アメリカ・Steamroller Animation社のシニアアニメーター・Ehsan Bayat氏は9月25日(木)、無料のMaya用キャラクターアニメーション効率化ツール「Pickify」をGumroadで公開した。アニメーター向けに、キャラクターリグの複雑なコントロール操作を大幅に簡素化することでより直感的なリギング環境を実現する。対応するMayaのバージョンは2022〜2026。
「Pickify」では、キャラクターの特定の部位(指や眉、口、脚など)のコントロールをボタンひとつで瞬時に選択でき、多数のコントロールの中から目的のものを手動で探す手間を省く。また、何も選択されていない状態で特定のホットキーを押すと、キャラクター全体のリグコントロールを一度に選択することもできる。

頻繁に使用するコントロールのグループは「選択セット(selection set)」として保存でき、ホットキーを割り当てて素早く呼び出すことが可能。作成した選択セットはファイルとしてエクスポートし、他のMayaシーンにインポートすることで再利用できる。異なる名前空間(Namespace)を持つキャラクターにセットを適用する場合でも、簡単な操作で名前空間を更新してセットを再利用できる。

また、キャラクターのジオメトリの特定のセクションを選択セットに追加すると、アニメーション作業中に邪魔になる部分を一時的に非表示にすることができる。これにより、アニメーションのポーズ調整やフェイシャルアニメーション作業が効率化できる。
▲両腕の選択セットを非表示にしてアニメーション作業を効率化。表示(左)、非表示(右)
■Pickify(Gumroad)
https://ehsanbayat.gumroad.com/l/Pickify
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