Epic Games社は11月20日(水)、フォトグラメトリーツール「RealityCapture 1.5」をリリースした。テクスチャリングの高速化、リアルタイム使用のための新しいテクスチャとメッシュの最適化、新しいエクスポートオプション、CLIコマンドなどの新機能が実装されている。

アルゴリズム改善によるテクスチャリング速度の向上

ディスクアクセスを減らしてCPUをより有効に活用するようアルゴリズムを改善したことにより、バージョン1.4と比較して、テクスチャリングスピードが最大2倍に向上した。

新しいテクスチャとメッシュの最適化メソッド

  • テクスチャのデフラグなし
  • テクスチャのデフラグあり

「Defragment charts」パラメータが新たに追加され、アンラップアルゴリズムにテクスチャのデフラグ(データの整理)をポスト処理を加え、粒状のUVアイランドの除去が可能になった。これによりリアルタイムエンジンの効率が向上し、品質も向上する。

なお、テクスチャ関連ではPhotoconsistencyベースのテクスチャリングスタイルについて、16ビットと32ビット入力での使用が可能になったほか、マスク領域をテクスチャ投影プロセスから除外し、背景の色合いやオクルージョンなどの不要な要素を最終テクスチャモデルから排除できるようになった。

  • 「Remove marginal triangles set」オフ
  • 「Remove marginal triangles set」オン

メッシュ作成時のアルゴリズムにもオプションが追加され、欠損領域を三角ポリゴンで埋める(marginal triangles)、密閉型(watertight)のメッシュだけでなく、領域境界の再構築時にその三角ポリゴンを削除し、非密閉型(non-watertight)のメッシュを作成することができるようになった。非密閉型のメッシュはファイルサイズの削減とロード時間の短縮に繋がることから、リアルタイム用途に便利だ。

USDやCOLMAPなど新しいエクスポート形式とオプション

バージョン1.5では、アセットのUSDまたはUSDZ形式でのエクスポート、RealityCaptureコンポーネントのCOLMAPテキストフォーマットへのエクスポートに対応。さらに、Radiance Fields Transformsを Transforms.jsonとしてエクスポートするオプションも追加された。

8ビットと16ビットのデジタル地形モデルをTwinmotionにインポートした際のちがい

また、正射投影法を使って作成したデジタル地形モデル(DTM)の高さマップの16ビットPNGファイルでのエクスポートにも対応。Unreal EngineとUEFN(Unreal Editor for Fortnite)のユースケースで、忠実度の高い地形を効率化するのに役立つという。

その他、全更新内容はこちら。

■RealityCapture 1.5 is now available(公式新機能解説ページ、英語)
https://www.capturingreality.com/realitycapture-1-5

■RealityCapture 1.5 Release Notes(英語)
https://dev.epicgames.com/community/learning/tutorials/awYa/capturing-reality-realitycapture-1-5-release-notes

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