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イマジネーションテクノロジーズはレイトレーシンググラフィックスを高いレベルに引き上げ、リアリズムと性能をモバイル用の小電力で実現する「PowerVR Wizard Ray Tracing GPU」のリリースを発表した。



■ 「PowerVR Wizard Ray Tracing GPU」について

"光の反射、影、透過など現実世界の光の効果を正しく表現する"ことは従来の技術では困難だったが、「PowerVR RayTracing Wizard」はこれを可能にし、ゲームやアプリの没入感をより増加させる。WizardアーキテクチャーはPowerVRシリーズ6XT(Rogue)アーキテクチャーに"ダイナミックライトやシャドウを正確かつリアルタイムにモデリング"できるパイプラインによってレイトレーシング機能を追加したもの。WizardGPUには多くの開発者に好評を博しているPowerVR Rogueのアーキテクチャーのすべてが含まれており、わずかな学習でレイトレーシングを使い始めることが可能だ。また「PowerVR GR6500」は、"コンシューマーやモバイルプラットフォーム"、"ゲームコンソール"、"メインストリームゲームPCからワークステーションやサーバー"まで、幅広い市場にリアルタイムかつインタラクティブなレイトレーシンググラフィックスを提供する新しいWizardファミリー第1弾の製品となる。



■ 最新鋭のグラフィックスのレベルを変える期待のIP

イマジネーションテクノロジーズのWizard Ray Tracing Familyカスタムハードウェアエンジン(特許技術)では、GPUのプロセッサークラスターが高機能なShaderの実行に影響されずに驚くほど美しい映像を最小限の期間で開発できる。このユニークなハードウェアレイトレーシングプロセッサは各光線の動き、影の情報を調べ、これらの作業をすべて従来のGPUの作業と並行に処理するようにできている。この結果、従来からのGPU機能はこれまでとまったくコンパチブルになっている。これらの追加機能により、Wizardコアは、インタラクティブで動的なコンテンツと写真のような光を持つレイトレーシングを現実に扱うことが可能。GPGPUで同様のレイトレーシング処理を行なった場合と比較して、およそ100倍効率的に処理を行う。



■ 「PowerVR GR6500」の特長

・レイトレーシング 300MRPS(MRPS=毎秒100万レイ)および100MDTPS(MDTPS=毎秒100万動的三角形) 600MHz時
・シェーディング:4 Unified Shading Cluster(USCs)、128ALU 150 GFlops(FP32)または300 GFlops(FP16)600MHz時
・PowerGearing G6XT先進的なパワーマネジメントメカニズムおよび動的リソース配分機能
・PVR3Cトリプル圧縮技術{テクスチャ圧縮(PVRTCおよびASTC)、フレームバッファ圧縮(PVRIC)、ジオメトリ圧縮(PVRGC)}
・Deep Color対応でUltra-HD以上の画像サイズでも超高品質
先進的なPowerVR Wizardアーキテクチャーでは、複数のレイトレーシングエンジンとシェーダーが同時に動作することで、シェーディングおよびレイトレーシングの性能を現実的に維持できる。さらにコアは"超低消費電力"、"極小面積"などのきびしい制限への対応とともに、スケールアップすることで映画品質のレイトレースコンテンツのサポートも可能。すべてのWizardコアは先進的なAPIであるOpenGL ES 3.x, OpenGL 3.x, Direct3D 11 Level 10_0, OpenCL 1.x,. OpenRL 1.xに対応している。



■ 開発者にとって新しいチャンスに

従来のゲームエンジンへの明らかなメリットとして、さまざまな効果"高品質なダイナミックシャドウ"、"反射"、"透過"、"グローバルライティング"、"アンビエントオクルージョン"など、従来のテクニックでは不可能、低品質、非効率であったさまざまな効果が「PowerVR Wizard GPU」を用いることで簡単に追加できる。SDKの事例サンプルには、lens distortion correctionレンズによるゆがみ補正、lenticular display rendering(3D表示)、multi-perspective rendering, targeted rendering to points of interest, line-of-sight calculations, collision detection(衝突判定)などがある。高効率シェーディングクラスターと低バンド幅レイトレーシングの組み合わせは開発者を大きく一歩前進させ、新しいレベルの高い品質と強化された現実感をゲームやアプリケーションに加える。例えば、レイトレーシングを用いることで、多くの開発投資をしてきた既存のゲームエンジンやツールを維持しながら、ゲームに優れたシャドウやライティングを追加することができる。さらにシャドウなどをレイトレーシングが動的に生成することで、コンテンツ作成ワークフローを効率化し、ゲームファイルの数、サイズも減らすことが可能だ。



■ 関連 URL

・イマジネーションテクノロジーズ
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