>   >  森田悠揮氏が検証 NVIDIA Quadro RTX5000搭載、ハイエンドモバイルPC「VELUGA」の実力
森田悠揮氏が検証<br> NVIDIA Quadro RTX5000搭載、ハイエンドモバイルPC「VELUGA」の実力

森田悠揮氏が検証
NVIDIA Quadro RTX5000搭載、ハイエンドモバイルPC「VELUGA」の実力

NVIDIA製品の公式ディーラーであるエルザ ジャパンが、同社のオリジナルモデルとしてNVIDIA Quadro RTX5000のハイエンドモバイルPC「VELUGA」をリリースした。今後の3DCG市場を見据えた本機のスペックを検証するため、国内外で活躍するクリーチャー/キャラクターデザイナーの森田悠揮氏に3Dモデルを制作していただき、実際に使用した感想を訊いた。

TEXT_神山大輝(NINE GATES STUDIO)
EDIT_三村 ゆにこ / Uniko Mimura
PHOTO_弘田 充 / Mitsuru Hirota

RTコア対応のSubstance Painterで実証。
デジタルクリエイターの厳しい作業要件に軽々と応える「VELUGA」

本検証では、森田氏が制作したシーンを「VELUGA」で展開し、主にSubstance Painterでのプレビュー速度や操作感を確認した。使用した検証用のクリーチャーモデル「鵺」は全体で2300万ポリゴン、テクスチャは身体部分が4K解像度1枚、鱗部分が2K解像度3枚という内容。最初にZBrushでベースになるスカルプティングを行った後、鱗の部分はHoudini、テクスチャはSubstance Painterで制作。最終的なレンダリングはiRayで行われている。検証PC「VELUGA」は、インテル CPU Core i9-9880H、RTX5000、メモリ64GBという構成。中でも特徴的なのは、GDDR6 16GBメモリを持つRTX5000チップが搭載されている点。




「体感で10倍ほど速くなった」と森田氏が評価したのが、Substance Painterでのリアルタイムプレビュー速度と、高解像化テクスチャのベイキングだった。Substance Painterでは、シーンを回転させた際、テクスチャがポリゴンノイズ化し鮮明に描画されるまでに数十秒を要するが、本PCではわずか1~2秒程度だった。この理由は、RTX5000がハードウェアベースでレイトレーシングを行うための「RTコア」を搭載しているため。GPU性能の高さは、プレビュー速度だけでなくブラーなどのリアルタイムエフェクト描画速度の向上を実現する他、CPUとGPUの並列処理となるiRayレンダリングの高速化にも寄与している。



また、森田氏は自宅でもZBrushやMaya、MARIなど複数のアプリケーションを同時に立ち上げてオペレーションをすることが多いそうだが、このようなメモリ負荷の高い処理も64GBのメインメモリであれば問題なく行えたという。「自宅で使っているデスクトップPCより遥かに動作が快適でした。3年ほど前は3DCG業界ではCPUの優先度が高かったですが、今はリアルタイム3DCGの潮流もあり、GPU性能の重要性が高まっています(森田氏)」。なお、Substance Painterが重くなる原因は主にレイヤー構造で、今回使用したレイヤーは4K解像度で10枚程度だったとのこと。きちんと整理すれば3つほどに減らせるそうだが、これは「そのままのレイヤー枚数でも十分に動いており、作業の手を止めることなく作り続けることができる」ことを示している。

RTコア対応により、Substance Painter ベイキングスピードが格段に向上
Adobeの発表によるとSubstance PainterはRTコア対応したことにより、ベイキングのパフォーマンスがアンビエントオクルージョンでCPUの最大192倍、マップのベイキングを行う際の全体のパフォーマンスが10~15倍高速になるという。抜群のインタラクションにより、非常にストレスフリーに作業ができたと森田氏は話す。

こうした高いスペックを持つVELUGAだが、筐体自体は1.9kgと非常に軽量。コンパクトなサイズながらもベゼルが非常に狭いため、ディスプレイは15.6inch(4K解像度)となっている。さらに、USB Type-Aが3ポート搭載されているので、複数ポートを占有する液タブやVR機器を問題なく繋ぐことができる点も3DCGデザイナーにとっては嬉しい点だ。森田氏は、今後3DCG制作がハイスペックなモバイルPCに移行する可能性があると話す。「これから先、フリーランスとして場所を問わず3DCG制作に従事するクリエイターが増えるはずです。働き方そのものが大きく変わる中で、デスクトップ並みのスペックを持つモバイルPCの存在は重要になると思います」(森田氏)。いつでもどこでも、常に再校の環境で制作できるVELUGAは、現代のクリエイターのニーズに合致するのではないだろうか。


ELSA VELUGA 5000

  • CPU
  • Core i7-9750H ベース2.6GHz/ターボ4.5GHz 6コア/12スレッド
  • ストレージ
  • M.2 NVMe SSD 2TB(1TB×2)
  • メインメモリ
  • 64GB(32GB×2)
  • GPU
  • NVIDIA Quadro RTX 5000 16GB
    GDDR6(CUDA 3072 Tensor 384 RT 48)
  • 液晶パネル
  • 3840×2160
  • 重さ
  • 約1.94㎏( バッテリーを含む)
  • 薄さ
  • 17.9mm (折り畳み時)

お問合せ

株式会社エルザジャパン elsa-jp.co.jp

Profileプロフィール

森田悠揮 氏

森田悠揮 氏

2013年よりフリーランスのモデラーとして活動を開始し、以降クリーチャーデザイナー・デジタルスカルプターとして国内外多くの作品でキャラクターのデザインと造形を手掛け る。2019年よりアーティストとして、NYやAbuDhabiなど主に海外の美術展などで自身の作品を発表している。

株式会社 エルザ ジャパン

株式会社 エルザ ジャパン

elsa-jp.co.jp

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