ポリゴン・ピクチュアズの子会社であるジェー・キューブが「multiverse」をリリースした。「multiverse」とは、Alembicファイルフォーマットに対する次世代のデータストレージバックエンド。ポリゴン・ピクチュアズでも、Mayaのプラグインとして使用されている。
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■ 「multiverse」について

「multiverse」はパワフルな分散ソースコントロールシステムであるGitを使用し、コンパクトな履歴や自然なデータの重複排除、暗号を使用したデータ統合およびSSHインターネットネットワークプロトコルなど、その革新的な機能を継承している。また、代替ストレージタイムラインや、ブランチング、機能としての履歴、協働の可能性およびパブリッシングなど注目のワークフロー機能を使用している。「multiverse」はlibgit2を利用しており、AlembicとAPIの互換性がある。GSIGGRAPH 2015でも、https://github.com/j-cube/multiverseのGNU GPLv3に、オープンソースソフトウェアとしてこの技術が公開される予定だ。

■ 「multiverse」のおもな機能

パフォーマンス
包括的なパフォーマンス(読み込み/書き込み/更新およびディスクサイズ)においてAlembicのビルトインHDF5と「Ogawa」のバックエンドをしのぐ。シーン階層のどのエレメントにもすばやいアクセスが可能な設計。
バージョニング
Alembicファイルを保存し、その上にさらに反復作業を保存。パラレルブランチを作成。ロールバック変更など。
コンパクトなデータ表現
ネイティブのGit ∆デルタ圧縮を意図的に使用。その自然なデータ重複排除はフレームでも「multiverse」の履歴全体でも動作。
インターネットプロトコルおよび共有
「Alembic」ファイルをネットワークに保存、そして共有。共同作業が可能。SSH を通してのプッシュ/プル(パブリッシュ)。各Alembicファイルがリポジトリ。
TDフレンドリ
プロパティは、マニュアルやスクリプトでのアクセス用にテキストのJSONファイルとしてチェックアウトすることができる。GitHubや、BitBucketのようなGitウェブベースのソフトウェアを使ったシーンを検索してみるとよい。
暗号を使用したデータ統合
設計保証:どんなデータ破損も即時に判明。コンテンツに独自の暗号的ハッシュを使用。
オープンソースライセンシング
GNU GPLv3以下でリリース。オープンソフトウェアとは自由に統合可。
※市販品との統合についてはジェー・キューブまで問い合わせを。
100%クロスプラットフォーム
64ビットアーキテクチャ。Linux、Mac OS X および Windows で使用可能。

■ 関連 URL

・「multiverse」
 https://github.com/j-cube/multiverse
・株式会社ジェー・キューブ
 http://j-cube.jp