中国テンセント(Tencent)社は6月14日(土)、オープンソースの3Dモデル生成AI「Hunyuan 3D 2.1」をGitHubで公開し、HuggingFaceにデモスペースをオープンした。4月に先行リリースされた「Hunyuan 3D 2.5」が100億パラメータ、8~20秒の高速生成、APIアクセスを基本とした商用製品、後発の2.1は生成速度こそ2.5に劣るものの、完全なオープンソースモデルとして、モデルウェイトとトレーニングコードを提供する、コミュニティ向け基盤モデルであると推定される。

Hunyuan 3D 2.1 is here! The first fully open-source, production-ready PBR 3D generative model! 


Cinema-grade visuals: PBR material synthesis brings leather, bronze, and more to life with stunning light interactions.


Fully open-source: Model weights, training/inference code, data pipelines, and architecture—yours to fine-tune!


Runs on consumer GPUs, empowering creators, devs, and small teams.  



Hunyuan 3D 2.1 が登場! 初の完全オープンソースで、プロダクションレディの(本番環境で安定稼働できる)PBR 3D生成モデルです!  


シネマグレードのビジュアル:PBRマテリアル合成により、レザーやブロンズなど、驚くべき光の効果で現実感のある表現を実現。


完全オープンソース:モデルウェイト、トレーニング/推論コード、データパイプライン、アーキテクチャ — 全てを自由に調整可能です!  


コンシューマーグレードのGPUで動作し、クリエイターや開発者、小規模チームを支援します。 

Hunyuan 3D 2.1は、「完全オープンソースフレームワーク」「物理ベースレンダリング(PBR)テクスチャ合成」を特徴とする3Dアセット生成AIモデル。前者については、Hunyuan 3Dとして初めてモデルの全ウェイトデータとトレーニングコードが公開され、コミュニティの開発者によるモデルの微調整や拡張が可能となった。

後者については、物理学に基づいた材料シミュレーションを活用して金属反射やSSS(サブサーフェススキャタリング)といったフォトリアルな光との相互作用をテクスチャに反映し、アルベドやメタリック、ラフネスマップの生成が可能。

▲Hunyuan3D 2.1のアーキテクチャ

なお、Hunyuan 3D 2.1の平均生成スピードは約1分とされ、先行する2.5の8~20秒よりも低速となる。

▲Hunyuan 3D 2.1リリースイベントのライブ映像

●(参考)Tencentの3Dモデル生成AI「Hunyuan3D 2.5」リリース! モデルのパラメータ10倍、4Kテクスチャ、マルチビューPBR、自動リギング、1日20回まで無料生成可能

https://cgworld.jp/flashnews/01-202505-Hunyuan3D-25.html

■Hunyuan3D 2.1(GitHub)
https://github.com/Tencent-Hunyuan/Hunyuan3D-2.1

■Hunyuan-3D-2.1(Hugging Face Space)
https://huggingface.co/spaces/tencent/Hunyuan3D-2.1

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