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Story 03:飛ぶしくみのはなし

Story 03:飛ぶしくみのはなし

TVアニメ、実写映画、ゲームなどを幅広く手がける株式会社コロビト代表・大島夏雄氏によるCG雑学コラム。一見CGには関係なさそうでも知っていればいつか必ず制作に役立つ、身の回りの様々な知識を紹介していく。

TEXT&ILLUSTRATION_大島夏雄 / Natsuo Oshima(コロビト
EDIT_小村仁美 / Hitomi Komura(CGWORLD)

<1>航空機の種類と定義

こんにちは、コロビトの大島夏雄です。今回は「飛ぶしくみのはなし」ということで、様々な航空機がどのようなしくみで空を飛んでいるかについてお話ししたいと思います。

大気中を飛行する機械を総称して「航空機」と呼びます。気球、飛行船、グライダーなども全て航空機に含まれますが、代表的なのは何と言っても飛行機ですよね。日本は海に囲まれているため、海外に行くとなると、ほとんど飛行機に乗ることになるかと思います。

飛行機のうち、主に旅客の輸送のために制作された民間機を旅客機と言います。旅客機の機体としては、ボーイングやエアバス製のものが有名です。これらの飛行機は大きい機体ですと500名以上の乗客を乗せることができます。まだいつから運行が開始されるか発表されていませんが、国内でも運航数が増えているエアバスA350-900の後継機A350-1000のスペックは何と標準定員366名、最大離陸重量308.9tにもなります。

300t以上の人工物が15,000km以上飛行することができるわけです。「鉄の塊が空を飛ぶなんて!」という言い回しがありますが、確かに300tの機械が飛ぶなんてすごいことだと思います。ちなみにボーイング製もエアバス製も機体の重量の50%以上は炭素素材、20%がアルミ合金でできています。鉄は10%程度と意外と少ないのです。

さて、飛ぶしくみを解説する前に、「飛行機」「ヘリコプター」「ドローン」の定義をそれぞれ簡単に紹介してみます。

「飛行機」:翼が固定されており推進力を生む動力をもつもの
「ヘリコプター」:翼が回転して揚力と推進力を生むもの
「ドローン」:人が乗って操縦しない無人航空機

ということになるようです。それでは、それぞれの飛ぶしくみを解説していきたいと思います!

<2>飛行機が飛ぶしくみ

今から115年前の1903年12月17日、人類は初めて12秒間、36.5メートルの飛行に成功しました! 飛行距離は短いですが、すごい興奮だったと思います。この記念すべき有人動力飛行に成功したのが有名なライト兄弟です。どうやって乗る順番を決めたのかわかりませんが、このとき飛行機に乗っていたのは弟のオーヴィル・ライトです。

では飛行機はどのようなしくみみで空を飛ぶことができるのでしょう? 飛行機は、前に進む「推力」と上昇する「揚力」のバランスで空中を飛行するのです。

推進力はエンジンの出力で発生するのですが、もうひとつの「揚力」がどのようにして発生するのかというとこれが結構難しい! 筆者が小学生のころ学校で教わったのは、「翼の先端にぶつかった空気が上と下に分かれ、翼の後ろで同時に合流する。翼の上面は湾曲しているため移動距離が長くなり、その分上側の空気の密度が減り、翼は上にもち上がる」。

と習ったように記憶しているのですが、これは正しくないようです。同時というのは間違いで、翼の上側を流れる空気の方が早く後ろに到達します。

参考:ケンブリッジ大学による風洞実験動画。空気の流れが可視化されています

左に進んでいる飛行機の翼の周りには、時計回りの渦が発生します。すると翼の上面では気流が速くなり、下面では遅くなります。上面の気圧が下がり、揚力が生まれ翼は上に引き上げられるというわけです。

それでは、揚力を大きくしたいときは、どうすれば良いのでしょうか? ひとつめの方法は飛行機を加速させることです。ふたつめは「迎え角を大きくする」という方法があります。これは、尾翼の昇降舵を操作して機首を上げ、翼を斜めにすることです。この角度のことを「迎え角」と言います。この角度が大きくなると揚力も大きくなります。ただ、限界があり、あまり機首を上げすぎると失速してしまいます。

3つめはフラップとスラットを調整して翼自体をより揚力を生む形状に変形させてしまうという方法です。この3つの方法を組み合わせ、飛行機は上昇したり下降したりしています。


POINT!

オリジナルの飛行機をモデリングするときは、翼の断面がどうなっているのか、フラップやスラット、昇降舵などのギミックは必要かなど確認してモデリングしてみてください。

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<3>ヘリコプターが飛ぶしくみ

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