Beamm Technologies社は10月16日(木)、iPhone用アプリ「Simulon」をリリースした。iPhoneで撮影した実写映像にフォトリアルな3DCGをシームレスに合成するインカメラVFXを実現できるアプリで、ダウンロードは無料。機能の利用には有料サブスクリプションへの加入が必要で、月30ドル(約4,500円)のCoreプランほか3種類のプランが用意される。
Simulon is here.
— Simulon (@Simulon) October 15, 2025
Studio-quality VFX, end-to-end, in one app for every skill level.
Watch Rexy go from 3D to reality in his first short film “Rexy to the Rescue!”
Made with Simulon on iPhone.
Available now on the iOS App Store. pic.twitter.com/EnjowxQYXs
「Simulon」は、撮影から最終レンダリングまでのVFX制作全工程をiPhoneアプリと連携するデスクトップ機能で完結できるソリューション。iPhoneでの実写撮影中は、iPhoneのビューファインダー越しに、配置した3Dアセットが合成された状態をリアルタイムでプレビュー可能。また、iPhoneを使って空間をスキャンし、正確なスケールの3Dメッシュを再構築可能なほか、撮影現場の光環境を分析して360°のHDRI生成もできる。撮影データはSimulonのクラウドにアップロードされる。
撮影データやシーンデータなど、Simulonのクラウドにアップロードされたデータは、デスクトップアプリ「Simulon Hub」(macOS版、Windows版)を介してPCにダウンロード可能。
さらに、撮影したシーンを編集するための「Simulon Link」と、Blenderで作成した3Dモデルやアニメーションを、Simulonアプリ用に最適化してSimulon Hub経由でアップロードする「Simulon Asset Preparation」という2種類の専用Blenderアドオンが用意されている。
クラウドレンダリングは 最大4K解像度、後処理用のレイヤー別データ(Multi-layer EXR)の書き出しにも対応する。
プランと価格
アプリのダウンロードは無料で、3日間の無料トライアルが提供されている。機能の利用には、月額制の有料サブスクリプション登録が必要。月30ドル(約4,500円)のCoreプラン、月50ドル(約7,500円)のProプラン、月200ドル(約30,000円)のStudioプランが用意される。プランの主なちがいは、クラウドレンダリングに使用するレンダークレジットの量、最大解像度、アセットのアップロード上限など。
■Simulon(App Storeプレビュー)
https://apps.apple.com/jp/app/simulon/id6670765943
■Simulon公式サイト
https://simulon.com/
■Simulon Hub(Simulon Docs、英語)
https://docs.simulon.com/hub/
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