『Houdini 20.5スニークピークのここがすごい』CGWORLD YouTubeチャンネルにて公開中！

6月にリリースされたHoudini 20.5 注目の新機能を、Houdiniより公開されたスニークピーク動画をもとにSideFXのさつき先生お聞きした動画をCGWORLD.jp公式YouTubeチャンネルにて配信開始しました。

本動画ではHoudiniに興味があるけどまだ触ったことがない方向けに、ゲストとしてお迎えしたKASSENの若手クリエイターである田邊陽太氏と村田英知氏とともに、新バージョンの注目ポイントをわかりやすく解説しています。これを機に、Houdiniの世界に飛び込んでみましょう！

動画はこちら

Houdini 20.5スニークピークのここがすごい by ボーンデジタル

ゲスト紹介

さつき先生

13歳の時に観たハリウッド映画に感銘を受け、以来独学で映像技術の勉強をし続ける。年齢に見合わないその知識量とプロジェクトファイルを公開するスタイルから「さつき先生」の愛称で親しまれている。高校時代にHoudiniに出会い、以来現実世界の様々な事象を数学や物理学を通して作品へと応用することを模索している。

X：x.com/Satsuki_8198

KASSEN

2020年12月に設立したVFXスタジオ。

たくさんの人々が共通の目的を持って戦う様をイメージして合戦（カッセン）と名付けました。

様々なアーティストとのコラボレーション、複数のセクションを横断したワークフローの提案を武器に、最高の作品作りを日々追求しています。Visual Effects（CG/VFX）、EDIT、Color Grading、Shooting、Animation、Directionと幅広いセクションを備えています。

HP：kassen.tokyo

Houdini20.5でリリースされた注目の新機能を紹介

動画内では、Houdini20.5でリリースされた以下の4つの新機能について紹介しています。

MPM Solver

MPM＝Material Point Method（Solverを物質粒子法に拡張したもの）であり、ここでのPointは「粒」という意味である。

CGの世界ではシミュレーション等を行う際に、金属やコンクリートなどの硬い材質は硬い用のシミュレーション、水や泥は流体用のシミュレーション、と分けて考えることが多いが、‟現実の世界では砂に水が混ざると泥になる”ように相互作用が起きる。このMPM Solverという新機能は分けていたものを単一で扱える計算用エンジンである。

材質によって何段階かの工程が必要だった作業が、MPM Solverを使えば物体の変遷や相互作用などの複雑な物理現象を単一で扱うことができる。

Crowd Procedural LOP

大量の群衆を効率よくレンダリングするための機能。これまでのHoudiniでのシミュレーションと比較しても千、万単位の群衆シミュレーションや光の計算が効率的に行えることでスピードや利便性が大きく向上した。

RBD Car Rig

この機能の実装により車をでコントロールするためのリグの設定がプリセットされていることで簡単に動かすことができるようになった。車をCG上で動かすにはサスペンションなどの複雑な動きが多く難しかったが、車のバネ、サスペンション、向きなどのリグがあらかじめ仕組まれている機能である。

COPERNICUS（ベータ版）

COPERNICSとは、2Dと3DのGPUによる画像処理フレームワークで、リアルタイムでの画像やテクスチャマップ生成ができる機能のこと。

VulkanというCGにおける3Dを描画する仕組みに対応し、テクスチャなどの情報を高速で生成できるようになった。そのため、読み込んだ画像からテクスチャを抽出してそのままテクスチャとして使うことができ、画像処理やシミュレーションが簡単にできるようになった。

そのほかにも2Dのグリッドを3D空間に描いてテクスチャとして利用、ジオメトリの情報からテクスチャを生成、モデリングなしで絵やパターンの生成、レンダリング中の合成とプレビューなど様々な活用方法がある。