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vol.80 Point and Line

vol.80 Point and Line

Lineエフェクトのアプローチ方法を紹介します。

TEXT_秋元純一 / Jyunichi Akimoto(トランジスタ・スタジオ/ディレクター)
日本でも指折りのHoudini アーティスト。手がけてきた作品は数々の賞を受賞している。代表作に、HIDETAKETAKAYAMA『Express feat. Silla(mum)』など。
www.transistorstudio.co.jp
blog.junichiakimoto.com


EDIT_小村仁美 / Hitomi Komura、山田桃子 / Momoko Yamada

Reboot

「Houdini Cook Book」は約7年間本誌の方で連載を続けてきましたが、そちらは一旦終了として、装いも新たに本連載を開始することとなりました。こちらはWeb版として、本誌では説明が難しかった箇所や、文字数などに縛られることなく紹介できると考えております。内容も一新して、これまではひとつの作品をつくるということに自分で縛りをつけてきましたが、Web版ではそういった縛りを取り払い、もう少し小分けにしたアプローチを紹介していき、その中で登場したノードや、ワークフローに必要な技術にフォーカスできるようにしたいと考えております。

本誌で紹介してきたテクニックも、時代と共に古くなっていくものもあります。ただ、レガシーとして知っておいて損のないアプローチももちろん存在します。そういったものをピックアップしたくても、これまでの「作品の中に使用する」という縛りの中ではなかなか登場させることが難しかったのも事実です。Web版では、ある程度のフォーマットを決めてそれらを自由に組み替えつつ、毎月様々なジャンルのワークフローを紹介できればと思います。長年積み上げてきたHoudini Cook Bookの歴史を踏まえつつも、これからのHoudini時代を乗り越えて行くための新しいテクニックをここに集約していきたいと考えています。

今回紹介するテクニックは、ラインエフェクトの基礎的なアプローチ方法です。PointとLineは、Houdiniのオペレーションの中でも、非常に基本的な技術が凝縮されています。そのため、今回のワークフローはある意味でパッケージ的な覚え方をしてもよいと思います。実際、筆者も様々なプロジェクトでこれを基本形としたエフェクトを制作してきました。After Effectsなどでも同じようなエフェクトを素早く制作できますが、自由度は言わずもがなHoudiniに軍配が上がります。

今回重要になってくるのが、Pointをどのようにしてラインに変換するか、また、そのラインをどのようにアニメーションするかという点です。こういったワークフローは様々なアプローチが存在しますが、今回はSOPのみを使用したインタラクティブ性にこだわっています。これもエフェクト制作には重要になってきます。そのために使用するSOPは非常に基本的なものですが、組み合わせによっては非常に力を発揮します。そういった部分にもフォーカスして、ワークフローを分解していきます。

今回のHoudiniプロジェクトデータはこちらから

01 All Flow

全体のワークフローを紹介します。

今回は、まずベースとなるラインを作成するところがポイントとなります。


  • ベースとなるカーブをCurve SOPで【A】で作成し、ある程度のPoint数になるように、Resample SOP【B】で分割します


  • また、Circle SOP【C】で円を作成し、このPrimitiveに対してScatter SOP【D】を使ってPointを散布します。次に、Attribute Create SOP【E】を使って各Point番号をidとしてAttributeを作成します。さらに、Add SOP【F】からAdd Particle Systemを使い、PointをParticle Primitive化します。これら2つの要素をSweep SOP【G】を使用して配置します。Sweep SOPを使うことで、簡単にカーブに沿ってジオメトリを配置することができます。Particle Primitiveにすることで、Point群をSweepで配置することが可能になります


  • 配置したPointはAdd SOP【H】のBy GroupからAttributeのidを使用してコネクトします【I】。こうすることで、各Pointをそれぞれのidごとにコネクトすることが可能になります


  • これらのカーブはConvert SOP【J】でNURBSに変換します。これで、ベースとなるカーブを準備することができました

今回は、動きに味付けをするためにAttribute VOP SOP【K】を使ってノイズのデフォームを加えることで、揺らめきを追加しています。続いて、Assemble SOP【L】を使い、カーブそれぞれにnameを追加します。それを用いてFor Each SOPで各カーブをカットし、タイミングをずらしていきます【M】。カーブをカットするのには、Carve SOP【N】を使用します。これで、First[U]およびSecond[U]にアニメーションを作成し、Time Shift SOP【O】でForのmetadataを用いてタイミングをずらします【P】。このようにして動きをつけたカーブに、最終的にレンダリングするための設定を追加します。まずカーブにTextureUV SOP【Q】を使用してUV作成し、必要であればResample SOP【R】でPolygonへ変換します。最後に、pscaleやAlpha、CdなどのAttributeを設定して完成です【S】

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02 Operators

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