以来、約60年間に渡り家具・建具・床などの化粧シートをはじめとする建装材を提供した実績をもつ。木目や石などのテクスチャ・質感を忠実に再現した高いデザイン性が特長だ。

TOPPAN環境デザイン事業部のWebサイトより

このノウハウを活かし、ミラーワールドやメタバースを始めとする仮想空間上に、これらのテクスチャ・質感を実装できるデータベースの構築を推進していくというのが「GEMINI Laboratory」である。

ちなみにミラーワールドというのは「リアルとデジタルの領域をこれまで以上に重ね合わせることで、リアルとバーチャルがボーダレスに作用し合う世界」という、同プロジェクトの定義だ。

GEMINI Laboratory紹介動画

■「GEMINI Laboratory GLOBAL DESIGN AWARDS」概要

デザインアワード「GEMINI Laboratory GLOBAL DESIGN AWARDS」では、アワードを通じて「GEMINI Laboratory」をより広く知ってもらうのと共に、同プロジェクトに共感してくれるクリエイターを探している。

募集要項
仮想と物理にまたがる世界観とデータライブラリーの可能性を構築し、提案する。
※建築、インテリア、ゲーム、ファッション、映画など、領域は自由

応募に必要なもの
①提出物全体のタイトルと説明
②創造する世界観を構成するデジタルデータ
提出物:画像と説明、デジタルデータ、他自由
※AltField参照:https://altfield.xyz/
※メタスキン、スペース、オブジェクト、マテリアル、建築物、音、映像、香りなど、自由

③ ②の活用方法のアイデア
提出物:イメージ画像と説明、他自由
※ビジョン、コンセプト、具体的な活用方法、ビジュアルとテキストで説明

審査基準
革新性…多層世界が作用しあう新たな世界観や素材のアプローチがあるかどうか
想像性…多様なステークホルダーへの想像力を掻き立てるか
実現性…実現性が高く、新たな価値を生める可能性があるか

スケジュール
応募開始:2024年2月15日(木)12:00
応募締切:2024年4月29日(月)12:00
受賞発表:2024年5月20日(月)12:00
※時間はいずれも日本時間正午

応募の詳細はこちら

AltField紹介動画

■審査員

Mark Foster Gage氏(建築家、作家、理論家)
www.mfga.com
マーク・フォスター・ゲージは、ニューヨーク市のマーク・フォスター・ゲージ・アーキテクツの主宰であり、作家である。またCNNのデザインコントリビュータ、そしてイェール大学建築学部のロバート・A・M・スターン建築学教授を務め、美学とデザインの関係を学術的な焦点としている。イェール大学では2001年以来、関連するコースを継続的に提供しており、2013年にはテニュアポジションを得たのち、2010年から2019年まで副学部長を務めた。

ゲージのデザインは、ニューヨーク近代美術館(MoMA)、シカゴ美術館、ロンドンのロイヤル・ギャラリー・オブ・アート、大阪の国立国際美術館、広島市現代美術館、フランス・オルレアンのFRACセンター、メキシコシティのフランツ・メイヤー博物館、およびヴェネツィア、北京、プラハでのビエンナーレなどで展示されている。

Pamela Golbin氏(文化指導者、国際的キュレーター、ベストセラー作家)
www.instagram.com/pamelagolbin
キュレーター、作家、ファッション歴史家。ラグジュアリー業界において国際的に評価される文化的リーダーとして活躍。数十年にわたるキャリアを通じて、アートとファッションの世界を世界中の人々にとって身近なものにすることに情熱を注いでいる。

過去と未来を繋ぐファッションの多文的視点を用いた、文化機関やラグジュアリーブランドとのコラボレーションを通じて、アート、ファッション、テクノロジーの交差点で活動し点と点をつなぐ役割を果たしている。また、展示内容や体験、文化遺産のキュレーションも行う。25年の間ルーヴル宮殿の装飾芸術美術館でキュレーターを務めた経験から、フランスで最も若いキュレーターの一人として認められ、ウォールストリートジャーナルに「業界の芸術的感性を形作った」と称される。世界中で30以上の展示会を企画し、8言語で26の出版物を発表。業界の物語を広く一般に紹介してきた。

フランスとチリのミックスでペルー生まれ。現在はパリを拠点にしている。日本の山伏訓練を受けた経験があり、フランスの芸術文化勲章の騎士にも叙された。