中国テンセント(Tencent)社は7月24日(木)、オープンソースの世界モデル「Hunyuan3D World Model 1.0」をGitHubHugging Faceで公開した。テキストまたは画像からインタラクティブな3Dワールドを生成でき、USDZやGLB形式でのエクスポートが可能。日本では月間アクティブユーザー数が100万人を超えない限り、商用利用も行える。

Hunyuan3D World Model 1.0は空や地面、背景、前景のオブジェクト群を含んだ包括的な3Dスペースを生成するAIモデル。本技術では、はじめに拡散トランスフォーマー(Diffusion Transformer)モデルを用いて360°のパノラマ画像である「ワールドプロキシ(World Proxy、世界の代理)」を生成する。

次に、そのパノラマ画像を空や背景、前景などの意味に応じて階層化して分解し、各要素を3D空間内に再構築してメッシュモデルを生成する。このプロセスにより、生成された3D空間ではオブジェクトレベルでのインタラクションが可能になる。

▲Hunyuan3D World Model 1.0のモデルアーキテクチャとハイライト

なお、Hunyuan3D World Model 1.0は、Hunyuan 3D(腾讯混元3D)公式Webアプリからも利用できる。

利用までの手順は下記「Hunyuan3D-PolyGen」ニュース記事を参照のこと。

●テンセントの新3D生成AIモデル「Hunyuan3D-PolyGen」公開! 独自開発のメッシュ自己回帰モデルと高圧縮技術により複雑かつ精密なトポロジーを生成
https://cgworld.jp/flashnews/01-202507-Hunyuan3D-PolyGen.html

■The First Open-Source 3D World Generation Model with Full Graphics Pipeline Compatibility(プロジェクトページ、中国語または英語)
https://3d-models.hunyuan.tencent.com/world/

■HunyuanWorld 1.0(GitHub)
https://github.com/Tencent-Hunyuan/HunyuanWorld-1.0

■HunyuanWorld-1(Hugging Face)
https://huggingface.co/tencent/HunyuanWorld-1

■Hunyuan 3D(腾讯混元3D)公式Webアプリ内のHunyuan3D World Model 1.0
https://3d.hunyuan.tencent.com/sceneTo3D

ライセンスについて

Hunyuan3D World Model 1.0は「TENCENT HUNYUANWORLD-1.0 COMMUNITY LICENSE」に基づきオープンソースとして公開されている。欧州連合(EU)とイギリス、韓国を除く全世界で、月間アクティブユーザー数が100万人を超えない限り商用利用も可能。ユーザー数が制限を超えた場合は、別途ライセンス申請が必要となる。

■TENCENT HUNYUANWORLD-1.0 COMMUNITY LICENSE AGREEMENT
https://github.com/Tencent-Hunyuan/HunyuanWorld-1.0?tab=License-1-ov-file

CGWORLD関連情報

●テンセントの新3D生成AIモデル「Hunyuan3D-PolyGen」公開! 独自開発のメッシュ自己回帰モデルと高圧縮技術により複雑かつ精密なトポロジーを生成

テンセントが新3D生成AIモデル「Hunyuan3D-PolyGen」を発表。Hunyuan 3D(腾讯混元3D)公式Webアプリ内で「Laboratory」(実験的機能)として実装され、ユーザーは1日20回まで無料で利用できる。なお、生成したモデルの商用利用は認められていない。
https://cgworld.jp/flashnews/01-202507-Hunyuan3D-PolyGen.html

●生成AIプラットフォーム「Scenario」に3Dアセット生成機能が追加! Hunyuan 3D、Tripo、Rodinなど11種のモデルが利用可能

Scenarioが生成AIプラットフォーム「Scenario」にImage-to-3D(画像から3Dモデルを生成)機能を追加。Hunyuan 3D、Tripo、Rodin、Trellisなど11種のモデルから選択できるほか、生成したデータはGLB形式でエクスポートできる。利用には有料サブスクリプションが必要で、最安のProプランは月36ドル(約5,260円)。
https://cgworld.jp/flashnews/01-202507-Scenario.html

●完全オープンソースの3Dモデル生成AI「Hunyuan 3D 2.1」公開! モデルウェイトとトレーニングコードが提供されるコミュニティ向け基盤モデル

テンセントがオープンソースの3Dモデル生成AI「Hunyuan 3D 2.1」をGitHubで公開し、HuggingFaceにデモスペースをオープン。4月に先行リリースされた「Hunyuan 3D 2.5」が100億パラメータ、8~20秒の高速生成、APIアクセスを基本とした商用製品、後発の2.1は生成速度こそ2.5に劣るものの、完全なオープンソースモデルとして、モデルウェイトとトレーニングコードを提供する、コミュニティ向け基盤モデルであると推定される。
https://cgworld.jp/flashnews/01-202506-Hunyuan3D21.html