中国テンセント(Tencent)社は4月23日(水)、3Dアセット生成AI「Hunyuan3D 2.5」をリリースした。モデルのパラメータ数が大幅に増加したことによりシャープなエッジを描出できるようになったほか、4Kテクスチャ、マルチビューPBR、自動リギング(ボーンのバインドとウェイト設定)にも対応。公式ワークスペースのTencent Hunyuan 3D AI Creation Engineで利用でき、1日20回まで無料で生成が行える。

▲Hunyuan3Dの生成ワークフロー

Hunyuan3D 2.5は前バージョン(2.0)と比較して、モデルのパラメータ数が1億から10億へと増加し、ジオメトリ解像度も1024に到達。これにより、特にハードサーフェスにおいてシャープなエッジを描き出すことが可能になった。

テクスチャは4K、ディテール豊かなバンプマップもサポート。また、マルチビューPBRモデル生成が可能となり、従来よりもよりリアルな陰影や反射の効果を得られるようになっている。なお、実験的にノーマルマップモジュールも導入されている。

さらに、自動リギングシステムが最適化され、ボーンの自動バインド、自動スキンウェイト割り当てもサポートする。

生成効率面では、プロセスの最適化により、前バージョン(2.0)から25%のレイテンシ削減を実現したという。

Tencent Hunyuan 3D AI Creation Engineの利用方法

まずはTencent Hunyuan 3D AI Creation EngineにアクセスしてWebブラウザのページ翻訳機能で英語に翻訳したら、Eメールでの登録を完了してログインする。

▲デフォルトの中国語(簡体字)ページ
▲ブラウザのWebページ翻訳機能を利用して英語表示に。「login」ボタンを押す
▲ダイアログで「mailbox」を選択し、メールアドレスを入力したら、「Get a verification code」ボタンを押し、届いたメールに書かれた「验证码」を入力して登録を完了する
▲登録後にアクセスできるトップページ。左ペインの「Vincent 3D」はテキストからの3Dモデル生成モード。下部「Select Model」に「3D生成-V2.5」と表示があり、Hunyuan3D 2.5が利用できる状態
▲「Tusheng 3D」は画像からの3Dモデル生成モード。複数アングルの画像から生成することもできる
▲画像から3Dモデル生成

公式サンプルモデル

□Angel

https://3d.hunyuan.tencent.com/share?shareId=f254f1e5-f716-4170-bbe2-f63c449209d7
 
□Chinese Ancient Architecture

https://3d.hunyuan.tencent.com/share?shareId=784d45dd-6893-4b7f-9e7a-462ed61ba803

□Bridge

https://3d.hunyuan.tencent.com/share?shareId=6b9b4ef2-77a4-4835-8680-1c8108d3fd3c

□Robot

https://3d.hunyuan.tencent.com/share?shareId=80e8d167-a5d7-4c1d-b276-ff3efd5d0d9d

CGWORLD関連情報

●テンセントの3Dモデル生成AI「Hunyuan 3D」にスケッチからの生成機能が追加! 登録ユーザーは1日10回まで生成可能

テンセントが3Dアセット生成AI「Hunyuan 3D」の公式Webサイト(プラットフォーム)に、スケッチからの3Dモデル生成機能を追加。UIを含む表示言語は中国語(簡体字)だが、ページを英語に翻訳することで、プロンプトを含め英語で利用できる。なお、Hunyuan 3DのWebサイトで生成したデータについて、商用利用などは認められていない。
https://cgworld.jp/flashnews/01-202504-Hunyuan3D-Sketch.html

●3Dモデル生成AI「Meshy-5 Preview」リリース! Blenderアドオン、自然言語による対話形式によるモデル生成にも対応

Meshyが3Dモデル生成AI最新バージョンのプレビュー版「Meshy-5 Preview」をリリース。テクスチャからのライティング成分の除去(De-lit)、ジオメトリのシャープなエッジとリッチなディテール表現、テクスチャとジオメトリの正確な位置合わせなど、前バージョンと比較してより高品質なモデル生成を実現する。
https://cgworld.jp/flashnews/01-202504-Meshy-5-Preview.html

●3Dモデル生成AIのTripoがBlenderアドオンに! 「Tripo MCP」リリース、CursorやClaudeを介して自然言語で対話するだけで3Dシーンを構築

Vastが3Dモデル生成AI「Tripo」をBlender内で直接利用できるオープンソースのアドオン「Tripo MCP」をGitHubでリリース。BlenderとAIコードエディタCursorやAIアシスタントClaudeなど外部ツールをMCP(Model Context Protocol)サーバを介して接続することにより、Blender内で直接、対話形式による3Dモデル生成が行えるようになる。
https://cgworld.jp/flashnews/01-202504-TripoMCP.html