Thinkbox Softwareは、「Krakatoa MX 2.5」のリリースを発表した。
Autodesk「3ds Max 2017」へのサポートおよびいくつかの不具合の修正に加えて、Sitni Satiの「FumeFX」流体シミュレータとの統合環境を改善、一部のパーティクル編集およびレンダリングのワークフローを高速に、かつ簡単にする新機能がいくつか追加された。
「Krakatoa MX 2.5.0」では、今までとは異なった手法で「FumeFX」データにアクセスするようになったため、リコンパイルを行なわなくても「FumeFX」の今後のビルドをサポートする予定。さらに、PRT FumeFXオブジェクトを、PRT Loaderでの制御に似た高度なタイミング制御でアップデートしたため、PRTファイルをディスクに保存しなくてもFumeFXシミュレーションデータを直接そのままの状態でリタイミングすることができるようになった。
同様に、PRT Sourceオブジェクトが大幅に強化され、Krakatoa自体が対応済みのパーティクルソースを全て受け取ることができるようにもなった。これにより、ユーザーは即座にパーティクルシステムを複製し、トランスフォーメーションや変形、Magmaモディファイア、カリングオペレーションなどを最初にPRTファイルに保存しなくても、ライブクローンに適用することが可能となった。
詳しくはこちら。
■Magmaファミリー拡張機能の新しいメンバー「SpaceMagma World Space Modifier」導入
Magmaに関しては、Magmaファミリー拡張機能の新しいメンバーとして「SpaceMagma World Space Modifier」を導入。これにより、パーティクルがワールドスペースにトランスフォームされ、Space Warpや他のWSM(ワールドスペースモディファイア)により変形されていたとしても、その後でチャンネル編集、シーンデータサンプリングおよびデータディスプレイを実行できるようになった。パーティクルのワールドスペースデータにアクセスするために、最初にPRTオブジェクトをPRTファイルシーケンスにベイクして、もう一度PRT Loaderで操作する必要もなくなったため、パーティクル編集のワークフローがより効率化され、非常に速くなる。既存のIntersectRayおよびNearestPointオペレータは、柔軟性を高めるため全てのパーティクルに対して、またはパーティクル毎に背面を無視するオプションを提供するようになった。
■新しい「Birth Channel Generator ユーティリティ」が「Krakatoa MX」に追加
新しい「Birth Channel Generator ユーティリティ」が「Krakatoa MX」に追加され、ポストプロセスのステップとして「Birth Channels」の生成が容易になった。「Birth Channel」には、パーティクルの生成時またはユーザーが指定したリファレンス時間でのパーティクルの値が含まれ、時間に合わせて前方や後方に伝播するため、スティッキーカメラの投影などの様々なエフェクトを作成することが可能だ。
■Particle Flow用「Krakatoa PRT Birth」および「PRT Updateオペレータ」
Particle Flow用の優れた「Krakatoa PRT Birth」および「PRT Updateオペレータ」は、データソースとしてPRT Loaderのみを受け入れていたが、これらのオペレータもPRT Sourceのように拡張され、対応済みのパーティクルソースを全て受け取るようになった(Particle Flow自体の設計制限により他のParticle Flowシステムについては適用外)。これはつまり、Krakatoa PRTオブジェクト、Stoke Particles、CebasThinking Particles、3ds Maxレガシーパーティクル、Mesh頂点、またはSpline補間ポイントのいずれからでもデータを読み込み、Particle Flowシステムでアップデートパーティクルを作成することができるようになったということだ。
レンダリングの領域については、PCacheにより、EmissionおよびAbsorptionチャンネルのプレキャッシュや、Use EmissionおよびUse Absorptionオプションのオン/オフの切り替えが、パーティクルをリロードしなくても実行できるようになっただけでなく、パーティクル毎のReflectionStrengthチャンネルへのサポートを導入し、パーティクル毎にレイトレースまたは環境マップの反射を調整できるようになった。
・新機能、改善点、不具合の修正に関する全リストについては、Krakatoa MX 2.5.0 リリースノート(英語)を参照。
・「Krakatoa MX 2.5」はライセンスの再発行が必要となる(2.xのライセンスでは利用できない)。ライセンスの更新およびダウンロードリンクへのアクセス方法は、support@indyzone.co.jpまで問い合わせのこと。
■Krakatoa について
Krakatoa(クラカトア)とは、Thinkbox Softwareにより開発された、パーティクル操作・管理・粒子ベースボリュームレンダリングプラグイン。Krakatoaでは、ほこり、煙、ド ロ、海の泡などの自然現象、ソリッドオブジェクトまで、大量なパーティクルデータの読み込み、操作、そしてレンダリングをこれまでにない速さで実現する。・Krakato MX(3ds Max版)製品詳細および購入はこちら。