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『ルルアのアトリエ ~アーランドの錬金術士4~』などに協力した3DCG開発会社サファイアートが新たに起ち上げたVTuber事業部。リズ・サリヴァン先生と楽しく英会話を覚える『Liz Channel.』の制作コンセプトやワークフローについて、代表のリー・スンジン氏(以下、リー)に話を聞いた。
TEXT_神山大輝(NINE GATES STUDIO)
PHOTO_弘田 充
多くのプロフェッショナルが集い制作された"楽しい英会話"
CGWORLD(以下、CGW):サファイアートについて教えてください。
リー:当社はセル調に特化した3DCGスタジオで、主にゲームやアニメなどIP関係の制作に携わっています。スタッフは20名ほどで、若い層もキャラクターを1体担当するなど活躍しています。今のところ受託が中心ではありますが、最近では新たにVTuber事業部を起ち上げ、『LizChannel.』という名前で配信を行なっています。
CGW:VTuber事業部を新たに起ち上げた理由はなんでしょう?
リー:現在流行しているVTuberのカルチャーに足りないものをつくりたい、というのがスタート地点でした。アイドル的な要素をもつVTuberは数多くいますが、そうではなく実際の生活に役立つようなキャラクター、日本と海外の架け橋になるような動画をわれわれならではの視点でつくり出したいと思っていて。一番わかりやすく求められているのは「英語」と「英会話」だと感じていたので、これらを中心に据えたチャンネルを開設しました。
CGW:キャラクター「リズ・サリヴァン先生」について教えてください。
リー:教材代わりに何度も見返していただく動画にしたかったので、リズ先生のデザインはふわっとした雰囲気の水彩ルックを目指しています。成瀬ちさと氏(twitter:@naruti06)に原案をデザインをしていただき、モデリングなどは弊社で担当しました。今の流行りのポップ系やストリート系のようなデザインではなく、母性を感じるようなキャラクターに仕上がったと思っています。完全なネイティブ発音なので、そこにも注目していただきたいですね。
CGW:モデリングにはどういった工夫を行なっていますか?
リー:キャラクターモデルは弊社基準よりも少しクオリティを落としています。これは意図的にやっていることで、企業ベースのハイクオリティなVTuberというよりは、少しアマチュア感を出しつつ、コンテンツ自体に着目してもらえるように計画しています。どちらかというとアニメーションの方に工数を割いていますね。週に1、2回の動画配信を予定しているため、VIVE Trackerを用いたモーションキャプチャとアニメーションの修正を1.5日ほどに収まるようなつくり方をしています。コントローラー操作による表情付け音声ベースのリップシンクを行い、アニメーションは弊社アニメーターが微調整を行なっています。
CGW:グラフィック以外の部分についてはいかがでしょう。
リー:リズ先生の動画で活用している例文集は株式会社コペルや株式会社レアジョブから提供いただいていて、これを元に30本ほどベースとなる動画コンテをつくっています。アニメーションを入れる前段階の、2Dキャラクターを貼り付けたものですが、これを元に演技をして収録を行なっています。英会話の内容は初級から上級まで段階的にやっていきたいですが、まずは誰でもわかるような例文を用意しました。プロフェッショナルな英会話教育を行う2社から送られてきた例文は1,000行を越えていて、週に1度のアップロードを行う場合は10年分ほどのネタとなります。だからリズ先生は絶対にネタ切れにならないという(笑
CGW:10年分はすごいですね!
リー:私が外国人だから、自分でつくっているのではと思われるかも知れませんが......まったくちがいます。プロの作った例文を、ネイティブ発音のプロが伝える。何度でも見返して学べるコンテンツになっていると思います。実は私自身もYouTubeが大好きでして。VTuberも普段から観ていますので、弊社からリズ先生というVTuberをリリースできた、というのはものすごく達成感があります。多くの方の努力が実った感覚ですね。
CGW:リズ先生の今後を教えてください。
リー:学校や塾など、教育機関に取り入れていただくレベルまでつくり込みたいと思っています。語学の学習って辛いじゃないですか?私自身、日本語を学ぶのが苦しかったという経験がありますので、せめて内容だけでも楽しくやっていけたらという想いが強かったんです。明るく朗らかなリズ先生が、これからがんばって英語を学んでいく日本の方々の助けになれば良いな、と思っています。
VTuber「リズ・サリヴァン先生」
「楽しく英語を!」をモットーに、ネイティブ発音で英語を教えてくれるVTuber リズ・サリヴァン先生。現在はYouTubeに『LizChannel.』というチャンネルを開設し、自己紹介動画のほか、週に1、2回のペースで日常会話などの動画を投稿している。英会話の内容はコペルやレアジョブというプロフェッショナルな英会話学習を手がける企業から提供された例文で、これらの内容を音声だけでなく黒板の板書を模したグラフィックを用いて解説してくれる。サファイアート目指す姿は「英会話教育のアンバサダー的存在」。VTuberというカジュアルで受け容れやすい存在に、本格的な英語学習を取りれることで、誰もが実用的な英語を学ぶことができるようになることを目的としてつくられている。"ただ可愛いだけのキャクター"という意識ではなく、将来的には教育機関などでも活用してほしいという想いの下、日本と海外を結ぶ架け橋として制が進められている。日常会話や海外旅行で困ったときのために、そして3DCGの先端技術を英語でキャッチアップするために、是活用してみてはどうだろうか。
問い合わせ
サファイアート
www.sapphiart.co.jp
TEL:03-6300-9388
住所:〒102-0074 東京都千代田区九段南3-5-7 エミナンス九段2F