Foundryは、AIオーケストレーション基盤を提供するGriptape(グリップテープ)の買収を2月18日に完了したと発表した。
FoundryはこれまでAI機能を段階的に強化してきたが、今回の買収によって複数のAIモデルやエージェントを安全かつ統制された形で統合・管理する基盤を獲得し、AI活用の次なる段階へと進むと位置づけている。
Griptape統合でAI基盤を強化
Griptapeは、複数のAIモデルやツールを統合・管理できるフレームワークを提供している企業。Foundryは今回の買収により、AIと機械学習への長年の投資をさらに推進し、顧客がAIを活用できる環境を強化するとしている。
Foundryは長年にわたってコンポジティングツール「Nuke」をはじめとする製品群を提供しているが、AI機能としては2021年に導入した「CopyCat」などを展開してきた。しかし、個別ツール内のAI活用から、パイプライン全体でAIモデルを管理・制御する“オーケストレーション”へ進化させる必要性が高まっている。Griptapeはその基盤として最適であり、FoundryのAI戦略を次の段階へ推進する核となる。
FoundryのCEO Jody Madden氏は、「私たちの使命は、世界中の映像クリエイターのクリエイティブな挑戦を支援することです。Griptape を Foundry に迎えることで、お客様がクリエイティブなビジョンをより効率的に実現できる環境を提供できるようになります。その際、適切なコントロールを維持しながら活用できることも重要です。(中略)現在、AI を中核に据えた次世代パイプラインの構築を進めており、Griptape はその基盤を支える重要な要素として、今後のロードマップの加速に貢献します。」とコメント。今後、Griptapeの技術をFoundryの製品群に統合していく方針だ。
一方でGriptapeの創業者兼CEOであるKyle Roche氏は、「Foundryは我々の技術をさらに発展させる理想的なパートナーである」と評価している。Foundryの業界における豊富な実績とAI統合を推進してきたビジョンが、世界の主要スタジオにGriptape技術を届ける強固な基盤になるという。
統合の効果と今後
GriptapeはPythonベースの堅牢なアーキテクチャを持ち、既存のスタジオ制作管理システムやレンダーファームとの連携も可能であり、単なる対話型インターフェースを超えた“プロダクション級のAI統合基盤”として評価されている。今後Foundryは、これをNukeなど既存ツールと統合し、複数AIモデルの活用をアーティストや制作チームが一貫して扱える環境に進化させる予定だ。これによってVFX・アニメ制作の現場でAIが日常的に活用される体制構築が加速するとみられる。
Foundry
革新的なテクノロジーでVFX/CG業界の発展に貢献するソフトウェア企業
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