CGデザイナー高畑真澄氏による建築CG講座『建築ビジュアライゼーションの解像度を上げる』が好評につき、第二回の開催が決定しました。9月4日(木)より全4回、計12時間以上に渡って高畑氏が紡ぎあげられてきた「美しさ」を追求するための建築ビジュアライゼーションノウハウを解説頂きます。

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講義の詳細

※本講座は2025年3月に開催された講座と同内容になります。

3Dソフトの進化により、建築を専門的に学んでいない方でも、フォトリアルな建築CGパースを作成できる時代が到来しました。
しかし、だからこそ今、「AIに負けない」——つまり、自分自身の“心の目”で判断できるスキルがますます重要になってきています。

自分のCGパースに、どこか違和感を覚えたことはありませんか?
「もっと美しく仕上げたい」「どこを直せば良くなるのか分からない」と感じた経験はないでしょうか?
実は、たくさんの案件をこなしても、「美しさ」に関するスキルは必ずしも身につくとは限りません。それはオリジナル作品であっても同じです。
3Dソフトの機能を習得したあとは、「魅せ方」を学ぶことをおすすめしています。

なぜなら、それこそが私自身の経験の中で最も大きな気付きとなったからです。
「建築ビジュアライゼーションとは何か?」
「自分の作品は本当に美しいのか?」
「どこをゴールにすれば“完成”といえるのか?」
こうした疑問に、私も何度も向き合ってきました。

その過程で、設計者、広告業界の方々、建築写真家など、さまざまなプロフェッショナルからいただいたチェックバック(アドバイス)を、今回まとめてご紹介します。3Dソフトの数値設定ではなく、「美しさ」にフォーカスした実践的なアドバイスです。
建築ビジュアライゼーションに関わるすべての方にとって、大切な“気付き”が得られる内容をお届けしたいと考えています。

今回の講座タイトルにある「解像度を上げる」という言葉は、単にピクセル数や画像サイズを指しているのではありません。
これは、あなた自身のスキルや視点を“高解像度化”する——つまり、より深く、より広く物事を捉えられるようになるためのステップです。
初心者はもちろん、中級者の方にも新たな学びや発見がある内容です。
ぜひこの機会にご参加ください。

※ソフトの使い方などは知っている前提になります
※例題の使用ソフト 3ds Max  Photoshop
※どの3Dソフトでも共通する内容にしております
※ご希望の方には、特別にCGパースの添削をいたします

講師について

高畑真澄 氏

CG designer/Visual Creator
青山製図専門学校を卒業後、東京拠点に設計事務所、パース会社での勤務を経て独立。
2017年 建築ビジュアライゼーション業界への貢献を目的に教育活動をスタート

・世界で一番やさしい 3ds Max 建築CGパースの教科書(2024年3月27日改訂版発売)
・AREA JAPAN 「やさしい3ds Max –はじめての建築CG-」
・AREA JAPAN 「たのしい3ds Max -わくわく建築CG-」
・青山製図専門学校 非常勤講師
X @t_msum

カリキュラム

【第一回 -業界と自分を知る-】

まずは、建築CGパースを制作する際の基礎となる概念を、イラストや画像を交えながら解説します。
デザイナーとアーティストの違い、建築CGパースを完成させるための工程や、ソフト選び、美しさの定義など、建築ビジュアライゼーションをはじめる前に知ってほしい重要なポイントをお伝えします。ぜひ、自分の状況に置き換えてご視聴ください。
自身を知る事で目標が定まり、やるべき事が明確にもなります。
・建築CGパースの歴史
・制作環境
・建築CGパースと、ビジュアライゼーションの実例
・美しいとは

【第二回 -建築とインテリアと素材-】

建築CGは、単にイメージを形にするだけのCGとは異なり、建築知識そのものを知っていないと成り立ちません。
そのため、建築学んだ方は再確認をし、初心者の方はこの機会に建築知識を身につけていただきます。
図面が読めることや建築用語を理解することなど、さまざまな要素が必要です。そこで、有名建築物を例にして解説します。
さらに、実際の案件で使用された設計者からの指示書の公開や、外観・内観など幅広い内容についてもお話しします。また、建物や家具など全てに素材があります。よって、マテリアルやテクスチャ作成は重要な部分になりますので、画像加工ソフトを使用しながら、制作方法をご紹介します。準備を丁寧に行い、整理整頓する事で制作効率が上がり、完成した絵が見えてきます。

・建築用語
・外観と内観
・外構、ランドスケープ
・インテリア、家具
・マテリアル、テクスチャ

【第三回 -足し算・引き算-】

美しく仕上げるためには、こだわる部分と手を抜く部分の選択がテクニックです。
すべてを入力(モデリング)して、たくさんライトを配置すれば良い作品ができるわけではありません。何を選ぶかが重要で、それをどのように取り入れるか、または思い切って削除することで、時にはこだわりを捨てた方が美しい仕上がりに変化したりします。例えば、空に雲は本当に必要かという点も大きな足し算・引き算です。

・点景(添景)
・陰影
・太陽、光源、HDRI
・背景、空、雲

【第四回 -ブラッシュアップ・センスアップ-】

作品を完成するには、制作工程の中にブラシアップの時間を確保することが重要です。
「これで良いのか?」「もう少し移動したら、どう見えるのか?」など、些細なことに思えるかもしれませんが、ここが最も力を入れるべき部分です。
実際に3Dソフトでレンダリングしながら、比較した画像を用いてご説明します。4日目の最後の講義となりますが、制作の最終工程というわけではなく、私が制作中に常に意識している事をご紹介する回になります。
ここまで来たら、あとは実践するのみですので、自分の作品をブラッシュアップしてみましょう

・オブジェクトの選択のポイント
・焦点(フォーカルポイント)
・光の入れ方、影の落ち方、メリハリ
・構図
・ブラシュアップの考え方

開催概要

開催日時

2025年9月4日(木)、11日(木)、18日(木)、25日(木)18:00 ~ 21:00

講義時間

各回180分 ※休憩も含みます

アーカイブ配信

あり

価格

60,000円(税抜)

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