株式会社ピー・ソフトハウスが提供する、NPRレンダリングプラグイン「PSOFT Pencil+ 4」が2023年春、無料3DCGソフト「Blender」に対応することが発表された。製品名は「Pencil+ 4 Line for Blender」。開発協力に株式会社カラーを迎え、2023年春にリリース予定で開発中とのことだ。
NPR(ノンフォト リアリスティック レンダリング)とは、3DCGが本来得意とする写実的な表現ではなく、セルアニメや手描きイラスト風の描写を指す。これまで、国内のCGアニメーションスタジオにおいてNPRを実現する手法としては、Autodesk 3ds MaxとPencil+の組み合わせが定番だった。
一方、近年では個人や小規模スタジオによるBlenderを用いたセル調アニメ作品のリリースが相次ぎ、アニメーションスタジオにおいても、『劇場版 呪術廻戦 0』(MAPPA)や『雨を告げる漂流団地』(スタジオコロリド)と長編映画作品において活用が進められてきている。
今回、新たにPencil+がBlenderに対応することで、国内におけるアニメーションのワークフローに変化がもたらされるだろう。
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「PSOFT Pencil+」とは
ピー・ソフトハウスが提供する、ペンや色鉛筆のようなタッチ、セル画のようなフラットな表現など実現するノンフォト リアリスティックレンダリングプラグイン。最新バージョンは「PSOFT Pencil+ 4」。3DCGツールとしては3ds Max、Mayaに対応している他、After Effects でラインを直接編集できる「PSOFT Pencil+ 4 Line for After Effects」や、Unityでリアルタイムにラインを描画できる「PSOFT Pencil+ 4 Line for Unity」もリリースされている。
「Pencil+ 4 Line for Blender」発表情報
現在、特設サイトではノードエディターとリアルタイムビューポートの一部が公開されている。続報を待ちたい。
多様な表現を可能にする ノードエディター
ビューポートで リアルタイムプレビュー
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2017年4月に発売されたPSOFT Pencil+ 4 for 3ds Maxのレビュー記事。