日本データベース学会(DBSJ)は、「AI生成コンテンツ利用における法的課題や活用事例」をテーマにオンラインセミナーを無料で開催する。
CGWORLD vol.293の特集記事「AI関連著作権法Q&A」に登場した柿沼太一弁護士(弁護士法人STORIA)も登壇し、AI生成コンテンツに関する著作権や個人情報保護法、さらに企業の実践的な取り組みについても紹介する。
申し込みをすれば誰でも無料で参加できるオンラインセミナーなので、気になる人はぜひチェックを!
■セミナーのポイント
★「生成AIをつくる」フェーズにスポットを当てる!
同セミナーは7月と9月の2回開催となり、7月に行われる第1回目は「生成AIをつくる」フェーズに焦点を当てた内容となる。
法律の専門家による講演では、著作権法の観点から、
「生成AIを利用してコンテンツを生成し利用する場合、著作権侵害に該当するのはどのようなケースか?」
を具体的に説明。さらに個人情報保護の観点から、
「生成AIへの個人情報の入力・生成AIからの個人情報の出力をめぐる問題について」
日本法と欧州GDPR(一般データ保護規則)上の整理について説明する。
また、生成AIを積極的に利活用しているパナソニックコネクト株式会社、株式会社GunosyによるAI活用事例紹介や、AI活用における課題と対応などについてのパネルディスカッションも行われる。
■セミナー内容
「企業やアカデミアで生成AIを利用する場合の著作権・個人情報保護法制に関する課題について」(60分)
著作権法の観点から、生成AIを利用して各種著作物(画像やテキストなど)を生成して利用する場合、著作権侵害に該当するのはどのようなケースなのか具体例を元に説明。
個人情報保護法の観点から、生成AIへの個人情報(個人データ)の入力(モデル構築のための学習を含む)・生成AIからの個人情報の出力をめぐる問題について、日本法と欧州GDPR上の整理について説明する。
弁護士法人STORIA 弁護士
日本データベース学会 理事
柿沼太一 氏
森・濱田松本法律事務所 パートナー弁護士・ニューヨーク州弁護士
慶應義塾大学大学院法学研究科特任教授(非常勤)
田中浩之氏
「ChatGPTをベースとした「ConnectAI」の全社員への展開事例」(45分)
パナソニックコネクトでは2023年2月より国内全社員12,500人へAIアシスタント「ConnectAI」の展開を行なっている。
ChatGPTに代表される大規模言語モデルは広い業種での活用が期待されていることから、今後の企業におけるAI活用の参考となるよう、同社の事例を中心に導入のねらいから活用方法まで共有する。
パナソニックコネクト株式会社
IT・デジタル推進本部 戦略企画部 シニア・マネジャー
向野孔己氏
「Gunosyにおける生成AI活用プロジェクトの紹介」(45分)
Gunosyは近年発達が著しい生成AIを活用し、ユーザーに対して新たな価値を創出する道や社内の業務効率化の道を模索している。
講演では、その中でも、動画の内容要約に生成AIを活用するプロジェクトと、海外のニュース記事を要約しユーザーに推薦するWebサービスを題材に、課題やそこで得られた知見について共有を行う。
株式会社Gunosy テクノロジー本部
データサイエンス部 部長
小澤俊介氏
株式会社Gunosy テクノロジー本部 R&D
飯塚洸二郎氏
パネルディスカッション(60分)
モデレータ:東京工業大学 横田治夫会長
パネリスト:講演者一同
■開催概要
2023年度第1回DBSJセミナー
「AI生成コンテンツ利用における法的課題や活用事例」
日程:2023年7月1日(土)13:00~17:00
場所:オンライン開催(Zoom Webinar参加申込者に連絡)
参加費:無料
参加申込先:
以下のconnpassより登録を(※先着順)。
dbsjseminar.connpass.com/event/286390/
■お詫びと訂正
※記事の公開後、6/16(金)9:00まで、柿沼太一弁護士(弁護士法人STORIA)のプロフィール欄に記載ミスがありました。現在は正しいプロフィールを掲載しております。お詫びして訂正いたします。
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