中国・Bambu Lab社(日本法人・Bambu Japan株式会社)は8月26日(火)、同社3Dプリンタ新製品「H2C」と、その中核技術となる「Vortek ホットエンド交換システム」を発表した。マルチカラープリンタの課題、パージ(前の色のフィラメントをノズルから排出する工程)による材料の廃棄量や印刷時間の増大を解決する「ホットエンドの自動交換システム」を備える。発売は2025年の第4四半期を予定している。
H2Cは、フィラメント汚染の主要な発生源であるホットエンド(フィラメントを溶かす部分)自体を自動で交換することをコンセプトにした3Dプリンタ。
中核となる「Vortekホットエンド交換システム」はワイヤレス技術を採用することで従来の摩耗しやすいケーブルや接点(ポゴピン)を排除し、温度やフィラメントの種類などのデータを、リアルタイムでプリンタ本体と送受信する。また、ノズルの誘導加熱により8秒で印刷可能な温度まで加熱する。本システムの採用により、ホットエンドの部品点数は大幅に削減され、小型・軽量化も実現しているという。
▲ワイヤレス技術により、温度やフィラメントの種類などのデータをリアルタイムでプリンタと同期


■H2C Is On The Way: Here’s How It All Started(Bambu Lab Blog、英語)
https://blog.bambulab.com/h2c-is-on-the-way-heres-how-it-all-started/
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https://cgworld.jp/flashnews/01-202508-PLA-ToughPlus.html
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https://cgworld.jp/flashnews/01-202508-Strecs3d.html
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Ankerが3Dテクスチャ対応の世界最小UVプリンタ「EufyMake UV Printer E1」のKickstarterでの先行発売を開始。Kickstarterでの販売価格は1,699ドル(約242,100円)で2025年7月発送予定、Anker Japan公式オンラインストアでは2025年秋頃発売予定としており、提供価格は329,900円(税込)。
https://cgworld.jp/flashnews/01-202506-EufyMake-UV-Printer-E1.html